こんばんは
りおです

昨日アップした、初夜のお話を少し修正しました。本当に大した加筆ではありません

気に入って頂いて、もしまた読みたいって思って下さった方がいたら修正版をご覧ください

で…素朴な疑問頂きまして

いきなりINなのかと…実はこの間に本来であれば、前行為的な話があるべきなのです

いわゆる、その致す過程の…最後の「本番」シーンの部分だけを取り上げたと思って下さい (笑)

ソレをINする手前のシーンです

いきなり前ふりなく、INって酷くない?って思った方がもしおられましたら、チェヨンのせいではありません

りおが、その部分を書くのをすっ飛ばして、最後の、山場だけを書いたのです。

元々、カルタの小話のつもりだったので、1話、2話があって、【3話が飛んで】、完結編だけ出したイメージです。

いつか通しで、全部を書けたらいいなと思っています。その時はまた、皆さんにどこかで読んで頂けたら嬉しいです。


こちらからどうぞ

 初めての夜 完結

覚えてない方は↓から読み直してみてくださいね!(^^)!
二人だけの結婚式~初めての夜  


 初夜のシーン なので、露骨な表現が多くなっていますので、不快に思われる方は閲覧をお控えください

今回は具体的な表現を多く用いてます


今回は、全公開のFC2記事として作成しました。

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色々難しい事を書いていますが
私の事を温かく見守って下さって一緒にわいわいやって下さる方だけいらして下さいと言う内容です

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御無沙汰しております
りおです

サイトの休止にあたり心残りが…書き途中で完結していないお話がそのままになってしまった事。

その中で特に、二人だけの結婚式~初めての夜 が完結してない事が一番の心残りでした。

バレンタインイブで、初夜のお話を書いてみました。

別の目的(カルタの小話のつもり)で書いたので、上記の続きとして書いたわけではないのですが…

上記の完結話にはなっているかなと思います。

こちらからどうぞ

 初めての夜 完結

覚えてない方は↓から読み直してみてくださいね!(^^)!
二人だけの結婚式~初めての夜  


イメージ写真、実際のチェヨンとウンスを使って作りました。荒はありますが、初夜のイメージ感じて頂けるかなと…

頑張って画像作った&お話書いたので、良かったら感想など、お聞かせいただければ嬉しいです(^^)


 初夜のシーンなので、露骨な表現が多くなっていますので、不快に思われる方は閲覧をお控えください

今回は具体的な表現を多く用いてます


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こんばんは
りおです

木の下での、もう1つの目的…のお話です。続きを書くかどうかはまだ決めてなくて…悩み中です

一応、これで完結とさせて頂きます。これ以上、最終話をさぼった、お話が増えては申し訳ないので…

突然、いつの日か書くかもしれません…


本日のテーマ写真:



イムジャはまだ来ぬのか



「だいぶ遅くなっちゃった…。あの人さすがに、もう帰ったよね?」

典医寺の窓から外を覗き見る

明かり一つない。鬱蒼とした暗が辺りを覆い尽くしている。その木の下は、窺う事も出来ない

漆黒の闇

まさにそんな言葉が相応しい

辺り一面が闇に包まれ、音ひとつしない

もうだいぶ慣れたものの、高麗に来たばかりの時は、そんな闇夜にすら恐怖を感じ、身を震えさせた事もあった

駄目だ
ここからじゃ何も見えないわ

闇が遮り、木の下の様子は全く分からない

とりあえず行ってみるしかない

まさかと思いながらも、何だか、嫌な予感がしないわけでもない…

そう気持ちが急くのだ

手慣れた手つきで、典医寺の戸締りをする。施錠に問題ない事をしっかり確認すると、その木の元へと小走りで走り出した

まさかね。もう帰ったよね

でもあの人の事だから…あり得そうで怖い…。自分の目で確かめるまでは、懸念が払しょくできない

まだ目を凝らせば、薄らと辺りが見えた夕刻までは、そこで佇むあの人の姿を、確かに確認していた

だが、時が進むにつれ、光一つない闇夜となる。その中、木の下を確認することは、困難となってしまう

もうこんな時間。現代で言えば0時にあたる。まさか、もういるわけがない…とっくに帰ったよね?

ウンスはそう思いながらも、万が一、まだその場所にいたら…逸る気持ちが、背を後押しし、ついには走り出していた

「ハァ…ハァ」

その場所まで、あと数メートルとなろう時、目にした光景に我が目を疑う

やだ、嘘でしょ

木の下に腰を下ろし、立てた片方の膝の上に、這わせた長い腕を置き、そこに頭を伏せた、チェヨンの姿を目にする

ヨンァ、あの人だ

握りこぶしにギュッと力を入れて、全速力で駆け出した

チェヨンの目の前に着く

第一声、何と言葉をかけたらよいかと、ウンスは一瞬躊躇する

まだその場所にいた事に顔を歪めた

「ヨンァ。あなた…まっ、まだ待ってたの?何で帰らなかったのよ」

その場所で、寝ていたのだろうか、ウンスが目の前に行くまで、伏せたままの姿勢だったチェヨン

待ち人の、声に気付いたのだろうか、意識を取り戻したように、ゆっくりと面をあげた

「イムジャ、遅いではないか…」

力なく押し出すように、小さな声を出す

チェヨンの反応は、ウンスが想像していた反応とは異なっていた。どうやら、怒気は籠っていないようだ

よかった怒ってない…

万が一、チェヨンがこの場で待っていたら、怒られるだろうと多少の覚悟はあった

想定外に、怒られなかった事に、ウンスはほっとし、少し調子に乗って…窘めるような、少し強い口調で話はじめた

「ちょっと。あなた、こんな時間まで、何しているのよ」

顔を顰め、呆れた声を出して言う

「こんな時間まで待たせたのは、何処のどなたです」

眠気が抜けきらぬのか、目を細めたまま、チェヨンはボソボソと答える

目も瞼が落ち、とろんとしている

「夕方にもう帰ってって、典医寺の窓から、合図したでしょ?」

今日は相当、遅くなるだろう。そう思った時点で、ウンスはチェヨンに、先に帰れと手話のようにして、合図を送っていた

反応が悪かったから、まさかと思ったけど…。ヤダ。あれから6時間くらいは、経っているじゃない…

本当に信じられない…

「……」

「それなのに、こんな時間まで」

「イムジャ。すっかり冷えてしまった」

ウンスは、力なくそう言ったチェヨンの前に、ぱっとしゃがみこむと、頬に右手をそっと添えた

「やだ、本当に冷えてるじゃない」

チェヨンの頬は、夜風に中てられ、肌の芯まで、冷たくなっているようだった

ウンスは、両手を差し出して、冷えたチェヨンの頬を、温めるように包み込んだ

冷えた頬に、ウンスの温かさが身に沁みる

季節は初秋の頃。日中はまだ温かく、夏の名残で汗ばむ事もある

だが、日が落ちてだいぶ経つこの時間ともなると、外はすっかり冷え込んでいた

「もう、早く帰ればいいのに」

もう…まったく…呆れちゃう。口を尖らせチェヨンに言う

「共に帰ろうと…待っておったら、うとうとと睡魔に襲われ」

この人、最近すごい忙しかったから…疲れているんだわ

「でも、こんな所で?」

驚いた声を出すウンスを見上げて、チェヨンは、あぁ…。とこくこくと頷いた

「くすっ。そうだった。あなたって何処でも寝れるんだもんね」

昔の事を思い出し、笑いがこぼれる

「なんです。その小馬鹿にしたような物言いは。好きで寝ておったわけではない」

イムジャが待たせるからだ

笑われた事に、チェヨンは眉を寄せ、ウンスを睨み付ける

「だからって、こんな所で寝ないでよ」

こんなに冷えちゃって
馬鹿なんだから…

「すっかり凍えてしまった。イムジャが俺を温めてくれ」

今更、態と、ぷるぷると身を震わせ、寒くて敵わぬ。そういう振りをして

チェヨンは不満げな顔を、ウンスのすぐ目の前に、ポンと突き出すと

ウンスは少し驚き、目をぱちくりとさせる

それを見て、くすっとチェヨンは笑って、上げた瞼を伏せ、視線をすっと下げ

目の前のぷるんと潤んだ唇に、引き寄せられるように、視線を動かさないまま…

ちゅぱっと、一度口づけをした

ヨンァ…唇も冷たくなっている…

チェヨンは嬉しそうに微笑んで、背に手を回すと、前にしゃがみこむウンスを、その体ごと引き寄せた

しゃがみこんだ姿勢から引き寄せられ、バランスを崩し、ウンスは両膝をつく

背の高いチェヨンにとって、地に膝をつき中腰のウンスは、丁度よい高さとなる

チェヨンの股の間に、挟まれるようにウンスの身が置かれる

今度は冷たくなった両手で包み込み、駆け寄って上気しているウンスの頬から、その熱を奪っていく

大きな両の手のひらに、頬をがすっぽりと包み込まれた

「ヨンァの手、冷たい…」

ヨンァ、寒かったよね…

頬に触れた手の冷たさに、心がちくりと痛んだウンス。唇をキュッと噛みしめ、チェヨンの目をじっと見つめる

チェヨンは、ウンスのそんな視線を、気にもかけてない素振りで、視線を反らすと、再び唇に視線を戻す

固くした唇を解くように、ちゅぱっ、ちゅぱっと、優しく押し当てながら、何度も口づけされたのだった

ウンスも冷えた唇に熱を与えるように、それに応えるように、唇をつんと突き出しだ

微笑みあいながら、ちゅぱっとチェヨンが押し付ければ、チュッっとウンスが返す

そんな事を、何度も繰り返していくうち…チェヨンの冷たかった唇も、すっかり温くなっていき…

次第に押し当てるような、優しい口づけが、潤みを交わすような、啄みに変わって…むしろ、熱を帯びる様に、あつくなる

くすっ。これ以上この場所にいたら、今度は体が冷えちゃうわね。早く帰ってお風呂でも入れてあげないと

もう、そろそろ帰ろう

ウンスがそう思っていた矢先…

チェヨンは突然、ウンスの肩を支えてて、立ち上がらせると

その身を翻すように、ウンス体を立った状態のまま、持ち上げながら回し、息もつけぬ速さで、木の裏側に押し当てた

えっ?

ドンと両方の肩を押さえつけられ、その木に押し当てられる

やっ…何…?

違う意味で、嫌な予感がする…

大きな体とその木で挟み込むように、ウンスの体ごと押し付けて…

一寸の隙間もなく、身動きすることは敵わない。気づけばそんな状況に自分が置かれている

チェヨンは、何も言わずに、手早くウンスの頭を両手で捕えあげると…

俺は待ちくたびれた。身も心も、すっかり冷えちまった

イムジャ、熱を与えてくれ

呆気に取られたウンスの唇を、何も言わせぬように、チェヨンは自分の冷えた唇で塞ぎこんだ



木の下でのもう一つの目的でした…(笑)どうぞポチッとクリックの協力宜しくお願いいたします。




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この後どうなるかは、とりあえずご想像にお任せします…

書こうかどうか悩んだんですが、若干ひかれそうな展開を思いついたので…ひとまずここで完結という事でお願いします
 



こんばんは
りおです

久しぶりにチュンソクテーマのお話を書いてみました。チュンソクのお話、意外に好評いただいていて嬉しいです

星から来たあなたが、まだ5話で止まってしまっています。今日こそ続きを見るぞ!という事で…早めに公開しちゃいます

コメ欄で主君の太陽が面白いよと教えて頂きました。あら、気になると思ったら、ギャァ、幽霊系なんですね…

幽霊系…怖くて見れない(笑)…

そういえば、昔見に行った映画、ブルース・ウィリスのシックスセンスが未だトラウマになっています…

平気な方がいたら、おすすめみたいです


本日のテーマ写真:



俺たちは、高麗王の近衛隊。ここ高麗を守る、重責を担っている、誇り高き于達赤(ウダルチ)

そして、元のかの地を奪還されたと名高き男。その俺らのウダルチの長は、チェ・ヨン大護軍

「おいチュモ。軍議を行う、皆に伝えろ」

「はっ。テジャン」

そして俺は、体たらくなあの方に立ち代り、このウダルチを、取り仕切っている実質的な長

「あぁ…。あの方がお待ちになっておる」

「では急ぎ皆に」

俺の名はチュンソク

「いつもの場所ですか?」

「あぁ…あの木だ」

俺は今や、ここウダルチの、名実共に、隊長(テジャン)となった


その木の下で



その、とある木の元。ウダルチの各部隊長が、一同に集結をしていた

これは、今や日常となった光景。ウダルチの中核メンバーだけが集まる、重要な定例軍議だった

「遅いではないか」


チェヨンが、定刻より少し遅れて、やってきたチュンソクに向け、強い口調でそう言い放つ

お待たせしたと焦り、急ぎ馳せ参じたところ、あの方が苛立ちを露わに、俺らを睨み付けてきた

俺はその斬りつけるような、強い視線に怯んで、たじろいだ

チュソクは、反射的に、姿勢を正し、頭を俯かせた

「はっ。大護軍。申し訳ありません。ここに向かう途中で、イ・ジェヒョン殿とお会いし…ご挨拶を…」

蛇に睨まれた蛙とは、まさに俺の事だ

若造のくせにその風格。この方の前にすると俺も、思わず、昔の俺に戻ってしまう

なんと情けない事だろうか…

そんな時チュンソクは、自分の不甲斐なさを、ひしひしと痛感させられる

只ならぬその存在感。この方は、生まれながらにして、大護軍その座に相応しい男だ。そうとまで思うのだ

チェヨンは思う

あの狸爺。学者風情だと侮っておったが、最近ではずいぶんとでかい顔をし、幅を利かせているようだ…

俺らが毎刻この場所で、軍議をしておるのを知った上での所業だ。くそったれ

喧嘩でも売っておるつもりだろう

「あの狸か?あんな奴、適当にかわせ。定刻は当に過ぎておるではないか。俺は待ちくたびれた」

チェヨンは苦い顔をして、お前は機転が利かぬ。と、頭を垂れるチュンソクを呆れたように見下したのだった

チェ・ヨンこの男

年下の癖に、いつまでも変わらぬ、その偉そうな態度

お前らは馬鹿か?まるでそうとでも言いたげに顔を歪め、見下した視線を俺らに突き付けてきた

誰をも恐れぬ男。この方が恐れるものと言えば…ふっ。そう、医仙殿、あの方ぐらいしかおらぬのだ

この国、高麗の王にさえ怯むことなく物申す。皆がさすが大護軍だと、羨望の眼差しで、敬意を払う

この偉そうな態度。まるで俺に、喧嘩でも売っておるのかと思うほどだ

だが、そう考えるのは、その辺の凡人の思う所。テホングンこの方は、喧嘩など売ってはおらぬ…

誰よりめんどくさがりのこの方は、喧嘩を売る、そんな厄介な事をわざわざしようとする方ではない

ただ単に、テホングンは、俺らを待っておった間、とても暇だったのだろう。何故ならきっと…

チェヨンの視線が向く先。典医寺の窓の中を覗き込むと、慌ただしく、典医寺の医員達が動き回っていた

急な患者でも運び込まれて来たのだろうか。医員達は脇目も振らずに、ばたばたと中を駆け回っていた

悲しい事に、俺には分かってしまう

きっとこの方は先ほどから、医仙殿が急な患者にお忙しくされ、見向きもしてもらえぬ。その事に苛立ちを募らせておるのだろう

チュンソクは、心の中でハァ…と大きくため息をついたのだった

四年の歳月を経て、医仙殿がこの方の元へとお戻りになった

この方の心痛な胸の内は、傍でずっとお支えしてきた、俺が誰より分かっておる

そう自負をしておるのだ

俺とて、医仙殿のお戻りを、まるで自分の事のように、嬉しく思いどれほど喜んだ事だろうか

テホングンと医仙殿。御二人の婚儀の時には、俺は涙が止まらず、皆が呆れるほど、泣き続けた

だが、俺はいつの日か…この方に、年長者として、苦言を呈したいことがある

浮かれおって

いつまで新婚気分でおるのだ…

ウダルチの厳格な、軍議の場を「典医寺前の木の下にて…」とするのは、いかがなものか!!

公私混同も甚だしい!!

そう言って退けることが出来れば、この俺の今までの苦労が報われる。どれほど気が休まるだろう

はぁ…

まぁ、誰も気付いておらぬのは、流石としか言いようがない

本当にこの方は、何事も自分の思うとおりに、うまく事を運ばれる

それは鬼神の名にふさわしいほど、誰もが思いもよらぬ、突拍子もない奇策をとる事にも一因がある

高麗の厳格なウダルチ軍議の場を、好いた女人が良く見える、典医寺前の木の下で

何処の誰が、そのような阿呆な事を思いつくと言うのだ

俺以外誰も気付いておらぬだろう

何故なら、そんな稚拙な事を思いつくのは、この方しかおらぬからだ

むしろ、この木の下で医仙殿を待っておる、この方に同情すら寄せられておるという

名を捨てて実を取る

その言葉は、名誉や名声などうわべの体裁よりも、実質的な利益を得ることを選ぶ事を意味する

しかし、テホングンこの方の場合は、捨てたはずの名誉や名声も、結局のところすぐに取り戻す

意図的に手放し、着実に取り戻す

結局は、一挙両得。両方を手にされる

やはり俺は一生この方には勝てないのだ…。チュンソクは、奥歯をぐっと噛みしめたのだった


重要な軍議からの帰り道



「プジャン。何故、軍議が今までの軍議室から、あの木の下に変わったのですか?」

部隊長になったばかりの、ヒョジュンが、トクマンに問いかけた

トクマンは部隊長の頭部を、バシッと叩く

「お前はそのような事も分からぬのか。これはウダルチにとって重要な軍議。軍議室であれば、どこで敵の間者が、息を潜めておるか分からぬだろ」

「壁に耳あり障子に目あり。あの木の周りであれば、見通しもよく、間者も隠れる場所すらない」

チュモも、そう合いの手を打った

「軍議室は、敵が潜んでいても分からぬ。あの木の下であれば、周りは開けており、間者が潜む場もない

故にあの木の下は、重要な軍議の場に、最も適した場所である。

それに、かような場所で、国を揺るがすような軍議が行われておるとは思いもよらぬだろう。敵の目を掻い潜るのに相応しい」

チェヨンが、不思議に思うトクマンに告げた事だった

凡人が考えもしないその事に、ウダルチの兵たちは、さすがテホングンだと感嘆の声をあげた

その姿を横目で見ていた、チュンソクが呆れた視線を送る

トクマン、お前も偉くなったもんだ。だがお前はまだまだ甘い

そのような考えでは、あの方をお支えする事など敵わぬだろう

あの方は、みなの目を掻い潜っておるのだ

軍議があの木の元で行われる、真の理由

「医仙殿が良く見える」
ただその事だけだ

この寒空の下、あの方が、この風が吹き付ける野外などで、軍議をやろう、そう思うわけがないのだ

だが、名分は申し分ない

反対する名分すら俺は持ち合わせておらぬ

チュンソクは、目を瞑り、あの方はほんとうに流石だ…ぐうの音もでずに、ため息交じりに首を降ったのだった


 後日の事

「テホングン、本日の軍議ですが、後程、またあの木の場所で」

トクマンがチェヨンにそう声をかける

チェヨンは、トクマンをハンッと、引きつり笑いを浮かべて睨み付ける

お前は何もわかっておらぬと、後頭部バシッと張り倒した

「イテッ…」

トクマンが叩かれた頭を押さえ、何で叩かれる?とチェヨンを見上げる

「トクマン、お前は馬鹿か。この寒空に、この強風だ。そんな中でまともに軍議など行えるものか」

強風?だったか…?とトクマンが思う

「風向きを読め、風向きを。軍議は定刻通り、ウダルチ兵舎内で行う」

チェヨンは、トクマンの背をばしばしと叩きながら、その場を立ち去った

「風向き…??」

トクマンは、狐につままれたようで困惑する。何故俺が叩かれるのだと、その場で不満げな顔で立ち尽くした




チュンソクはその光景を見て、思うのだ

トクマン、そのような事も分からぬのか…やはりお前には、まだまだあの方の副将の座は譲れぬようだ

風向きなどそれは表向きの事

テホングン、あの方の、言葉の裏を読まねばならぬ

敵の行動を見ずに、その真意を読む。そしてその裏をかく

おそらく本日は医仙殿はご不在なのだ

つまり早い話が、医仙殿の出勤台帳を読めという事だ…

チュンソクは、やはりあの方には、俺しかおらぬ…と、じーんと胸が、熱くなる思いを感じたのだった

テジャンそれは表向きの事

なぜなら俺は…

一生チェ・ヨン将軍、あの方の、副将(プジャン)チュンソクなのだから


チョニシにて



「ほら、医仙様。大護軍があの木の下で、軍議をされてますよ」

「きゃぁ…素敵ね。かように真剣なお顔をされて、軍議をされているお姿。素敵な旦那様で羨ましいです」

「あら、そう?」

ウンスは照れくさそうに答える

騒ぎ立てる女の医員達の黄色い声に、まんざらでもない様子で、ウンスが窓の外に目をやった

「ウダルチの隊員たちって、逞しくって素敵な殿方が多いけれど、大護軍がいらっしゃると…ねえ?」

「えぇ。あの方が御一人いらっしゃるだけで、みんな、あの方の引き立て役になってしまうわね」

あら、ヨンァ。ウダルチのみんなと難しそうな話をしているのね…

「あの悩ましげなお姿、素敵ね…」

「医仙様、本当にお羨ましいです」

ふふっ。仕事をする男の人の姿って、素敵よね。恰好よすぎて、我が夫ながら、惚れ惚れしちゃう…

あんな素敵な姿を見たら、やだ。惚れ直しちゃうじゃない…

ウンスは、厳しい顔をし軍議を行う、愛する夫チェヨンを覗き見て、改めて胸をトクンと高鳴らせていた

みんなにそんなにカッコいいって言われるのも、何だか照れくさい。早くあの人の所に行きたくなっちゃったなぁ

うふふ。今日は、いっぱい、くっついちゃおう~っと。あんな素敵なチェ・ヨン大護軍…そんな人が私の夫なんだもの

あの人は、私だけのヨンァなの

ここに、もう一人騙されている者がいた

鬼神の奇策。一挙両得どころか、その策に潜んだもう1つの目的

チュンソクすら気づいてない、その真意は、チェ・ヨン、当の本人以外は、誰も知る由はなかった…



チェヨンのもう1つの目的に驚いた方…どうぞポチッとクリックの協力宜しくお願いいたします。




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木の下で…の効能

・ウンスが良く見える
・早く帰れ&早く帰せと脅しになる
・周りの同情を得られる
・第3者の賛美をウンスに聞かせる
・ウンスに見てもらえる
・イムジャは俺の女だぜアピール
・常にウンスを監視できる
・凛々しく働く姿を見せる
・絵になる←(?)
・職務をさぼれる
・寄りかかれる
・ウンスを待つ楽しみ
・ウンスが嬉しそうに駆け寄ってくる
・日差しを遮る事が出来る
・間者が身を隠す場所がない
・重要な軍議へ敵の目を反らせる


他にありますか

他のウダルチを引き立て役に使っているかどうかは、ご想像にお任せします(笑)…




りおです
こんにちは

公開後に修正、加筆した場合こちらでご案内をさせて頂いております。お時間が許せば、是非また読み直してみてください


あひる更新情報あひる

小動物の休息

朝起きてみたら不適切なエラーになってしまっていました。そんなに直接的な事書いてなかったのに…別館に移動しました。悔しかったので、お話も加筆してみました

申し訳ありませんが、そっちのお話なので、アメンバー限定のお話となっております


アメンバーの申請の際は、アメンバー申請ボタンを押す以外にアメンバー申請についてをお読みの上、御申請をお願いします


どうせなら確定版を読んで頂きたいと思い、ここに更新情報を記載することにしました。