こんばんは
りおです

書く必要ないんじゃないかって、思われるくらいどうでもいい話です…
昨日の「あなたのそれを貸してくれない?6」の、火手引のシーンで欲望を引き出すお香が出てきました。
ソレに絡めて書きたかったのですのが、入れてしまうと、お話がそれちゃうので本編に入れませんでした
本当に、おまけ程度の小話です
本日のテーマ写真:
この香は、人間の腹の根底に眠るような、自らも気付いておらぬような、願望を解き放つ力を持っている
潜在意識に身を潜める、愛憎が生み出す、人間の薄汚い欲望を引き出す私の秘香
「最も強く願う、深層心理にある欲望」
それは熱い炎のように、じりじりと音を立てて、燃え上がるような欲望…
人間のそれが、私の力となり、私の身と心を火のように激しく燃え上がらせる
私はそうして、火の力を持つ女、火手引(ファスイン)と呼ばれた
そんな、私の香の魔力が敵わなかった者がたった一人だけいた
そう徳成府院君キチョル
その男は、私の舎兄その人だった
ある時、私は、キチョルその男と出会い、いつものように、あの香を炊いた
しかし、香を嗅いだはずの、その男からは何の反応もなかった
微動だにしなかった
私は、香がたまたま上手く、作用しなかったのだと思った
しかし、それは違ったのだ
そして、私は気づいてしまった
今は舎兄となった、キチョルその男の中にあるのは「無」
ただ、それだけ…
確かにその香は、正しく作用をしていた
兄者の中には、燃え上がるような、最も強く願う欲望が存在しなかったのだ
だから、兄者は、身も心も氷のように冷たく、永遠に温まる事がない
心から願う欲望がない
永遠に心が満たされる事はない…
胸の奥底に秘めたような、強い欲望をその身に持たぬ兄者は、いつもその身を凍えさせるしかない
永遠に冷める事のないこの身を、
氷のような兄者が冷やしてくれる
永遠に温まる事のない兄者の身を、
私の焼けつくような炎が温めてあげる
だから、私は兄者が好き
それが、火手引と呼ばれる私が、兄者と一緒にいる理由だ
解説:
キチョルが永遠に満たされぬ理由を書いてみました。それは「心から強く願う欲望」が無いという理由はいかがでしょうか。そして、火手引がキチョルと一緒にいる理由も、併せて書いてみました。
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今回の「火手引と舎兄」は、
「あなたのそれを貸してくれない?6」
のおまけ小話でした
「ふふふ…妖術?そんな下らない、まやかし何かと一緒にしないでよ」
「なんだと?」
「これは、まやかし何かじゃない。人の心の奥に潜む、潜在意識を呼び起こす香(こう)なのよ。いいでしょ?命をいただく前の、私の最高の楽しみなのよ」
火手引は、うっすらと気味の悪い笑みを浮かべて、チェヨンを厭らしい目で、眺めまわす
「ふふふ、人間の腹の根底に眠るような、自らも気づかないような、願望を解き放ってあげるの。ねぇ、チェヨン分かる?
自分自身も捉えきれてない、解き放たれたその欲望が実を結ぶのよ
この香の魔力が途切れた時、その者は目の前に起こっている、自分が起こした現実に、絶望の淵に立たされる
そして、その絶望の苦しみから、この私が救ってあげるの。死が救いになるのよ
だから、私に命を断たれる事に、みんな安堵の笑みを浮かべるの。どう?素敵でしょ?」
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