最近メジャーになってきた「肋軟骨移植」、この手術に限らないですがリスクがあります。
リスクとして代表的なものが・・・
①気胸
②痛み
③傷跡
④移植した肋軟骨の曲がり
などがあります。
①気胸
肋軟骨のすぐ奥は肺です(正確には胸膜と胸腔があります)。
軟骨採取の際に誤って、乱暴な操作で肋軟骨膜を破ってしまうと・・・
肺に穴が開きます(正確には胸腔に穴が開きます)
すると呼吸がうまくできなくなります。
これが『気胸』です。
程度が小さく、すぐに修復すれば大事に至らないですが、重症な気胸は生死に関わります。
「緊張性気胸」という状態になると、もはやクリニックレベルでは治療が困難。
大学病院のような大きな病院で胸部外科による治療が必要です。
しかも一刻も争うぐらい・・・
意外と軟骨膜を丁寧に剥がすのって難しいのです。
特に軟骨の裏側(肺側)は見えないので、盲目的な手術となります。
全身麻酔が絶対必要です。
静脈麻酔ですと、体動(体が動くこと)の可能性があり非常に危険です。
また、万が一に「気胸」となった場合、全身麻酔の人口呼吸器がないと助からない恐れがあります。
②痛み
肋骨骨折をした時のような痛みが、1ヶ月ほど続きます。
術後3日ほどは起き上がるのにも痛みがあるでしょう。
1週間ほどで、普通に歩ける方が多いですが、咳やくしゃみをいつも通りできるようになるのには1ヶ月かかります。
運動も1ヶ月はできないでしょう。
痛みの対策は・・・
ありません涙
③傷跡
プロフェッショナルな医師で、5cm以上の肋軟骨を1cmの傷で採取できる先生がいらっしゃまいます。
尊敬しかありません。
私は3cm以上切開しないと、採取できません。
なんといっても①気胸のリスクが怖くて、切開線を小さくできません。
1cmの傷での手術は神技です。
凄いとしか言いようがありません。
私としては傷は「小ささ」よりも「綺麗さ」にこだわっております。
小さくて目立つ傷よりも、大きくて目立たない傷の方が良いと思っています。
傷を綺麗にするコツ・・・皮膚を愛護的に扱うのと丁寧な縫合です。
何の参考にもなりません汗
④移植した肋軟骨の曲がり
肋骨や肋軟骨って元々曲がっています。
また、多少は呼吸に合わせて'しなります’。
そのため、軟骨採取したのち、時間が経つと曲がってきます。
この曲がりを計算しないで移植すると・・・曲がってしまいます。
どのくらい曲がるのか?は個人差がありますので、この辺りは医師の経験と勘に頼らざるおえないところになります。
各々の医師が工夫をしていると思います。
細かい内容は後日に続きます。
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