私は二重切開の二重固定には『瞼板』と『隔膜』を使います。




二重切開(眼瞼下垂)は、皮膚を切開して…


皮膚と内部の組織を縫合


する手術です。

詳しくは↓

https://ameblo.jp/cosmeticdoctor1/entry-12806277991.html?frm=theme


内部の組織と縫合することによって、瞼を開ける際に皮膚が引き込まれて二重となります。


つまり二重を固定するわけです。


この固定を

①瞼板

②隔膜

③挙筋腱膜

にする方法があります。


最初にお話しすると、誰か優れているという話ではありません。

優れた方法があるとすれば、どの医師もその方法を行うはず。


色んな方法があるというのは、どの方法も一長一短あるということです。


一般的なそれぞれの特徴をお話しします。


①瞼板

固定力が強い

戻りにくい

食い込みを強くできる

固定力の調整で二重幅が変わりにくい(ここは賛否両論あると思います)


逆に言えば…

食い込みが強くなり過ぎやすい(閉眼時に食い込みが残りやすい)


その他、、

無理に固定すると外反する

目頭側と目尻側は瞼板が無く、固定できない



②隔膜

食い込みが緩い傾向がある

短冊切りをすれば、目頭側•目尻側の二重固定が可能

短冊切りについては

https://ameblo.jp/cosmeticdoctor1/entry-12813917442.html?frm=theme



逆に言えば…

戻りやすい

食い込みの調整が難しい

無理に固定すると眼瞼下垂となりやすい


そして、修正手術を繰り返すと、隔膜はどんどん短くなっていき…固定源として隔膜が使えないことがある


③挙筋腱膜

腱膜を使うとなると、眼瞼下垂処置(挙筋前転)をしていることがマストとなります。

また、腱膜が余ることは珍しく、固定源としては使いにくい印象があります。

特徴としては隔膜と似ています(そもそも、元は同じ組織なはずです)



私は、二重の固定の際は


最初に1〜4箇所、瞼板で固定をして

その後

隔膜で補強


こんなイメージで手術を行なっています。

修正手術で隔膜が使えない場合は、ほとんど瞼板に固定します。


繰り返しますが『◯◯が正解』という話ではありません。


大切なのは使い分けです。

一つの手技でしか手術ができないとなると、臨機応変な対応ができません。


幅広いテクニックが活きてきます。