目元手術後は一時的に目(瞼)が閉じない状態となることが多いです。
簡単な手術では「埋没法」「脱脂」「目頭・目尻切開」
大きな手術ですと「二重切開」「眼瞼下垂」「ハムラ法」「タレ目手術」
瞼が閉じられない原因として考えられるのは
①眼輪筋の麻痺
②皮膚切除の影響
③挙筋前転が過剰
の3つです。
①眼輪筋の麻痺
眼輪筋は瞼を閉じる筋肉です。
参照)グラフィックス フェイス クインテッセンス出版株式会社
目元の手術の際は、局所麻酔を行います。
この局所麻酔の影響で、眼輪筋が麻痺して瞼が閉じられなくなります。
局所麻酔が切れれば、瞼が閉じれるようになります。
⇨この理屈が適応されるのは簡単な手術です。
大きな手術では切開を伴う手術です。
皮膚を切開すると眼輪筋が見えてきます。
どの手術でも、操作する組織(挙筋腱膜、隔膜など)は眼輪筋より深い層にあるため・・・
眼輪筋を剥離・切開します。
この影響で、眼輪筋が麻痺します。
この麻痺が治るのには時間がかかります。
極端な場合3〜6ヶ月かかる場合もございます。
つまり大きな手術の場合、
手術後3〜6ヶ月間、瞼が閉じれない・閉じにくい症状が出ることがあります。
よく患者様から言われるのが「顔を洗うと、目に水が入り洗顔フォームが染みる」です。
ある程度は瞼をつぶれていても、mmの世界では瞼が開いていて洗顔の時に水が入るようです。
この患者様は眼瞼下垂手術を行なっています↓
術後1ヶ月では左目が閉じれていません。
心配になる患者様が多いですが、これは自然に治りますので大丈夫です。
②皮膚切除の影響
これが大問題です。
皮膚を取り過ぎてしまうと、瞼が閉じません。
物理的に皮膚が足りなくなってしまうのです。
多いのが、「眉下切開」と「二重切開(眼瞼下垂)」を両方受けている患者様でです。
どちらの手術でも皮膚切除を行う可能性があり、皮膚の余がなくて瞼が閉じない患者様を時折見かけます。
これの治療法は・・・
皮膚移植ぐらいしかありません。
こうならないように注意して手術を行う必要がありますね。
③挙筋前転が過剰
眼瞼下垂処置です。
挙筋腱膜を瞼板に固定するのですが、瞼を開けようとするあまり、過剰な位置に固定すれば…
当然瞼は閉じません。
そして、これは自然には改善しないことが多いです。②と同じく、こうならないように慎重に手術をする必要があります。
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