眼瞼下垂(二重切開)の挙筋前転法を行う前にLateral Horn切離を行うことがあります。
先日のインスタライブでご質問があり、その回答Blogです。
Lateral Horn(ラテラール・ホーン)切離の目的は
「瞼を開ける抵抗を減らす」
です。
まずLateral Hornとは
瞼を開ける筋肉は2つあって
①眼瞼挙筋
②ミューラー筋
があります。
詳しくはこちら↓
そのうちの①眼瞼挙筋は挙筋腱膜(以下、腱膜)を介して瞼板と皮膚に癒着しています。
瞼を開ける動作は
眼瞼挙筋が縮む⇨腱膜が上方・後方に引っ張られる⇨瞼板が引っ張られる
といった過程があります。
腱膜は
目尻側と目頭側に扇状に広がっており眼窩骨につながっています。
この繋がりの外側をLateral Hornといいます。
ここが突っ張っているので、腱膜の自由度が低いのです。
ここを切開・切離(同じ意味です)すると途端に腱膜の動きやすくなり、瞼を開ける抵抗が減ります。
つまり瞼が開けやすくなります。
こんな感じ↓
正確にはこのイラストの印の下の部分を切離します(点線は腱膜ではなく、隔膜)
切離すると・・・↓
腱膜が内側(目頭側)に移動します。
これもメリットの一つで、目頭側の腱膜は痛み安く
眼瞼下垂は目頭側から進行することが多いのです。
痛んだ腱膜で挙筋前転の効果を出すのが難しく、しっかりしている目尻側の腱膜を目頭側に移動させて瞼板に挙筋前転するのが望ましいです。
これは別の症例写真です↓
私は全例ではないですが、多くの患者様にこのLateral Horn切離を行っています。
これを行うデメリットがあまりないと考えている為です(手技的には、やや煩雑になりますが)
ですが、Lateral Horn切離を行うと、二重を作成する際にもう一手間の細工が必要となるケースが多いです。
それについては明日以降に!!
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