以前からツイッターなどで全国優勝校のチーム平均体重が年々増加傾向にあることを指摘していましたが、大会平均身長＆平均体重はどうなっているだろうか？とずっと疑問でした。
【参照】拙ブログ
高校野球 春夏歴代優勝校の平均身長と平均体重を見てみる
http://ameblo.jp/cosmenity/entry-11763837565.html
実は1年前から少しずつ着手していたのですが、途中長らく入力を休んだりしているうちに時間は経ち…
言い訳なんですけどｗ、まとめるのがどんどん遅くなってしまいました。
今回85年の大会以降の出場全選手の身長・体重が入力できましたので集計することができた次第です。データは報知高校野球から引っ張ってきています。
調べてみると優勝校のチーム平均体重が右肩上がりで上がっていたように、大会平均体重も同じように右肩上がりで上がっていました。
体重の重いチームが優勝しているというよりは甲子園出場校全体に見られる傾向のようです。
一方で身長には大きな変化がありませんでした。
また私立校の重量化が近年際立っています。
食事トレーニング、ウェイトトレーニングの発達の影響でしょうか？
１つ１つクロス集計した結果を見ていきたいと思います。
■大会平均身長と大会平均体重の推移
赤い線グラフが身長、緑の棒グラフが体重です。
・平均身長は173cm～174cmの間に収まっている。
・平均体重は増加傾向。
・特に2010年以降平均体重が70kgを突破。その後も継続して上昇している。
※日本人の17歳の平均身長・平均体重は170.7cm、62.8kgだそうです。
【大会ごとの平均身長・平均体重の推移】
個人的には身長も体重同様右肩上がりで伸びているんじゃないかと思っていましたが、身長は1990年代を頂上として減少傾向にあることがわかります。
5大会ごとにまとめると2010年以降の体重増加傾向は顕著です。
※2010年以降は2015年までの6大会。
【5大会ごとの推移】
■身長別・体重別人数構成比の推移
・身長は構成比の大きな変化なし。170㎝台が全体の60％をキープ。
・身長は近年多少170cm台が減り、160㎝台が増えている。
・体重は70kg台が増加。2010年まで60kg台が70kg台の人数を上回っていたが、2011年以降70kg台が逆転。
・また2010年以降、70kg台と80kg台を足した人数が50％を超える。
【身長別・人数の構成比】
【体重別・人数の構成比】
■私立・公立の差
・85年から一貫して私立校が身長・体重とも高い。
・私立校の身長は1990年代から174㎝を境に横ばい。
・公立校の身長は2000年以降減少傾向。
・私立校の体重は90年代から70kgを超えることがあった。
・私立校の体重は2001年からほぼ70kgを下回ることがなく、2009年から更に上昇のカーブの角度が増している。
・公立校の体重も2012年以降上昇傾向。
・今大会の21世紀枠を除く公立校の平均体重が初めて70kgを超える。
【平均身長・私立＝公立比較】
【平均体重・私立＝公立比較】
5年ごとに集計すると傾向がわかりやすく見えます。
【平均身長・私立＝公立比較（5年ごと）】
【平均体重・私立＝公立比較（5年ごと）】
2000年以降の公立校の平均身長が下がっているのは21世紀枠の影響があるのではないかと思い、21世紀枠選出校単体を調べてみました。
結論としては多少一般選出校より身長・体重とも低いことがわかります。
また、年度により変動はありますが、そこまで大きく全体平均を下げる要因にはなっていないことがわかりました。
■21世紀枠の平均身長・平均体重
2001年から始まった21世紀枠ですが、2015年大会まで出場校39校。
公立校が38校で、私立校は1校（2013年の土佐）です。
※21世紀枠出場校数は2001年～2007年が2校、2008年以降3校（記念大会の2013年が4校）
登録選手数688人 平均身長：172.0㎝ 平均体重：67.5kg
・身長・体重とも大会平均を下回ることが多い。
・2002年（鵡川・松江北）の身長は大会平均以上。
・2002年、2013年（遠軽、いわき海星、益田翔洋、土佐）の体重は大会平均以上。
【21世紀枠・平均身長】※大会平均身長との比較
【21世紀枠・平均体重】※大会平均体重との比較
また、一般選出された公立校と21世紀枠で選出された公立校を比べると多少一般選出された公立校が身長・体重とも高い傾向があることがわかります。
ただ、私立校と公立校ほどの差はありません。
【平均身長・一般選出公立＝21世紀枠選出公立比較】
【平均体重・一般選出公立＝21世紀枠選出公立比較】
次回はエリア別の変遷を中心にまとめる予定です。