15日の2記事目になります。

 

※昨日、下書き保存したつもりが、結論を書く前に

公開されていてびっくり(笑) ちょっと加筆修正しました。

 

※この記事は、子宮筋腫や子宮全摘のお話と直接は

関係ありません。

 

 

よって、「番外編」とさせて頂きます。

 

 

まぁ、外ならぬ子宮や卵巣を全摘した時、

時として、私のように血迷う事がありますよ、という話。。

 

 

医療情報以外、興味のない方はスルーで。

 

 

私の個室は、リフォームされたばかりの産婦人科病棟。

 

 

病院内には公開されていないVIP用の個室があるかもですが、

公開されている中では、最も高いお部屋です。

 

 

まるでホテルのようで、満足でした。

ただ、窓が結露していて、外の景色が見えなかったのです。

 

 

勿論、ドライアイで加湿器を持ち込むかどうかで

大騒ぎしていたので、

「結露する部屋=湿気が多い」

わけで、寧ろ、私の目には、かえってありがたかった位です。

 

 

ただ、二日目になって、病棟フリーになり、

歩行訓練で病棟内をぐるぐる回っていて

大きな窓の前で、初めて外の景色を見て、ハッとしました。

 

 

すぐ近くに高速道路が見えました。

 

他府県の人を好きになった事があり、逢う時、下道ですと

時間が掛かったのですが、

何とその高速道路に乗ると、たった15分で来られるのでした。

 

 

その高速道路、まったく使いません。

そばを通っても気にもしていませんでした。

 

 

でも、何故か、この日、グッとくるものがありました。

若い日に戻されたように…。

 

 

今までだって色々辛い事はあった筈なのに

一度も彼に連絡した事はありません。

 

 

「仕事で使っているから、電話番号は変えない」

とは聞いていたものの、もう25年くらい経っています。

 

 

お互い転職したので、もう生死すらわかりません

(まあ99%生きているでしょうけどね、勝手に殺すな(笑))

 

 

もし本当に辛い事があった時掛けようと思って

御守りのように持っていた電話番号でしたけど、

怖くて掛けられませんでした。

 

 

でも、ふと懐かしくなりました。

 

 

お腹の痛みと、

子宮と卵巣を失った喪失感がそうさせたのかもしれません。

 

 

二人でお泊りしようとした日に生理になったり

遠出に誘われた日が

「ちょうど生理日だ」

と告げると

「僕はそれだけの男じゃないよ」

と怒られたり…←冷静に考えると確かに失礼(笑)

 

 

私の中で、あなたは若い日のまま。

あなたの記憶の中でも、私は若い日のまま…。。

 

 

※何故、若い頃の事って、下らない事まで鮮明に

覚えているのでしょうね。

さっき聞いた話は忘れてるのに(笑)

 


何気なく、連絡帳を開いて…

彼の連絡先を開いて、気付く…。

 

 

「ぁ、iMassageが使える!という事はiPhoneなのか」

 

 

現代の文明はすごい。

25年前は、電話しかできなかったのに(笑)

 

 

SMSどころか、iMassageだったら、データ通信だから

タダで送れる

(いや、私がSMS代を気にしているのではなく、相手に悪いと

思って・・・)

 

 

別に今さら会いたいとか、まったく思いません。

会う気もありません。

本当にただ、連絡するなら、今しかない気がしたのです。

 

 

でも、イマイチ、その電話番号が彼という確証が持てません。

 

 

他の人にわたっていたら、面倒です。

万一、家族にあげていたりしたら、迷惑を掛けるかもしれません。

 

 

私は苗字だけ書いた短いメッセージを送りました。

LINE同様、開封済みどうかがわかります。

 

 

返事がなく、日付が変わるころ、

「婦人科に入院している」

と「女性」である事がわかるメッセージを

送りました。

 

 

それですぐに返事がきました。

文面ですぐに彼だとわかりました。

 

 

何でもない文章なのに、胸があつくなる。

 

 

「あなた、苗字と婦人科だけで、私の事わかったのね」

って。

何十年も経つのに、あなたの人生でこのありふれた苗字の

女性は私だけなのね、って。。

 

 

すると、何故だか今度は急に、意地悪をしたくなりました。

 

 

一昨日、子宮と卵巣を全摘しました、って。。

 

 

胃でも腸でもなく、子宮と卵巣。

 

 

胃や腸の方が一生使うので大事な筈

なのに

 

元恋人宛てだと、

子宮や卵巣を失った報告を聞かされる方が

生々しい気がしました。

 

 

 

私の生理日を把握していた男性…(笑)
 

 

別れていなければ、あなたにとっても重要な臓器だった

私の子宮と卵巣…。

 

私の体からなくなりましたよ。

膣断端は10センチ縫ってありますよ。

(こんな細かに書いてませんよ!怖すぎるでしょ。)

 

 

ここまで書いて、ふと、ここまで読んで下さった方は

どんなご気分なのだろうかと気掛かりに…

 

 

こんな駄文をお目にかけて、申し訳ありませんねぇ。

 

 

これから、子宮全摘手術を控えていらっしゃる貴婦人の皆さまは

私のように血迷う事はないかと思いますが、

 

 

子宮や卵巣は、やはり女性性の象徴なのだと

私自身がとらわれているのでしょう…。

 

 

**さて、ここでちょっと話が変わります。

 

 

私の友人の話…。

 

 

私の友人は結婚に失敗しました。

結婚前から、傍目にもやめた方がいいお相手に見えました、

 

 

でも彼女は、こわいほど彼に夢中で、

最高に好きな男性と結婚し、子供にも恵まれました。

 

 

その後、経済的苦境に追い込まれたようですが、

50代にもなると、ハッキリわかるのですよ。

 

 

一番好きな男性と結婚した彼女は、

誰が何と言おうと、人生の勝者だと。

 

 

たとえ、彼女に、他の何で勝ったとしても…。

彼女は人生で一番美しいものを手に入れた人なのだと

認めざるを得ません。

 

 

私は自分の元から去った男性に、

子宮と卵巣を摘出した事を書き送りながら、

その事を強くつよく感じました。

 

 

 

私は彼に、同情して欲しいのではなく、

ある意味、復讐の意味で知らせたのだと思います。

 

ところが、

すぐに私だと気付いて貰えただけで、満足してしまいました。

 

 

人生で最も好きだった男性と結婚できなかったとは言え、

何十年経っても

すぐに私からのメッセージだとわかる程度には…

私たちにしかわからない繋がりがあったわけですね。

 

 

他の方には「それがどーした?」という話でも

私には、それは思いがけず、幸せな一瞬でした。

 

 

しつこくしては思い出が台無しなので(笑)

これにて終わりにしようと思います。

 

 

他でもない女性性のデリケートな部分を失った事を

報告するなんて、

私は何がしたかったのでしょうか?

 

きっと、この喪失感を共有して欲しかったのかも。。

 

 

婦人科系の病気って、

それくらい女性のココロを乱してきます。

いくつになっても、人によっては喪失感があります。

 

 

自分の喪失感を恥じる必要もなければ

「その年で、まだ喪失感なんてあるのですか?」

なんて言われる筋合いもありません。

 

 

繰り返しになりますが、

これは、一般論ではありません。

一般論で言うと、子宮を失っても、卵巣を摘出しても

あなたは女性です。

 

 

自信を持って、美しく、潔く、前を向いて生きていきましょう。

時に、立ち止まり、血迷い、恥をかきながらでもいいので。

 

 

この記事を書くの、ちょと勇気が要りましたけど、

書いたら、スッキリしました(笑)

 

 

本日は2記事も、お読みいただきありがとうございました。