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こりーさんのブログ

長男と共に37歳でサッカーを始めた父が、サッカー、子育て、ユーチューブや他競技から学んだこと、感じたことをなどをブログに綴っています。
「気づき」や「感じたこと」を伝えていきたいと思っております。

私事だが最近、灼銅くんかお姉ちゃんにワイヤレスのマウスを紛失されたせいで、書きかけのブログを放置してしまう事が増えてきた…

 

灼銅くんは角力FC来年度入団選手 事前練習3回目に参加。


まず練習の最初には何種類かのリフティングをやった。

最初は自由に、次に頭の位置まで上げるリフティング(灼銅くんのリフティングは基本これ)、

次は腰ぐらいの高さに2回蹴った後でポーンと頭よりも高く上げ、また2回腰の高さで蹴ってポーンを高く蹴るリフティング、

最後はワンバウンドで良いので、可能な限り早く何度もリフティングを行う。高く上げると細かくできないので、低い位置ですばやくリフティングをしていく。

 

 

そのあたりまでは灼銅くんも一生懸命に取り組んでいた。

 

続いてドリブルの練習となった。

10mくらいの距離を全力で進み、ターンして帰ってくる。

皆ボールをコントロールしながらほどほどのスピードで行っているとコーチが「もっと早くできる!もっと早くできる!」と煽る。

コーチは細かいタッチで、素早い動きをデモンストレーション。

 

再びドリブルの指示、何回やるのかも告げず、行って帰るとすぐに再度スタートの笛が鳴る。

「もっと細かくできる!もっと早くできる!」と煽る。

 

一度練習を止めて「ちょっと集まって!ダッシュで、ダッシュ!もっと早く来れる!ドリブルはまっすぐに、インサイドでドリブルしないで、インステップでまっすぐに、まっすぐに!」とデモンストレーヨンをしながら伝える。理由の説明はない。

 

そうして全力で走る(といっても10m)ドリブルが、何本で終わるかわからないまま延々と続く、

行ってはターンして戻り、スタート地点に戻るとその直後に再スタート、

 

そう思っているとたぶん10本ちょっとで終わった。

「水入れてすぐに戻って」

 

テンポよくメリハリのある練習と煽りで、インテンシティの高いトレーニングを行いながら、チームの求める選手像を自然と作り上げていく見事な指導であった。

 

その指導に灼銅くんはやや白けた様子。

まるでコーチのアジテーションに心酔していない。

それどころか頑張っているふりが上手くなっている。あんぐりガーン

 

コーチの煽りを受けながらダッシュのドリブル練習では、不得意なドリブル練習のため、灼銅くんは最初はみんなに遅れていた。

しかし徐々に皆に追いつき、気を抜くと先頭に立つこともあった。

 

がんばったから先頭に立っているのではなく、気を抜くと先頭に立ってしまう。

そう、その理由はみんなは10mの間隔を何度も往復するのだが、灼銅くんは周りの進み具合を見て要領よく9mや8.5mくらいの位置でターンして遅れを取り戻し、そんなに一生懸命ドリブルをしていないのにゆとりをもってゴールしていたのであった。

 

この緊張感のある中でしれっとマリーシアを決める灼銅くん、素晴らしい!私は彼の成長をとてもうれしく思った。

 

これはふざけているわけではなく、しれっとマリーシアを決める姿を見て本当にうれしく思ったのだ。

 

灼銅くんは小3・4年の頃にクーバーの1dayスクールや他の日帰り合宿で、よーいどん!で開始となる1vs1の練習で、相手の子が2・3歩リードをしたり、マーカーをパスして早くボールにアプローチしていることに気づかず、何回やっても先にボールを触ることができずDFばかりしていたことがあった。

 

私が「なんで灼銅くんの方が足が速いのに、先にボールに触れないのかわかる?」と尋ねても、自分の方が足が速いことも認識していなければ、相手の子が早くボールに触りたくて2・3歩前からスタートをしていることもわかっていなかった。

 

そして、私が遅れてしまう仕組みを教えた後も(←だから自分で考える頭が育たない…)、馬鹿正直にルール通りの場所からスタートして相手にボールを取られていた。

 

その灼銅くんが、不得意な練習でも上手くできているように見せながら、しれっとずるい手を使い。それなのに「全然ずるなんてしていないよ。にっこり」という様な、一生懸命な表情で練習をしている。

 

そのことに親である私は成長を感じた。

 

ドリブルの練習が終わりコーチから集合がかかると、そこはしっかりダッシュをし、コーチのすぐわきにピシッと立っている。

要領が良くなった。

 

私はその姿を見て安心したので、練習場を一度離れ銭湯へ向かった。

 

その銭湯はリアルな下町の銭湯なので、前回の練習時に行った際には任侠系の芸術を施している方をお二人ほど目にすることができた。不安

 

おひとりは今風の和彫りで金太郎や桃太郎のような勇敢な若者が描かれているおそらく運送業の若い男性であった。

(本物だと怖いのでイメージ図です。指差し

 

もうおひとかたは70歳前後の若手のおじいさんなのだが、昔の彫り物特有の筋がはっきりしていないタッチで、色も墨とオレンジ(もしかしたら入れた時は赤だったのかもしれない…)の2色くらい。

 

作品として刀を持った上裸の人物が描かれていたのだが、珍しいことに筋彫りの顔の部分が半分ほどしか描き切れていないという作品であった。

 

おじいさんは任侠系の団体の組合員だったようで、そのことは指を見たことからわかった。

 

無料のサウナでご一緒させていただいたのだが、ふとももには「〇〇子 命」と墨で書かれていた。

 

私はその○○子と結婚したのかな?○○子命と書いておきながら、結局は別の人と結婚して、この入れ墨が見えるたびに微妙な空気になったのかな?とか、

悪そうなや〇ざが相手でも、自分の名前を入れ墨で入れられると女性は恥ずかしいけどうれしく思うのかな?など、どうでもいいことを考えながら叔父貴とふたりで無料サウナに入った。

 

風呂に入り残りの練習時間を30分ほど残し、そろそろ試合でもしているかというタイミングで練習場に戻ると、灼銅くんたち選手は3チームに分かれてラインをドリブル突破のゲームをやっていた。

 

フルコートの1/6くらいの狭いスペースに1チーム9人ほどが入っていた。コーナーキックはなしで、ボールがゴールラインから出ると、すぐにコーチが逆サイドのチームに新しくボールを出す。

 

一点入ると失点したチームには素早く入れ替わるようにコーチが煽り、新しいメンバーが入るとコーチは間髪入れずにボールを出していた。

 

狭いコートで多くの人数。

結果的に球際勝負が多く発生する。

コーチはボールホルダーへのプレスや球際、ルーズボールを追う際に「行ける!行ける!」「前向ける!」「追いつけるよ!追いつける!」と煽りを入れる。

そして上手くいくと「そう!」と背中を押す声掛け。

 

煽られた選手たちは感化されて高密度で強い球際勝負を行っている。

 

コーチの指導方法からは、怒ったり怒鳴ったりしなくても、チームのカラーに選手を染めていく指導方法が見て取れる。

 

自分のやって欲しいプレーを早口で情熱的に語り選手を煽る。

テーマと合っているプレーが上手くいったら「そう!そう!」と称賛。

 

選手にもっと積極的に行って欲しいときは、「前向ける!」「間に合うよ!間に合う!」などと言って、迷いよりもチャレンジできるような煽りを入れる。

 

そうすることで怒ったり暴力をふるったりしなくても、選手は感化され、大部分の選手は自発的に自然とチームのカラーに染まっていった。

 

この関わり方をどこかで見たことがあると思ったが、それは有名カメラマンが相手と関わる時と似ていると気づいた。

ウッチャンナンチャンか何かの企画でみた加納典明は、自分がグッとくる表情をモデルが見せると「そう!そう!」と言って、ぐっと来ている感じを相手に伝えていた。

 

篠山紀信はいい所があると「いいね~」と褒める。

人間だけでなく富士山を撮る時も「富士山いいね~!」と富士山に声をかける

そうすると本当に良くなるのだそうだ。

ポジティブに声をかけることで、相手の心とともに、自分の心もより良い部分に着目できる効果があるのかもしれない…

 

アラーキーは本人が本当に(えろが)好きで、ただ本人が喜んでいることで、その喜びが素直に相手に伝わっているような気がする。

 

なにかとセクハラと言われる現代まで生きていないところが粋だ。

 

 

カメラマンやサッカーコーチは相手を煽りながら、その奥に隠れている表出させたいものや、表現したいものものを表に引き出していく。

(角力FCだと闘争心だし、ヌード写真だとエロスやらいつもは見せない表情とか)

煽りを入れることで、自分自身のの気持ちも高めていく。

 

相手が高まることで、自分も高まり繰り返される相乗効果。

そんなカメラマンスタイルのコーチングを角力FCのコーチたちは行っている。

 

非暴力で前向きな声掛けが大部分でありながら、チームの目指す方向性に進める指導、思わず「ナイスですねー!」と言いたくなる。

 

そうして多くの選手が角力FCのカラーに染まり、ガツガツ球際で闘うようになってからも、何人かの選手はそれを遠巻きにしていた。

 

灼銅くんもその一人で、彼はいつも自チームの一番後ろにいた。

 

その理由は、球際を恐れているからではなく、自分のスタイルを崩せなかったからだと私は思う。

 

灼銅くんはセンターバックとして球際を競り勝って抜けてきた相手には、がっつり当たりボールを奪い、パスを受けにスペースに抜けてきた相手は首を振って素早く見つけてチェック。

球際には混ざらないが、緊張感を持って強度の高い守備ができていた。

 

また、以外だったのはこの高強度のハイプレスの中、最終ラインということで、サイドで詰まって困ったSBからボールが戻ってきた際にも、相手に奪われることなく上手くボールがさばけていたことだ。

 

クーバーや少年団の練習では、灼銅くんは足元の技術がないのに相手との距離をしっかりとらないため詰められてしまうのだが、今回の練習では素早く後ろに下がり、狭いコートなのに十分なスペースを確保してボールを受けていた。

 

灼銅くんは守備でも後ろで構えるままだったし、攻撃の際にも自分の得意なパス主体のスタイルのままで球際争いには加わらなかった。

だが、この強度の中で自身のスタイルで結果を出せたことは、本人の自身につながったのではないかと私は感じた。

 

また、灼銅くんの他にも球際バトルに感化されなかった子もいて、チームがボールを奪うと素早くサイドを抜けてフリーでボールをもらう子がいた。

 

皆が必死で走っているのだが、球の流れが読めるのか、はたまた相手の視線から外れるのが上手いのか、なぜかその子はサイドでフリーでパスを受ける。

 

チームのスタイルやコーチが意図していない、テーマと合っていないけど良いプレーについても、コーチは「いいよ!いいよ!」「ナイス!ナーイス!」と褒めていた。

(このプレイスタイルにゆとりを持たせる所が、選手の主体性や個性を伸ばすのにつながるので、すごく良いと個人的には思う)

 

角力FCは、「ジュニアユースのリーグ戦を戦える、勝てる球際の強いスタイル」を形作りながらも、良い結果が出れば選手の長所や個性も肯定してくれる育成を行っていると感じた。

 

そしてチームが躍進するかどうかのポイントは、土台となるプレスと球際の強度という面と、チームスタイルとは全く関係のない選手個々の個性や長所が、この強度の中でいかに発揮されてくるかに、かかっているのではないかと感じた。

 

小学生年代と比べて強度が高くなるが、その中でも自分らしいプレーを表現できる選手たちであって欲しいと感じた。