関東トカイナカで暮らすアラフォー

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こちら(↓)の続きです。

療育センター勤務の医師への相談から約2週間後、息子はWISC-III(ウィスク スリー)知能検査を受けた。


ウェクスラー知能検査の児童版らしい。

WISCは、今V(ファイブ)まであるそうだが、IIIが一番検査結果が細かく出るから、あえてこちらを採用しているそうだ。


今回は療育センターに勤務する臨床心理士が付き添ってテストを受けた。

初めは「ママが一緒がいい」と言っていたが、数問答えた後、「これなら一人でも大丈夫」といって心理士と一対一でテストを受けた。


テスト中は娘と会場近くを散歩した。

娘だけ、息子だけなら楽なのに二人揃うとカオスだなぁと、のんびり過ごす私。


1時間半ほどで終わったようだ。

少し平均より時間がかかったみたいだった。


5歳7か月の事だった。


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2週間後、結果を聞きに家族で施設に出向いた。


A4用紙にぴっちりとテスト中の様子や所感、そして数値的な結果が記載されていた。

それとは別に医師からの説明があった。


WISC-IIIでは、言語性IQ、動作性IQ、全検査IQおよび言語理解、知覚統合、注意記憶、処理速度の4群指数が測定される。


私も見方がよく分かっておらず、この機会に調べながら息子の検査結果をもう一度見直してみたい。


結論を先に書いておくと、なかなか凸凹した結果だった。


病院ではなく、発達支援センターで受けたので、いわゆる神経発達症(発達障害)の診断はまだなし。


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【用語の確認】

言語性IQ:耳で聞いた情報を処理する能力や言葉を使って考え、表現する能力。

4群指数のうち、言語理解と注意記憶から算出される。


動作性IQ:目で見た情報を処理する能力、非言語的な知識や空間的な動きを把握する能力。

4群指数のうち、知覚統合と処理速度から算出される。


全検査IQ:「言語性IQ」と「動作性IQ」から算出される総合的な知的発達の水準を示すIQ


群指数:下位検査項目の点数を四つの項目に分けて数値化したもの。「群指数」はIQではない。平均値を100とする点や知的水準の分類(下記)はIQと同じ。


言語理解:言語による知識を状況に応じて利用する能力。VC。下位検査の知識・類似・単語・理解より判定する。


知覚統合:目で見た情報を取り込み、要素を関連付けてまとめる能力。PO。下位検査の絵画完成・絵画配列・積木模様・組合せより判定する。


注意記憶:注意を維持して耳で聞いた情報を処理する能力。WM。ワーキングメモリー。下位検査の算数・数唱より判定する。


処理速度:目で見た情報を事務的に多く正確に処理する能力。PS。下位検査の符号・記号探しより判定する。


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【WISC IIIにおけるIQ】

同年齢の集団の平均が100となるように設定されている。標準偏差15。


130以上:非常に高い

120台:高い

110台:平均より上

90-109:平均

80-89:平均より下

70-79:低い(境界知能)

69以下:非常に低い(知的障がい)


各検査項目間に10の開きがあると「差がある」と表現されるらしい。


言語性IQと動作性IQの差が15以上あると「発達障害の疑いあり」となるらしい。


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【IQ結果】

全検査IQ 99

これだけ見ると平均の子。


言語性IQ 108

こちらも平均となる。


動作性IQ 90

こちらも個別でみると平均。


言語性IQとの差が18ある。

数値上、「差がある」「発達障害疑いあり」となる。


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【4群指数結果】

言語理解 106

※4種類の下位検査(知識・類似・単語・理解)より算出される。

平均の範囲。


知覚統合 95

※4種類の下位検査(絵画完成・絵画配列・積木模様・組合せ)より算出される。

平均の範囲。


注意記憶 115

※2種類の下位検査(算数・数唱)より算出される。

平均より上。


処理速度 83

※2種類の下位検査(符号・記号探し)より算出される。

平均より下。


注意記憶と処理速度の間には32もの「差がある」。


凸凹してる!!

凸凹って単語知らなかったよスター


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【下位検査について】


13種類の検査がある。

全て19点満点。

平均が8から11点。

14点以上は「能力が高い」とされる。


※正しく測定するため、検査項目の詳細は非公開となっている。


[言語性検査]

1.知識:一般知識の問題に答える。6y2m相当。

2.類似:二種類の単語の類似点を答える。5y2m未満。

3.算数:小学校で習う範囲の算数の問題に暗算で答える。6y2m相当。

4.単語:単語の意味を答える。7y2m相当。

5.理解:日常生活のルールや常識に関する問題に答える。5y2m相当。

6.数唱:耳で聞いた数字をルールに従って復唱する。6y6m相当。


[動作性検査]

7.絵画完成:一部が欠けたイラストを見て、足りない部分を答える。5y6m相当。

8.符号:簡単な符号を見本通りに書き写す。5y2m未満。

9.絵画配列:イラストが描かれたカードをストーリー順に並びかえる。5y2m未満。

10.積木模様:積木を並べて見本と同じ模様を作る。5y6m相当。

11.組合せ:パズルを組み合わせて見本と同じ形を作る。5y6m相当。

12.記号探し:見本の記号を複数の記号の中から見つける。5y2m相当。

13.迷路:迷路を解く。5y2m未満。



グラフで見るのが分かりやすい。

こちらも凸凹。


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【総括】


《言語性検査》

語彙力や知識量に比して、一般常識や社会的ルールが身についていない。

類似が低い事から、言葉を使用して思考することは苦手。

耳から聞いた情報を記憶することが得意。

数を扱うのが得意。


《動作性検査》

視覚情報を正確に把握する能力あり。

処理速度は遅い。

迷路では先の見通しを立てずに袋小路に入っていた。問題を飛ばしてしまうこともあった。


《支援の仕方》

語彙や知識が豊富。言語の発達は順調だが、それを用いて考える事が苦手。

抽象的で目に見えないことを予測して理解することは苦手。

コミュニケーションが一方的になってしまう可能性あり。

他者の話を理解できなかったりすることもあるだろう。

社会的ルールなど暗黙の了解も苦手。

ルールや望ましい行動を一つずつ丁寧に教える必要がある。

集中の維持にも困難があるため、説明を始める前に意識を話し手に向けさせる工夫が必要。

手先が不器用そう。(目と手の協応が苦手)

目をスムーズに動かす事に苦手がありそう。

字を読めても書く事に苦労があるかもしれない。

ビジョントレーニングなどがおすすめ。

言語からも視覚情報からも正確に意図や内容を読み取る事が苦手。

場にそぐわない言動をしてしまう可能性がある。

初めてやる事は苦手。やる前に簡潔に説明してあげると良い。

検査中、落ち着きの無さがあった。

自己コントロールの苦手さがある。

外遊びを増やして身体コントロールを高める事が良い。

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【結果面談】


医師との面談で、「お母さんは優しい?」と聞かれて「優しいおねがい」と嬉しそうに答えた息子。

「どういうところが優しいの?」と聞かれて、「分からない・無い凝視」と真顔で答えた。

「じゃあ、お母さんにどんな事をしてもらうと嬉しいと感じる?」の質問に対して、「ブックオフでおもちゃ買ってくれるところ。はま寿司に連れて行ってくれるところ、カップ麺を食べさせてくれるところ」と答えた。


医師に「お子さんには特性があります。ですが、ご両親揃ってこの場に臨まれるご家庭は大丈夫ですよ。」と言われた。この言葉を胸に刻んで夫と共に息子と向き合って行きたい。


ラン活を始めようかなと思っているのもあり、学校に関しても聞いてみた。こちらは保健師さんに。


就学前健診で診ていく事になるが、このくらいの数値だと支援学校は無いだろうとのこと。


※支援学校はランドセルではなくリュック指定。


支援学校に通学するお子さんでも記念にランドセルを購入して写真撮影したりするそうだ。

むしろ息子のような検査結果だと初めは通常級が可能性高いとのこと。


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【私(母)の感想】

私は息子の玩具をブックオフで買うこともあるし、新品をトイザらスやオンラインショップで買うこともある。

はま寿司にも連れて行くし、カップ麺を食べさせる事もあるけど(子どもが喜ぶから)、手の込んだ料理を作る事もある。一緒に作る事もある。

出来るだけ笑顔で接するように努力してるし、甘やかしすぎず、厳しすぎずを意識してる。

抱っこをせがまれればするし、ハグも毎日のようにしている。一緒にごっこ遊びをすることもある。好きだよといった声がけもしてる。


でも、息子の反応は面談のような感じなのだ魂が抜ける


お絵描き・工作・迷路・字を書く・スイミング・雲梯や鉄棒が苦手なのも気になっていた。

ところ構わず喋り出す事も歌い出す事も。


語彙がたくさんあるのに、いまいち噛み合わない会話も気になっていた。ナイフのような鋭い言葉の返球が返ってきて心が痛めつけられたことも。


これまでは年齢もあり、問題無かったけど、小学校入ったら先生にも友達にも悪い意味で目をつけられそう・・・

そんな心配があり発達相談を受けた。


結果からすると心配は的中という感じ。


人間誰しも凸凹はあるんだろう。


言語性IQは後天的に伸ばしやすく、動作性IQは伸ばしにくいらしい。

言語性IQが高いのは、読み聞かせの恩恵かもしれない。


動作性IQを伸ばすために外遊びを勧められた。

保育園でも外遊びはあるが、室内を選択しがちな息子。苦手意識があるのだろう。

療育にも春からお世話になる予定なので、ここでも何かしらの特訓があるのかも。


でも一番気になるのは、「他者の気持ちが分からない」「暗黙の了解が分からない」「社会のルールが身につかない」というところ。


そういう「特性」らしい。

息子は無意識に誰かの心を傷つける可能性が高いということ。


人間として生きていくのに、なかなか残酷な特性だと思う。


対策としては、ケーススタディをたくさんこなして記憶していく事らしい。息子の場合、記憶力は高めなので、これを伸ばして苦手を補う。


どんな時に人は喜怒哀楽を感じるのか?

嬉しい・楽しいにつながる言動を意識的にしていく。

怒る・哀しいにつながる言動を意識的に避ける。

こんな感じ。

社会のルールも暗黙ではなく、「そういうものだ」と覚えていく。


分からないけど覚えていく。

人として生きていくために社会の歯車としてうまく噛み合うために揃えていく。

そんな感じだろうか。


色々と数値で見れた事は良かった。

夫とも共有できて良かった。


夫にはずっと「(私の)育て方が悪い」といったニュアンスの事を言われ続けて辛かった。


自分の中の違和感をうまく表現出来なかったけど、能力が数値で示され、専門医に平易な言葉で説明してもらえて良かった。


夫の息子に対する接し方がひどくて息子を可哀想に感じていた。守り過ぎると夫が更にキレて息子がもっと萎縮するので夫の怒りが落ち着いたあとに息子の心をフォローしていた。

結果面談後、夫の息子への接し方がかなり良くなった。


「このくらい出来て当たり前」「考えれば分かる」「見通しを立てろ」「意見を言え」「考えろ」と言った事を夫は息子によく言っていた。


でも息子は「なぜ怒られるのか」分からなかったし、「どうしたらいいか、何が求められるか」分からず、ただ怯えていたのだえーん


保育園や英語教室の先生たちにも息子の特性を共有できた。


まだ年中。

小学校進学まで1年ある。


母親である私が一人で抱え込まないで済む環境に飛びこめて良かった。


とは言え、私たち親がやるべき事はたくさんある。


凸凹児を育てるということは、自分自身や人生とも向き合う事だなあなんて思った2023年末。

「普通」について、めちゃくちゃ考えたよ。


長くなってしまった真顔

ほぼ自分のためのまとめ記事です。