南域結界☆ ジェルソミーナ -51ページ目

8 お気楽ジュン君の憂鬱な一日

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 台座上の試作機が、彼ら、特殊部隊を直撃したその隙に、ジェルソミーナは特殊部隊のマイエル砲を奪い取った。
「結界師さまっ!」
 ジェルソミーナはなり振り構わず、主砲を台座の方向へと向けた。
「くそっ、どうやって使うのよっ、これっ! このレバーを倒せばいいのっ? それともこっちか……っ?」
 マイエル砲が白い煙を噴き上げて、彼女の体に青い稲妻を伝染させた。黒い砲から油の染みた彼女の指先、腕、肩の後ろまで、火花のような無数の光がはじけ走っていく。
 ジュンクリフが叫んだ。
「よせっ、んなもん使うなあっ!」
「いっけーっ!」
 かっぱらった主砲から、彼女の叫びと共に、紺色の、眩しい閃光が放出された。
 バディンの一部、右端の柱が消し飛んだ。
「こらあっ、ジェルソミーナっ……!」
 前後からの砲撃を避けながら、ジュンクリフはどうにか結界師の近くにまで辿りついて、
「素人がいじるもんじゃねーんだよっ、俺に任せろっ。これ以上……うわっ! だから、いじるんじゃねー、って言ってんだろーがっ!」
 結界師の手からマイエル砲を奪回しようと、試みた。が、ジェルソミーナの障壁によって、妨げられた。
「危ないからどいて!」
「危ないって、なあ……!」
 台座からの砲撃が、彼ら二人を直撃した。しかしそれも、結界師の作り出した防御用の結界で、直前にかわされた。
「お前、マジで殺されかかってんな」
「私を殺したからって、なんになるって言うのよおっ!」
「そんなもん知るかあっ!」
 ジェルソミーナは思いっきり、レバーを引き下げた。
 噴き出した青い光と白い煙は、今度は前方に向かってだけではなく、あまつさえ砲台の機関部からも噴き出し、後方にまで飛び出した。
 それは幾筋にも絡み合う、黄金の竜のような稲光だった。
「お前……っ!」
 舌打ちをして結界を飛び出すと、ジュンクリフは猛烈な勢いで炎の壁を作り出し、後方へのマイエルの拡散を遮断した。
(くっそおーっ! これが、これが新型のマイエルの力かっ!)
 ジュンクリフは火傷をしそうな熱さに耐えながら、自分の炎を打ち破ろうとするマイエルの重さに、両足を踏みしめた。
 炎の奥で、右往左往する部下達の姿が見えている。彼と彼らを二分する猛火はどす黒く、まるで地獄の炎のようだ。
 正直言って、彼もこれほどマイエルが「重い」とは思わなかった。
 体中の骨がきしむ。
 さすが、一度は全世界を統べていた力だ。これだけの力があるのだから、その力を使いこなす皇帝魔法という存在は、まさに「世界最強の魔法」の名を、冠して当然なのかもしれない。
(でもだからって、俺ら古代魔法が、高慢ちきな皇帝魔法なんかに負けてたまるかよーっ!)
 これは皇帝魔法と古代魔法の戦いだ。ジュンクリフは感覚的に察知した。魔法学院で繰り返し教えられてきた、古代魔法弾圧の歴史が、思い出された。
 ましてや、マイエルの拡散延長上には、顔を合わせたばかりの、彼の新しい部下達がいる。彼はさらに気合を集中させた。
「お前ら、もっと奥へ下がってろっ! ケガするのは、俺一人で充分だーっ!」
 ジュンクリフは息をのんだ。
 熱い壁に突きかかっては弾かれ、マイエル光はまた突進しようとする。その閃光の姿は、まるで生きている精霊のようだった。

「いったいどこを狙っているんだ!」
 台座の上、バディンの上に小さく造られた塹壕の奥で、一人の男が苛立たしそうに言った。
「一発でヤツを殺せるんじゃなかったのか!」
 機関整備兵は男二人に小突きまわされ、彼自身も面くらいながら、
「こんなはずじゃなかったんだ。一発でヤツを殺せるはずだったんだ! なのに、このクズ大砲めっ。俺の言うことをちっとも聞きやがらないんだ!」
「見ろ、特殊部隊まで来やがったじゃねえか! 今に治安部隊までがこの騒ぎを聞きつけて飛んでやがる! そうなったら俺達には逃げ場はねえ。ここまで閣下の町を破壊しておいて、なんて言い訳ができる?」
「閣下は御心の広い御方だ。町やバディンを破壊した我らの罪は、天の聖典により赦して下さるだろう。だが我々が、閣下の御心を煩わせた罪は、万死で贖っても贖いきれるものではない」
「じゃあ、どうしたらいいんだっ?」


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p(^-^)q

今から、スターバックスか、ドトールぐらいに遊びに行って、たっぷりクリーム、INしたコーヒーで、ほんわかしてきます。にや~り^^
今週も一週間。みなさま、各めいめいに……いろいろと、おつかれさまでございました。。(。-人-。)
この、休日を!! 私、どれほど、待ち望んでいたことか!! あー ごきんじょ、バーにほんとは飲みにいきたいんだけど、それは、ほんとに1月先まで、じっと、がまんがまんがまんがまん……
そろそろ冬めがけて、新しい毛糸の編み方、覚えたいんだけど……むぅん……時間は、とれるのかしらん。。。。キツソウ…(+_+)

あともうちょっとで2話、完成ですよ♪^^ 元気に夏を、乗り切りましょーねー♪p(^-^)q

7 お気楽ジュン君の憂鬱な一日

 とまたあのハスキーな、女の低い声が聞こえた。今度はマチルダのすぐ後ろからだった。
 そして、レイリと呼ばれたその声は、優しくも、突き放すように、少女に呼びかけた。
「ヨクミテミナサイ、マアチャン。コノ「コンンジョウセイ」ダケハ、ホカノ「ホシ」トハ、ワケガチガウ。レキシジョウ、マレニミル、イダイナル「ユウシャ」ノ「ホシ」デアリナガラ、ナニモスルコトガデキナイ、ナニモスルキニナレナイ、コノウエナク、ミジメナ、オチブレタ「ホシ」デモアルンダ」
「違う違う、そうじゃないよおっ!」
 目に涙をためて、マチルダは否定した。
「そうじゃないよっ、この真ん中のお星様、自分ではどうにもできないんだよっ。目に見えない不思議な力が、お星様を捕えちゃってるんだっ! きっと、どうにかすれば、きっとなんとか、なるんだよっ、きっと!」
「ナラ、カンタンダ」
 少女の後ろで、誰かがふっ、と青い煙を吐き出した。
 その拍子、ロウソクの炎が揺れ、水晶の頂に髪の長い、ドレス姿の影が映り込んだ。
 眼鏡の縁が、かちゃりと鳴った。
「アンタガイケバイイ。イッテ、「オトモダチ」ニデモ、ナンデモ、ナッテヤンナサイ」
 顔がぱっ、と輝いた。
「うんっ! レイリちゃんがそう言うなら、そうするっ!  きっときっと、楽しいよっ!」
 水を大量に受け止めた歯車が、重く、体中をきしませながら回転した。
「キーツ君、きっと喜ぶと思うよっ! だってこんなにも楽しいんだもんっ! レイリちゃんも一緒に遊びに行こうよおっ」
 マチルダはホウキを持って、水晶を布でくるもうとしながら、ふとその中央部を覗き込んだ。
「アンサツ、ノ「ホシ」カ。メズラシイノガ、デタナ」
 言われるまでもなく、少女は指で軌跡をこすってみた。
「ジェルちゃんだね」
 呟き声は静かに、地下倉庫の奥へ消えていった。
「牛の大群。二つの暗殺の星。「大群」は大衆。牛は「怒り」。「二つの暗殺星」は……ジェルちゃんと、そのお友達への、死の宣告を意味する」
 天井が飛び跳ねるように揺れ、少女達は一階を見上げた。
 天才占い師の水晶球は、怪しい光を放ちながら、じっと冷たさをとどめ、地上の騒ぎに耳を澄まし続けていた。


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