6-26 狂信者(デヴオ)たち
腰から崩れ落ちそうなほど、ほっとする――
と同時に、少年は、少女の輝くばかりの可憐さに声を失った。
初めて見るハカマ姿は愛らしく、白いキモノの肩に、和紙で結んだ髪がかかっている。
二つに分けて、お下げ髪にしているのだ。
雪明かりの中、東洋の衣装を着て、澪は力いっぱい嬉しい気持ちを表現しながら、
「こーゆー出会いかた2回目だねー。えーと、えとえと。どっかで見たような光景をまた繰り返すやつ!」
デジャヴという単語は出てこないけれど、にこにこ。
城はまだ激しく揺れ、不吉な唸り声をあげているのに、とっても脳天気だ。
「3回目だよ?」
「そーおー?」
「そう。昼休みにも、団らん室の所で俺を……って、そんなことよりっ!」
危うく澪のペースに乗せられそうになって、澪の手を取り、
「何やってるの、こんな真夜中に!! もう3時まわってるよ!?」
「じょぎんぐしてたのー」
えっへん。なおもマイペースに無い胸を反らす澪。
「ええ!? 早く寝ないと!!」
と同時に、少年は、少女の輝くばかりの可憐さに声を失った。
初めて見るハカマ姿は愛らしく、白いキモノの肩に、和紙で結んだ髪がかかっている。
二つに分けて、お下げ髪にしているのだ。
雪明かりの中、東洋の衣装を着て、澪は力いっぱい嬉しい気持ちを表現しながら、
「こーゆー出会いかた2回目だねー。えーと、えとえと。どっかで見たような光景をまた繰り返すやつ!」
デジャヴという単語は出てこないけれど、にこにこ。
城はまだ激しく揺れ、不吉な唸り声をあげているのに、とっても脳天気だ。
「3回目だよ?」
「そーおー?」
「そう。昼休みにも、団らん室の所で俺を……って、そんなことよりっ!」
危うく澪のペースに乗せられそうになって、澪の手を取り、
「何やってるの、こんな真夜中に!! もう3時まわってるよ!?」
「じょぎんぐしてたのー」
えっへん。なおもマイペースに無い胸を反らす澪。
「ええ!? 早く寝ないと!!」
6-25 狂信者(デヴオ)たち
午前3時。
学校全体が跳びあがった。
爆弾が炸裂するような轟音。大地が震え、夜空へ雪が全て弾け飛ぶ。
窓ガラスが割れ、校舎の三角屋根から、折れた十字架が地上へ突き刺さる。
とても立っていられない揺れの中、一瞬、人工物の光がひらめいた。
懐中電灯の光だ。
誰かが揺れる校舎の中から、這這の体で逃げ出そうとしているのだ。
そして雪明かりの玄関に、滅茶苦茶な動きの光が現れ、
「助かったー!」
転がるようにして、少年が、玄関のドアから表に飛びだした。
凛々しい眉に意志の強そうな口元、好男子だが軽薄そーな印象の少年だ。
ぜはぜは肩で息をつきながら、足元おぼつかなく、校舎から離れかけ、
「うわあ!」
弾みに落ちた懐中電灯を、少年は慌てて、ポケットに突っ込む。
瞬時に向こうが身を引いたので、ぶつからずに済んだのだ。
「ああああっ、えーと、これは……っ」
「わー。アーヴくんだー」
言い訳に焦りながら振り返ると、澪だった。
学校全体が跳びあがった。
爆弾が炸裂するような轟音。大地が震え、夜空へ雪が全て弾け飛ぶ。
窓ガラスが割れ、校舎の三角屋根から、折れた十字架が地上へ突き刺さる。
とても立っていられない揺れの中、一瞬、人工物の光がひらめいた。
懐中電灯の光だ。
誰かが揺れる校舎の中から、這這の体で逃げ出そうとしているのだ。
そして雪明かりの玄関に、滅茶苦茶な動きの光が現れ、
「助かったー!」
転がるようにして、少年が、玄関のドアから表に飛びだした。
凛々しい眉に意志の強そうな口元、好男子だが軽薄そーな印象の少年だ。
ぜはぜは肩で息をつきながら、足元おぼつかなく、校舎から離れかけ、
「うわあ!」
弾みに落ちた懐中電灯を、少年は慌てて、ポケットに突っ込む。
瞬時に向こうが身を引いたので、ぶつからずに済んだのだ。
「ああああっ、えーと、これは……っ」
「わー。アーヴくんだー」
言い訳に焦りながら振り返ると、澪だった。