Eleonore第52話 | Eleonore

Eleonore

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「エレオノーレ様!」

マムを抱いてベリエールと共に廊下を歩いていると、

レジィが曲がり角から飛び出してきた。

「もうびっくりしちゃいましたよ。

 話してる途中で急にどっか行っちゃいましたから、

 何事かと思ってしまいましたよ。」

「ごめんなさい。急に気分が悪くなったものだから。」

「それならそうとおっしゃって下さればいいのに。」

誰のせいでそうなったと思うの、

とはエレノアは口にしなかった。

魔物の肉の話をしたレジィに、悪気はないのだから。


「こんな所をほっつき歩いているということは、

 貴様の仕事は終わったのか?」

エレノアが下々と親しくするのをよしとしないベリエールが

口を挟んできた。

「いえ、図書館の掃除の手が足りないので、

 今向かっていたところです。

 あそこ無駄に広いですから。」

「だからこうしておしゃべりして、

 少しでも遅れようとしているのか。」

図星だったらしく、

レジィはベリエールから思いっきり目をそらした。

「嫌ですねー。

 たまたま御二人に会ったものですから、

 挨拶もしないのはいけないと思いまして...」

「もうよい。さっさと行け。」

ベリエールの眼力にすくみ上がり、

レジィはお辞儀してその場を去った。


「ところでベリエール、これからどうするの?」

エレノアはまだ行き先を告げられていなかった。

「貴様には我が国の歴史について知ってもらわねばならぬ。」

「それなら図書館でもいいでしょう?」

「これは国家機密だ。2人だけで話せるところでするとしよう。」