前回は、複数のAIに同じ候補データを見せて、検証上の判断を記録する流れについて書きました。

今回は、そのAI判断をもとに仮想ポジションを作り、後から検証できる形にしていく話です。

AIが buy と判断したとしても、それだけではまだ検証材料としては足りません。

その判断をしたあと、実際に価格がどう動いたのか。仮に買っていた場合、含み益になったのか、含み損になったのか。

そこまで残して初めて、AI判断をあとから振り返れるようになります。

判断ログだけでは足りない

AI判断ログには、どの銘柄に対して buy / skip / avoid のどれを出したかが残ります。

これは大事な情報ですが、それだけでは「その判断がどうだったのか」までは分かりません。

たとえばAIが buy と判断した銘柄があったとして、その後すぐ上がったのか、下がったのか、横ばいだったのか。

少し上がったあとに急落したのか、最初は下げたけれど後から戻したのか。

こういう値動きまで見ないと、判断の良し悪しを検証しづらいです。

そこで、AIの buy 判断をもとに、実際の注文ではなく仮想ポジションとして記録することにしました。

仮想ポジションとして残す

仮想ポジションは、実際に注文を出すものではありません。

AIがその時点で買い候補として見た銘柄について、「仮にこの価格で持ったらどうなったか」を記録するためのものです。

記録しておきたいのは、次のような情報です。

  • 対象の銘柄コードと銘柄名
  • どのAIの判断から作られたか
  • 仮想の建値
  • 株数
  • 現在値
  • 評価損益
  • 状態がOPENなのかCLOSEDなのか

こうしておくと、AIの判断がその後どうなったのかを追いやすくなります。

AI判断ログと仮想ポジションを分けておくことで、「判断した事実」と「その後の結果」を別々に確認できるようになります。

100株単位でシンプルに見る

検証の初期段階では、複雑な資金管理までは入れず、できるだけシンプルに見ることにしました。

基本は100株単位です。

理由は、まずAI判断そのものを観察したかったからです。

株数や資金配分まで複雑にしてしまうと、結果が良かったときも悪かったときも、何が効いていたのか分かりにくくなります。

AIの候補選びが良かったのか、たまたま株数配分が良かったのか、損切り幅の設定が影響したのか。

最初から要素を増やしすぎると、検証がぼやけてしまいます。

まずは100株で仮想的に持った場合として記録し、値動きと損益を確認する形にしました。

OPENとCLOSEDを分けて見る

仮想ポジションでは、まだ保有中のものと、決済済みのものを分けて見る必要があります。

保有中のものはOPEN、決済済みのものはCLOSEDとして扱います。

OPENの状態では、現在値を更新しながら評価損益を見ます。

CLOSEDになったものは、決済価格と実現損益を残します。

この状態を分けておくと、今どのAI判断がまだ検証中なのか、どの判断が結果まで出たのかが分かりやすくなります。

また、AI別にOPENポジションの評価損益を見たり、CLOSEDになった結果を集計したりすることもできます。

ただ一覧で眺めるだけでなく、あとから分析しやすい形で残すことを意識しました。

後から検証できる形にする

仮想ポジションを作る目的は、成績をすぐに良く見せることではありません。

AI判断がその後どうなったのかを、できるだけ冷静に見るためです。

たとえば、あるAIの buy 判断が多いとしても、それが利益につながっているとは限りません。

逆に、buy 判断は少なくても、選んだ候補の質が安定しているAIもあるかもしれません。

そういう違いを見るためには、判断回数だけではなく、仮想ポジションとして結果を追う必要があります。

  • どのAIの buy 判断が利益につながりやすいのか
  • どのシグナルと組み合わせると良さそうか
  • どの時間帯の判断が不安定なのか
  • どんな銘柄で損失になりやすいのか

こういう観点で見返せるようにするのが、仮想ポジションを作る理由です。

実注文とは切り離して考える

ここで大事なのは、仮想ポジションは実注文とは切り離して考えることです。

実際に注文を出すとなると、約定、手数料、スリッページ、通信、重複注文、取消、資金管理など、考えることが一気に増えます。

そのあたりをいきなり混ぜると、検証どころではなくなってしまいます。

まずはAI判断を仮想的に記録し、値動きと損益を確認する。

実注文に近い話は、検証ログが十分にたまってから考える方が安全だと思っています。

この段階では、あくまで個人開発の検証環境として、判断と結果を残すことに集中します。

まとめ

今回は、AI判断をもとに仮想ポジションを作り、後から検証できる形にする流れについて書きました。

AIが buy と判断した事実だけではなく、その後の価格変化や損益まで追うことで、判断の質を見返しやすくなります。

仮想ポジションは実注文ではなく、検証のための記録です。

判断ログと結果を分けて残し、あとからAI別、シグナル別、時間帯別に見返せるようにする。

これで、AIデイトレ検証システムの中に「判断を結果につなげて見る」ための土台ができてきました。

次回は、仮想ポジションをどう決済するか、利確・損切り・時間撤退のルールについて書きます。

※この記事は、個人開発している株価・デイトレード検証システムの作業記録です。

特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。

掲載内容は投資助言ではなく、実際の投資判断はご自身の責任でお願いします。

また、実注文機能について触れる場合も、検証・安全設計の考察として記載しています。