今月は何かと忙しかったです。
福岡県の直方市で吹奏楽団STEPのコンサートに出演。
帰京したら学校のレッスン(学生たちもイベント本番だらけで正に「分刻み」で合わせのスケジュールをこなしていました。その中に年度末の実技試験も入っています)→授業オーケストラの研究発表会立ち会い→琉球フィルハーモニックオーケストラの【県民クラシックコンサート】
今回は国頭村の奥(那覇市から12㎞。本島の北端です)と座間味島(高速艇で50分)での公演でした。



座間味島は慶良間諸島の島のひとつですが沖縄戦に於ける米軍の最初の上陸地。ここから沖縄戦が始まったのです。
島のお年寄りは「この綺麗な海が軍艦で埋まって真っ黒になったんだよ」と・・・
悲しい歴史は絶対に繰り返してはいけませんね!!

座間味島での公演の終了直後にホルンセクションで1枚📷️
2番ホルン奏者として参加予定の県内在住奏者がインフルエンザに感染し、急遽スケジュールを工面してくださった齋藤さんには本当に感謝。そしてどちらの公演でも暖かい雰囲気のお客様たちに助けられ楽しい時間になりました。
演奏会翌日に帰京しすぐに学校の年度末の成績記入と実技試験の立ち会い。

そのあとに茨城県の永江楽器水戸さんの主催(YAMAHA共催)のコンサートとクリニック。


コンサート演目は
①ノクターン(F.シュトラウス)
②ロマンスop.36(サン=サーンス。ナチュラルホルンとモダンホルンの両方で演奏)

自然倍音の音程と平均律の音程との差を説明
(この企画は中高生の吹奏楽ホルン奏者を対象にしているので、演奏の奏法や特徴、そして楽器の進化の歴史の話を織り混ぜて進行しました)
③間奏曲(グリエール)
④頂上にて(ボザ)
⑤ホルンとピアノの為の幻想曲(市毛啓太)
去年末に完成したばかりの新作です。
⑥悲しげなワルツ(グリエール)

でした。共演して下さった配偶者さんありがとうございました。
(勿論、演奏料はお支払いしました👍)

その後はコンサートを聴いてくれた中高生のクリニック
14名のグループレッスンを約70分、
そして45分間の個人レッスンを3コマ。




僕は奏者の考えや「やりたい事」に沿ってレッスン(会話は絶対に欠かしません。相互通行は必須です)を進めます。

皆さん名前も顔かたちも違うので勿論オーダーも違います。

その中で少し気になったことが幾つか。

どの地域での講習会でも「音域を拡張したい」と言うオーダーが来ます。
勿論、どのような練習を取り入れるかは方法がありますが、欧米に比べて
『1年間の中でコンクールへの依存度が高すぎる』
と感じて居ます。
個人レッスンでも吹奏楽コンクールの楽譜を持ってきて「ココが上手く吹けない」が今回に限らず殆どの場所でこのパターンです。

部活動であるのでコンクールは大事だとは思いますが、どの楽器でも美しい音や音楽を作るためにはじっくり時間を掛けて、沢山の経験からヒントを得て『聴き手に伝えるもの』になるのではないでしょうか?

コンクールは早くても7月です。なのにもう5ヶ月も前からコンクールの為の練習にフォーカスされてるのは、乱暴な言い方をすると異常です。
生徒さんたちに音楽を奏でる楽しさや自分の持つ楽器の美しい音や色んな表情の表現など、音楽を「演じる」「楽しむ」「交わる」は、半年費やして1曲又は2曲だけ。と言うのは《僕は》危険だなと思います。

私も吹奏楽コンクールは出場したことはありますし、全国大会も経験しました。
でも年間に本番回数がとても多かったのでコンクールも『年間行事のひとつ』でした。
なので何ヵ月もその曲だけを練習するのではなく、沢山の音楽のLPやCDを聴いたり、先生が格安でチケットを取って下さってプロの演奏会に行ったり、後は音作りでした。
それは今も変わりません。

演奏家としてもクリニシャンとしても音楽の楽しさをお届けしたり伝える事をこれからも最優先したいと思います。
その為に僕自身ももっと成長しなくてはなりません。
発見の多い2月半ばでした。

明日から1週間、所属オーケストラで
【美女と野獣 コンサート】
のリハーサルと本番です。
その後は勤務校のホルンアンサンブルの演奏会です。