2回連続して運動がテーマだったので、今回は食事について。
アメリカには「Dietary Guideline」という栄養に関する指標があります。5年ごとにアップデートされていて、つい数日前に2010年度版が発表されました。
日本でも同じような指標はあって、「食事摂取基準」という名前で発表されています。
やはり2010年に新しく改編されていて、5月29日に厚生労働省から発表されたばかりのようです。
それぞれの詳細は
アメリカはここから 。
日本はここから 。
その中でも特に気になったのが、アメリカの「食塩」の基準なんです。
まず、現在の日本の食塩の基準はというと、
成人男性 9グラム
成人女性 7.5グラム
WHOなどのレポートによると、高血圧の予防のためには一日に6グラム以下が望ましいというガイドラインが発表されています。ただし、日本食というのは食塩を頻繁に使う文化なので、まだまだ6グラムというのは実行しにくいレベルなんです。塩気のない食事って食べる気がしませんよね。。。なので、実際の食事を考えて少し高めに設定されています。ちなみに、現在の平均的な食塩摂取量は一日10-11グラム程度。
ではアメリカの基準はというと、まず2005年からの5年間は
2.3グラム以下
とされていました。アメリカ、ヨーロッパ系の食事というのは油、脂肪をより多く使うので、食塩が少なめでもバランスが取れるんです。なので、国民としても平均して6-7グラム程度の食塩摂取量のはずです。
それでも、この目標を達成するのはちょっと難しいですけどね。
そして、2010年度にどう変わったかというと。。。。。。。
1.5グラム以下。。。。。。。。。
人間は生きていく為に0.5~1グラムの食塩は必要なんです(汗、尿、便、皮膚として排泄されるので)
ということは、それよりも0.5グラム多いだけ!!!
1.5グラムの塩ってどれくらいだか分かります??
小さじ1杯の食塩って5グラムなんです。。。。。
しょうゆだったら小さじ1杯半で1.5グラム
味噌だったら小さじ約2杯で約1.5グラム
日本料理に欠かせないだし汁だって少量の塩分を含んでいます。
これが1日に使える食塩の量。
たしかに、食塩は少なければ少ないほど高血圧を防げるけれども、食を楽しむという要素を無視した基準を設定することは食文化を無視することになると思うんです。
アメリカの食事は食塩が少なくても成り立つとはいえ、1.5グラムでは料理になりません。
パスタのゆで汁に塩を入れることさえ出来ないでしょう。。。
変わりに人工調味料(塩の代わりになるもの)を使うということになれば、それこそ本末転倒です。
アメリカはエビデンスを重視するシステムが出来上がっていることは尊敬できるのですが、どうも食文化に対する尊敬という気持ちが無いように感じられます。テレビを見ていても食べ物を遊びに使い、粗末にしている光景を良くみかけます。食に関わる仕事をしている身として、とっても悲しくなる瞬間です。
日本も食文化が崩壊してきているとは言われますが、それでも栄養に関わる仕事をしている人たちは食文化ということに敏感なんじゃないかなぁと思います。もしかしたら、日本にいない分、美化してみている部分はあるかもしれませんが。
なにはともあれ憤りを感じる発表だったのでちょっと愚痴ってみました。
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