よく自分を探すとか、見つめなおすとか言いますが。
そんなものは無いんだと僕は思っています。
自分のやって来た、変えられない過去という記憶の中にだけ、抜け殻のように「自分」の痕跡は見つけられるだろうけど、その痕跡を過去から今まで追ってみれば、自分というものがいかに定まった形のないものかわかると思います。
どんどん形を変えていく意志。それが自分というものだけれど、それに形なんてないし、捉えようとしても捉えられない。
形がないことが不安なのであれば、とにかく何かに突き進んで、その痕跡をあとから見つめてみれば良い。
「自分を探しに」インドに行った人は、そこで自分を見つけられることはないだろう。ただし、「あの時自分を探しにインドに行った自分」という、人にはなかなか真似のできない、かけがえのない痕跡は残すことができるのだ。