あと三月もすればお正月だなんて
地下鉄の窓を見つめて呟く僕は
三月前の過去に謙遜してため息を吐いた
あの日 お別れを告げた薄手のジャンパーは
未来に期待して僕の元に戻ってきた
思えばあのさよならほど曖昧な言葉はないと
遥か彼方の失敗をも謙遜しながら
娘が持つ赤いリンゴと目が合った
リンゴは三月前に白い花を咲かせて
立派な果実となり
三月もすれば誰かの元に行き
食べられてしまうんだと
当たり前の事を深く考え込んでみる
改札口の駅のホームには
クリスマスケーキのポスターが貼られた
「早すぎやしないか」とツッコミを入れたその時
僕の中で大きな悩みの塊が弾けた
今、三月前の未来に佇んでいる

