秋に向かう

広い畑の隅で

群れをなさない

一輪の向日葵は

青空を眺める

 

自転車の音

風を切って走る

飛行機の音

遠い街を描く

年老いたバス停から

期待に染まる声が聴こえる

 

大きな蜜蜂が

花びらをかすめる時

確かな記憶の夏が

深呼吸をした

 

 それは

 不安定な未来を

 案ずるかのように

 

 それは

 遠い国の悲鳴を

 遮るかのように

 

夕映えに伸びる

私の影は

幼さから大分かけ離れた

背丈が少し高くなった

向日葵の後ろ姿は

我が子を見守る

親の背中に似ていて

夏の情緒を知る