一日は扉を開ける事から始まる

挨拶をする前に

人と接する前に扉がある

服だって扉の一部だ

普段着になる時

仕事着になる時

朝日を浴びながら感情を解き放つ

それが旅先でも友達の家でも同じだ

 

そして口を閉じ服のボタンを閉める

出発時には必ず扉を閉める

人はこの開閉の行為を呼吸と同じ頻度で行う

それは開けたままと閉めたままの世界線が同じだからなのだろう

扉を開けたままにすると招かざる者が侵入し

大事なものを奪われかねない

閉めたままにすると誰かに扉を破壊されるか

自分自身で何重にも鍵をかけ出られなくなってしまう

 

木の扉、アルミニウムの扉、プラスチックの扉、鉄の扉

犬小屋の扉、鳥籠の扉、物置の扉、棚の扉、金庫の扉、心の扉

全てが同じ世界線なのだ

互いに背を向けるからこそ開閉出来る仕組みなのだ

 

もうすぐ夜が明ける

太陽も空のどこかで扉を開けてやって来る

その時月はどこかで扉を閉める