かわいい名前を 呼んでいるうちは 気づかなかった

保存が利くよう 冷蔵庫にしまった 愛を放ったまま

 

季節は移ろい 時間の迷子と 手をつないでいた

 

優しい名前を つけているあいだは 気づけなかった

保護ができるよう 脳裏に焼きつけた 思い出を放ったまま

 

ふたりは虚ろな 時代の迷子と 化してしまった

 

文明の利器で 温め直してみても

今夜のお鍋の具のように ただ欲望を 満たすだけ

 

罪悪感のない 満腹感に浸ったのなら

今宵の月の笑いを見ながら 差し障りなく 眠るだけ