今朝、通勤途中の富士山観測所で見えた綺麗な富士山。今日は良いことありそうだぞ。



【昨日のビール】

ロング缶:3本

芋焼酎ロック:5杯

 

【昨日の実績】

自転車:〇

筋トレ:×

お菓子断ち:×

 

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随分と昔の話だが、書いてご飯、じゃなかった、書いておかずにはいられない出来事を経験したので、ここに記す。


あれは、まだまだ酷暑が続いていた今年9月の初めのことだった。私は生まれてこのかた、ケチとか、貧乏ったらしいとか、ガメツイとか、欲張りとか、それくらいお金出して買いなよ、とか、そのような言葉とは縁の遠い、豊かな生き方をしている。うん。してるな。


定期的に確認しているサイトがあり、その日もチラリと覗いてみた。するとこう書かれていたではないか。


「無くなり次第終了。予約をして献血したら乾電池式モバイルバッテリーをプレゼント!」

 

というような内容の文字が踊っている。私はつられて立ち上がり、満面の笑みを浮かべ、無言でモバイルバッテリープレゼント音頭を暫くの間、踊った。


まずは予約だ。これをして行かないと、目的のブツが手に入らない。週末で予定の空いている時間を確認したら、モバイルバッテリー音頭を踊り疲れたディスコの帰り、これで青春も終わりかな?と呟きながら予約を完了させた。グヒヒ。


 

そして当日。

やって来たのは最近移転リニューアルした我らの盛り場、立川にある献血ルームである。午前11時に予約をしていたので、その10分ほど前に建物に到着した。


もう少しで乾電池式モバイルバッテリーが手に入ると思うと心が躍るのだが、献血センターの方へ歩いて行くと何やら、もっと胸が踊る環境になってきた。おっ!こ、こんな所にラーメンスクエアがあるではないか!

 

 

店とラーメンの紹介が書かれているコーナーに1人仁王立ちして、一文字も残さず凝視して理解を深めた。どれもうまそうだ。あ、いかん、予約の時間になったではないか。急ごう。

 

 

献血が終わって乾電池式モバイルバッテリーを貰ったら、ラーメンスクエアで栄養補給でもするか。あとでな。あばよ。


とても綺麗になっている献血ルームに入ると、スーパー銭湯の受付のようなカウンターがあり、そこで名前と予約の時間を告げた。ネットで事前に問診票の記入は済ませてあるので、番号札を貰うと水分を摂るように促された。無料になっている自動販売機でオレンジジュースを2杯飲み、機械で血圧を測った。毎日降圧剤を飲んでいるのでもちろん正常値だ。


お次は医師による診察があるというので、診察室の方へ歩いて進んだ。すぐに呼ばれて、優しそうな中年医師に簡単な質問を受ける。最近は絶好調であることを伝えると、その医師は笑顔で言った。


「問題ないですね、いいですよー。そこを出て右に進んでください」


礼を言い、診察室を出ると言われた通り右に進んだ。次は事前の血液検査だ。血液型の検査とヘモグロビン濃度測定である。私の前に2人の男性が順番待ちをしていたので、その後ろに続いた。事前検査はすぐに終わるので3分ほど待ったら私の番である。


私と同年代、もしくはちょっと先輩に見える、ふくよかな看護師の女性が愛想よく「こんにちは、指先に針を刺して、ちょっとだけ血を取りますねー」と言った。何度かやったことがあるが、指先に当てた小さな機械がパチンというと、中から短い針が出てくるアレである。なんだかんだ言って、結構痛いのでできればやりたくない。


「ちょっとチクッとしますよー」


そう言って、ふくよかさんが機械を右手の中指の先に当てた。


ついに来るな。ドンとこい!精神を集中させて身構え、いつ、何が起きても痛くなんかないぜ、オレっち、と呪文を唱えた。心臓はドキドキと高鳴る。そのままの姿勢で2日間が過ぎた。そのくらいの時間に感じたのだ。実際は1.5秒ほどだっただろう。


「バチッ!」


指先に一瞬だけ電流が走ったような、そんなピリッとした痛みなような衝撃だった。ふくよかさんが、私の右手の中指から表面張力で丸くなって出ている一滴の血をリトマス試験紙のような紙にスッと吸わせた。その後はその紙をじっと見つめる時間だった。


「はい、じゃあもう一回取りますねー」


そう言って私に中指を出すよう言ったのでスッと右手を上げた。まるで私がふくよかさんに対してファッ◯ユー!と言っているかのような、そんな体制である。


ふくよかさんは私の右手中指の先を絞るようにして、先ほど針を刺した部分からもう一滴血を出してリトマス試験紙に吸わせた。


また、しばらく待ちの時間が続く。


「はい、足りませんね。血が薄いです。ヘモグロビンの濃度が規定値に達していないので、今日は献血できません。わざわざお越しいただいたのに申し訳ありません。また、機会があったらお願いします」


申し訳なさそうに、ふくよかさんはそう言って頭を下げた。


「。。。。。」


何が起こったのか一瞬わからなくなったが、これはどうも、お茶でも飲んで帰って下さい、と言われているのだ、としばらくして理解した。


「ああ、そうでしたか。残念です。ありがとうございました」


私はそう言って静かに立ち上がった。


荷物を持って問診ファイルなどを受付に返すと、そそくさと献血ルームを出る。なんだよ。せっかく立川くんだりまで電車でやってきて、この仕打ちかよ。心の中で悪態をつくと、まだ開店していないラーメンスクエアの前を通ってエスカレーターに乗った。

 

 

くそっ、痛えな。何がラーメンスクエアだよ。誰か俺を救えや。



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今日は出社の日。


しかし午後から在宅に戻る予定だ。


昔でいうところの半ドン的な感じである。


通勤でたくさん歩いたので、今日はビールがうまいぞ。


ビールをこよなく愛する皆さま


であるからして


やっぱり今宵も


キンキンに冷えたビールで


乾杯ッ!


なのである。

ムフフフフ。