豆苗はまだ食べていないので伸び盛り。

 

【昨日のビール】

ロング缶:4本

芋焼酎ロック:4杯

 

【昨日の実績】

スイム:△(600メートル)

お菓子断ち:×(柿ピー小袋×6)

 

昨日は自転車には乗らずランニングもせずにプールへ行った。五十肩はまだまだ痛いが、だいぶ良くなってきてはいるので平泳ぎダイエットを決行したのだ。結構痛かったが、、、

 

 

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2023年8月3日の木曜日。

前日に息子が明日は海水浴に行くと言っていた。どこに行くのか聞くと湘南だという。なるほど湘南だったら電車で1時間ちょっとあれば行ける距離だ。私は勘弁だが高校生だったら賑やかな海岸は楽しいだろう。学校の友達5人で行くというので集合場所を聞いた。みんなそれぞれ離れた場所に住んでいるのでどこの駅に集まるのかが気になったのだ。

 

「〇〇コンビニの駐車場」

 

息子は駅からかなり離れた場所を言ったので驚いた。

 

「えっ?そっからどうやって湘南まで行くの?」

 

私が驚いた表情でまた聞くと、息子はまさかの一言を発した。

 

「自転車」

 

ムムッ!なんだと?

湘南、江ノ島といえば最近私が自転車で行きたいと思っている場所なのに、私より先に行かれたか、、、

私は眺望の眼差しで、しかしマウントを取るべくこう言った。

 

「湘南だったら境川のサイクリングロードを下って行けばそのまま着くよ」

 

「そんなの知ってるよ」

 

そっけない息子の返事でマウントはすぐにひっくりかえされた、、、

 

「お父さんの自転車借りちゃおっかなー」

 

息子が嬉しいことを言う。

 

「いいけど、ビンディングシューズだから向こうで歩いたりするのが大変だよ」

 

「だよね。コケたりすると悪いし、何より俺のクロスバイクに申し訳ない」

 

息子はそういって明日は自分の自転車で出かけることに決めたようだ。

 

 

 

かくして、翌日の早い時間に息子は張り切って家を出て行った。我が家では家族全員スマートフォンにGPSアプリを入れているので誰がどこにいるのかがすぐにわかるようになっている。プライバシーはないかもしれないが、何かと便利であるし、子供たちも今のところまだ何とも言ってこないので、そのままにしているのだ。

 

その日、ときたま湘南に向かう息子の軌跡をスマートフォンの画面で追っていると境川サイクリングロードを順調に下っているようだった。私は仕事の合間を見てGPSアプリを覗いた。しばらくすると境川から大きく離れて大通りを通っているようだったので1度LINEをしてみた。

 

「境川をずっと下って行ったほうが簡単につくよ」

 

「知ってるよ」

 

またもやマウント返し、、、

 

 

 

昼前には片瀬東浜の海水浴場に到着したようだ。楽しんでいることだろう。その後は特に気にせずGPSアプリも見ることはなかった。

 

仕事も終わり18時過ぎ、何の気なしに息子の所在を確認すると海岸からほど近いスーパー銭湯にいるようだった。なるほど。海水でベトついた体を洗い流すのだな。やるではないか、キミたち。

 

高校生の男5人、自転車に乗って湘南に行き食事などをとって最後は銭湯に入るなんて想像しただけで楽しくなってくる。息子もそういう年頃になったのだ。

 

 

 

 

その日、私はランニングもサイクリングせずにいた。妻は遅番で帰りが遅いことが分かっている。娘は習い事でこちらも不在。私は晩酌のアテがなかったので近所のスーパーに買い出しに行って独りの晩酌を楽しもうかとウヒョヒョ気分になっていた時、突然スマートフォンのバイブレーションが鳴った。手に取って画面を見てみると息子からのLINEである。

 

「ヤバい、自転車がパンクした」

 

なんだって?こんな時に限ってパンク?そういえば私も最近はパンクで苦労した日が続いている。以下のブログにも書いた。私はこの瞬間、我々が間違いなく親子であるということを確信した。

 

 

 

私は息子からのそのメッセージをみてニヤつかずにはいられなかった。こんなところまで似るとは、、、


おっと、冷静に考えよう。私が一緒だったらパンク修理くらいできるのだがそういうわけにはいかない。すぐにLINEで返信した。

 

C「近所に自転車屋は?」

 

息「あるけど20時まで」

 

時計を見ると19時40分である。

 

C「急げ!」

 

息子のGPSアイコンが勢いよく動き始めるのを見て私もネットで遅くまで開いている自転車屋がないか調べる。すると、ちょっと離れた場所に21時まで開いているイオンバイクがあることが分かった。私はLINEでそのサイトのURLと電話番号を送った。

 

C「イオンバイクが21時まで開いているから、電話して行ってみな。これから行きますが修理できますか?って」

 

3分ほど待ったら息子から返信があった。

 

息「電話でない」

 

C「お父さんが電話するからとりあえず向かって」

 

LINEでそう伝えイオンバイクに電話をかけてみると、すぐに明るい男の人の声が聞こえたので少し安心した。

 

C「すみません、パンク修理などやっていますでしょうか」

 

店「やっていますけど時間が時間なのでケースによってはお引き渡しが明日になるかもしれないです」

 

C「分かりました。これから高校生の息子が行きますのでよろしくお願いします」

 

そう言って電話を切るとすぐに息子にも電話をした。

 

C「修理してもらえるそうだから急いで行きな。一人なの?」

 

息「いや、友達と二人」

 

息子がすぐに電話を切るとGPSアイコンのスピードがまた上がった。

 

しばらく息子のGPSアイコンを見ていると、どう見てもイオンバイクの前を通り過ぎているのが分かった。迷っているのかもしれないので電話をしてみる。

 

C「行きすぎだよ」

 

息「え、マジ?どこだろう、、、」

 

C「イオンの中にある自転車屋さんだよ」

 

息「分かった。行ってみる」

 

息子のアイコンがイオンの方へ向かうのが分かった。私は今こうしてやり取りしていることが、なんだかアポロ宇宙船を遠隔から確認して指示する、NASAのコントロールセンターのように思えた。そして、ニヤついている自分に気づき、息子には悪いが不謹慎に楽しんでいた。


今日修理できなかったら明日、車で取りに行こう。ちょうど有給休暇をとっているので夕方以降は時間が空いているのだ。しかし、友達はどうしようか、、、

とりあえず、息子からの連絡を待つことにした。

 

「ダメだった。明日だって」

 

息子からのLINEが入った。

 

C「仕方ないね」

 

息「うん」

 

私はイオンバイクからの帰り道をGoogleで調べて息子に送った。息子の友達は寮に入っているので我が家からはかなり遠い場所に帰らなくてはならない。幸い実家が横浜だったのでそちらに帰るか聞いてみるようにと、一緒にメッセージも送る。

 

しばらく待ったが返事がなかった。状況はどうなのかLINEで聞いてみる。

 

息「さっきの自転車屋で他の自転車屋を紹介してもらった。今向かっている」

 

息子からの返信があった。なるほどね。神にも祈る気持ちだ。

またしばらく待っていると息子からのLINEがきた。

 

息「今日なおるって」

 

C「おぉ、ヤッタネ」

 

息「うん」

 

とりあえず、自転車は今日乗って帰れることが分かった。分かったのだがそこで冷静に考えてみると状況はかなり厳しいことが分かる。Googleマップで我が家までのルートを検索するとなんと自転車だと3時間ほどかかるのだ。帰宅は午前0時前になるだろう。そんな遅い時間まで子供二人が自転車でうろついていると危険でもある。私は策を考えた。

 

とりあえず、今日は息子たちが今いる場所から最寄りの駅に自転車を置いて帰り、また明日取りに行こう。友達は実家に帰るよう促す。そうすればそこまで遅い時間にならずに帰宅できるだろう。そのことをLINEで伝えるとしばらく返事がこなかった。

 

ヤキモキしながら待っているとやっと息子からLINEが入る。

 

「友達のお母さんが車で迎えに来てくれるって。自転車を乗せて、そのまま送ってくれる。友達はいったん寮に帰って荷物をとってから実家に帰るんだって」

 

なるほど。ありがたい話で恐縮だがしかし自転車は2台あるのに大丈夫なのか。なんだったら明日私が取りに行くので自転車は置いて行っても良いと伝えるとこう返ってきた。

 

「アルファードだから大丈夫だって」

 

参りました、、、

 

私はとっさに頭を切り替えて何が最善策なのかを考えていると妻が帰宅してきた。事の顛末を話すと妻は驚きながらも友達のお母さんに恐縮していた。LINE交換をしていたようですぐにお礼の連絡を入れたようだ。私はこれから友達の寮がある場所まで車で向かい、そこで息子と自転車を引き取ってお礼を申し述べて帰る作戦が一番だろうと判断した。妻もそれに賛同し、娘もちょうど返ってきたので一緒に行くよう伝えるとこちらも賛同した。

 

息子にLINEでそのことを伝えると全く返事がなかった。いてもたってもいられず、すぐに電話を掛ける。

 

C「ということだからこれから寮に向かうよ。友達のお母さんには寮に向かってもらうように伝えて。くれぐれもウチには来ないようにって。大丈夫だよね?」

 

息「分かった。ごめん。」

 

息子はかなり元気のない声でそう言った。おそらく大ごとになって両方の親に迷惑をかけていることを申し訳なく思っているのだろう。とりあえず妻と娘を車に乗せてすぐに出発した。向こうのお母さんを待たせるようなことだけはできないからだ。

 

平日の遅い時間は車の量も少なく、どんどんと寮がある方へ進んでいった。息子のGPSアプリで所在を確認している妻と娘が息子たちの位置を実況してくれるので、だいたい同じくらいの時間に到着できそうなことが分かった。いつもより少しスピードを上げ目に運転しているとあと2分ほどで目的地につくところまできた。息子の位置はどのへんなのかを娘に聞く。

 

「ちょっと待ってよ~。あーっ!あれ?重なってる。アイコンが重なってる!もう、すぐそこだよ!どれだ?どれだ?」

 

なんだかもの凄いハイテンションでスマートフォンの画面と対向車や後ろの車をキョロキョロと見渡し始めた。

 

「あれかな?これかな?あーっ!あれだー!」

 

私達の車の50メートルほど後ろからやってくる車がいた。バックミラーで見るとキッチリアルファードのグリルが見えた。


「ビンゴー!」


娘が楽しそうにそう言う。

 

2台の車を近づけて止めるとすぐに妻と二人で下りて行って向こうのお母さんにお礼を言った。お母さんはサッパリした方で全然大丈夫です、と言ってくれた。ちょっとしたお礼を持って行ったのでそれを渡すと向こうも恐縮していた。

 

息子の友達にもお礼を言って、自転車を積み替えるとそこで分かれて帰宅の途につく。車に乗り込んだ息子は黙り込んでいたのですぐに声をかけた。

 

C「どうだった?いろいろあって楽しい1日だったね」

 

息「ごめん。あー俺は今年、本当についてないわー」

 

そう言って自分のことを悲観したので私はそんなことないと言い返した。

 

C「なにを言っているんだ。こんな経験なかなかできなくてラッキーじゃないか。友達と自転車で湘南に行って、楽しく泳いで、美味しいものを食べて、銭湯にも行って、最後はハプニングがあったけど、家族全員で楽しく迎えに来てもらったんだ。こんなにツイていることなんか滅多にないぞ」

 

そう言うと息子は明るい声でこう言った。

 

息「そうだね。ものは考えようだ。ポジティブに行かないとね」

 

息子の顔が明るくなり、私にとってもドキドキものの非常に楽しい1日となった。


今日の息子たちのことを想像すると、少年たちが冒険に出る映画、スタンドバイミーのような映像が頭の中に浮かんで、メデタシ、メデタシといった気分になれた。シアワセなきもちなのである。

晩酌開始の時間が午前0時を過ぎそうになること以外は、、、

 

 

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今日は土曜日で休み。妻は仕事、息子は練習に出た。先ほど娘を習い事に送りだしたので私の自由な時間がやって来た。先日ポチった自転車グッズがAmazonから届いたので、取り付けてから試運転に出ようと思っている。一番気温が上がる時間帯だが気にしない。

 

 

ビールをこよなく愛する皆さま。

 

なんといってもその後にアレが待っている。

 

であるからして

 

今宵もキンキンに冷えたビールで

 

乾杯ッ!

 

なのであーる。

ムフフフフ。