【12/5のビール】
ロング缶 : 2本
レギュラー缶 : 1本
芋焼酎ロック : 7杯
5日の月曜日。
ワールドカップクロアチア戦があった日だ。
白霧島芋焼酎7杯という記録をたたき出している。
結局試合観戦が深夜3時までだったので自然と増えた。
一時期お湯割りで大人の飲み方を覚えていたが、またもやロックでガブ飲みするスタイルに戻っている。
敬愛するブロガー、yamane様、NAO様にせっかく教えていただいた大人の嗜み。
まだまだアマちゃんな私なのである。
エリンギと油揚げ炒め。
ごま油とオイスターソースでささっと炒めるだけのレシピだったのでやってみた。
酒の肴には非常によい。もう少しオイスターソースを多めに入れてもよかった。
ほかには塩もコショウも何もなし。
シンプルで素材の味を噛みしめた。
旨かった。
ガーリックチキン。
家族全員大好物。
取り合いになること必至。
子供たちはカレー味のタンドリー風がよかったと嘆いていた。
大人は旨かった。
これは私が食べたかったもの。
妻の実家から先日届いた野菜が余っていた。
私は生野菜が大好きで、ピーマンの香りと味がたまらない。
玉ねぎと合わせていただいた。
ピーマンの香りが鼻を突きながら新鮮な野菜の風味が私の体を健康にしているような錯覚をおぼえる。
旨い!
本日賞味期限のミートボール。
子供たちの胃袋に消えて行った。
子供用ナゲット。
私の胃袋には入らなかった。
サバの西京焼き。
程よい焼け具合で大人の味だった。
甘い味噌の味が身の中までしみわたっており非常に美味だ。
君が主役だから大トリを飾る。
我らのスーパースター、豆腐一丁。
揃ったね。
品数豊富でイイですね。
なぜか月曜日から一番搾りのレギュラー缶がスタンバイしているが今日はクロアチア戦。
お祭り気分でほろ酔い観戦するのだ。
準備は良いかね?皆の衆。
グラスにビールをなみなみ注いで。
ビールの神様に黙とう及び一礼。
目を開けたらナマ唾ゴクリ。
乾杯!
ブハーッ!
あぁ、今日も至福の時間の始まり。
私もそうだが、私の父親は九州男児。
鹿児島生まれの鹿児島育ちなので生粋の薩摩っ子。
俗にいう薩摩隼人のような人だったら良いのだが昭和のお父さん、といった方がしっくりくる。
私が子供のころは怖い父親だった。
家の中にいるだけでピンと張りつめたような空気が流れるような雰囲気があった。
父親が夜勤などでいない日は家の中がダラけた感じがした。
毎日焼酎のお湯割りを飲む。
酔った時は自分に気に入らないことがあると、家族に当たり散らす。
私は部屋の片づけ周期がほかの家族より遅く、散らかったままの状況が多々発生した。
父親はそれを見たのか母親から告げ口を聞いたのか知らないが、竹刀を振り回して激怒した。
私は泣きながら片づけをしているという場面が小学校低学年の頃の思い出としてすぐ頭に思い浮かぶ。
そのような厳しい父親だったので威厳のある昭和のオヤジの印象が強いのだが、私が成長してゆくにつれ優しくなっていった。
驚いたのが、父親の職場の友人が我が家に飲みにきて話を聞いた時のこと。
私の父親が職場では大人しい人物だというのだ。
そんなはずがない。
歳を取ってからは優しいおじいちゃんになっていったが働き盛りだったころの父親は怒っては怒鳴る激怒オヤジだったからだ。
父の友人にそのことを話すと、その人は逆に驚く。
その話を聞いていた父親はバツの悪そうな顔をして焼酎をグビグビあおってっていた。
そんな強い男に見える父親が家庭の中心だった。
私の前では絶対に涙などを見せない。
一度だけ、飼っていたセキセイインコが死んだときに晩酌しながら刺身を食べてポロリと涙が流れたのは覚えている。
そのインコは父に非常に懐いていたのだ。
父が泣いた記憶はそれだけ。
あとは親せきの葬式で泣いていたかな?といったくらいだ。
男は人前で涙を見せない、そんなオヤジだった。
そのような家庭で育った私なので、私も自然とそのようになる。
どんなことがあっても子供の前で涙を見せないようにしている。
というのは全くのウソ。
私はすぐに涙が出る。
多分病気だと思う。
映画やドラマ、ドキュメンタリー、本、悲しいことが起きる、感動の場面に出くわす、などなどありとあらゆる場面で涙が出る。
特にもらい泣きがひどい。
テレビなどで誰かが感動したり悔しがったりして泣いているのを見るとすぐにcorn涙腺システムが崩壊してしまう。
先日のクロアチア戦後の三苫選手のインタビューなどシステムエラーが出続けた。
スポーツや、小さな子供や動物の感動物語、地球外生物から地球を守るなどありとあらゆる場面で反応する。
家族はそれを知っていて、テレビや映画などを一緒に見ていてそのような感動の場面が出てくると私のほうを見る。
もちろん私は目を潤ませている。
「あー!またお父さん泣いているー!」
娘はそれが楽しみのようだ。
もちろん娘も泣きながらこちらを見ているのだが、、、
それでも子供たちがまだ小さなころは私の昭和オヤジを見習って涙を見せないように気を付けていた。
しかし限界が来た。
何しろ子供たちのイベントや成長などを見て感動して泣いてしまうのだから隠しようがない。
ちょっと前になるが、何十年かぶりにテレビドラマを全話見ることがあった。
「妻、小学生になる。」という堤真一さんと石田ゆり子さんが出演するドラマだ。
もともとは漫画だったらしい。
内容は割愛するが、最終回の前と、最終回は連続して涙があふれた。
登場人物の別れの場面や、別れの時を迎えるための準備の場面などに、ことごとくヤラれた。
涙腺システム崩壊である。
娘も一緒に見て泣いていた。
私はなるだけ娘の後ろに座って涙を見られないように素早く拭いてしまうなどという手段を行使してごまかすのだがバレないはずがない。
息子は涙腺頑強システムを導入しているでそのようなことは起きず、私をみて「また~?」などとあきれている。
その「妻、小学生になる。」は第1話を見て面白かったので毎回録画することにしていた。
何かの用事で見ることができなくなった時用に保険として。
お恥ずかしいが、それくらいハマって見ていた。
見終わったら消し、見終わったら消しを繰り返して最終回に近づいてきた。
最終回とその前の1話は感動したのでそのまま消さずにとっておいた。
休日前の遅い時間や休日の昼間など暇な時間ができる時がある。
そのような時はアマゾンプライムビデオや過去に録画した番組で、見ていないものなどを見ることが多い。
先日も休日前の遅い時間に晩酌しながら暇な時間ができた。
家族は寝静まっていたが私は酒がススみ、逆に覚醒気味になっていた。
部屋の照明を暗くして、早めに眠れるように準備はしていた。
何気なく例の「妻、小学生になる。」最終回をまた見てみるか、という気になった。
すでに1度見たストーリーなので話の展開はわかっている。
わかっているけど感情が落ち着いてはいない。
そのうえ酒も入っている。
感情豊かな私の体は、わざとそのような方向に向かおうとしている。
話がクライマックスに近づくにつれて私の涙腺システムが崩壊アラートをあげる。
ブーツ、ブーツ、ブーツ!
赤色回転灯が回り始める。
次はー、クライマックスー、クライマックスー。
はい、ボロボロボロー。
崩壊、、、
一連の流れで涙が溢れてくる。
一人で遅い時間に酒を飲んでいるので遠慮などしない。
私は素直で単純で感情豊かな酒飲みオジサン。
感動にまかせポロポロと涙を流した。
1人雰囲気にどっぷり浸っていると気配を感じる。
ムムッ!
誰かがいる。
い、イカン!
夜中にオヤジがテレビドラマを見て泣いている姿はさすがに見せられない。
しかも一度見た録画のドラマだ。
振り返ることができない。
誰かが後ろにいるのはわかっている。
どうしようか。
とりあえずササっと涙をぬぐう。
意を決して振り返る。
すると、、、
息子がいた。
私は近眼なので薄暗い部屋の中、息子の表情が見て取れなかったがどうも息子も泣いているようだ。
どうしたのか。
いつからか後ろにいて一緒にドラマを見ていたのか。
「どうしたの?」
私は問いかけながら眼鏡をかけて改めて息子を見た。
泣いている。
確かに息子が泣いている。
私を見ている。
顔をゆがめている。
腹を抱えている。
ゆ、指をさしている、、、
息子はオヤジが深夜に1度見たドラマを見て号泣している姿を見て声を殺し、爆笑していたのだ、、、
「見~た~な~っ!」
私は恥ずかしさを笑いに変えて、息子と一緒に泣き笑いするしかなかったのである。
チャン、チャン。
寒くなってまいりましたな。
ビールなんで合わない季節になってきたが、私にとってそんなことは関係ない。
今宵も旨い酒をあおり感涙にむせぶのである。
ビールをこよなく愛する人々とともに。
乾杯!
ムフフフフ。








