【昨日のビール】

ロング缶 : 3本

レギュラー缶 : 1本

芋焼酎ロック : 4杯


いやー、昨日も非常に旨い酒だった。

家族は外食やマクドナルドなどで食事を済ませ、結果的に1人酒となったのだが。


もやしバター炒め。

にんにくと醤油で食感コリコリ、ハ〜美味い。


ホッケも私の大好物だ。

脂が乗ってこちらも美味かった。


キムチとトマトで彩りもよし。


やはり今夜もビール!ビール!とビールで乾杯!

カーッ!旨い!



今月は10月半ばの金曜日、息子の合唱コンクールがある。

私たちの住む地域全体の中学が集まる、結構大きなイベントだ。


私は行くつもりで予定していたのだが、仕事が入って行けなくなってしまった。


コロナ禍で過去2年連続中止だったので中学生活の最後にやっと開催されることになったのだ。

息子は合唱コンクールの企画委員もやっていたので見に行けなくなったのは非常に残念である。



暑くなり始めた今年の7月頃だったろうか、息子の学校公開に行って来た。

昔でいうところの参観日ですな。


その日は美術の授業だった。

いろいろな幾何学模様を合わせたような抽象画を絵の具で塗っている授業だった。


私には絵心はないのだが、息子はなんとなくサマになる絵を描くことがある。

その日もそのような全体的にバランスの取れた絵を描いていた。

ヤルな、息子。


美術室の後ろの方から息子の後ろ姿を眺める。

もう中学3年なので来年から高校生だ。

授業中の息子の姿を見られるのもこれで最後だな、などと考えているとなんとなく寂い気持ちが込み上げて来た。



そんなちょっとセンチメンタルな思い出お父さんだったのだが、なんと昨日もまた息子の学校の公開授業があった。


得した気分で颯爽と息子の中学へと向かった。

運の悪いことに娘の学校のイベントも重なり、妻はそちらに参加することになったので私1人で行くこととなった。


学校のエントランスを通り下駄箱の前でスリッパに履き替えていると、周りはお母さんだらけだということに気づく。

予想はしていたので全く気にしない。


掲示板には各学年の授業に関する案内が貼ってあり、息子の公開授業は4階と書いてある。


階段をヨッコラショとノロノロ上がっていくと目的の教室は音楽室だった。


入り口から入って適当な場所を陣取り、息子がいる方向に顔をむけた。

生徒たちは神妙な面持ちで全員こちらの方を向いており、雛壇のようなステージの上に綺麗に整列していた。
あたりは静まり返っている。

指揮者の男子生徒が大きく腕を振り上げるとピアノの旋律が優しく奏でられ、それは突然始まった。

ソプラノの女子生徒が透き通った声で唄い始めた。
後を追うようにアルトが重なって心地よい和音になる。
息子を含めた男子生徒の低い声が全体に重みをつけてピアノと一体になる。

メリハリのついたコーラスが全員で大きな波を作り、観ている私たちを一瞬で釘付けにした。

皆が自分の担当するパートを精一杯の歌声で表現している。

私は子供たちのその様子に目を見開いたまま、まさに魅了されていた。

徐々に合唱はクライマックスへと向かい、力強い歌声が鳴り響く。
歌声とピアノの音がピタリ、と止まってブレイクすると柔らかなエンディングへと移り流れていった。

私の顔の表面に強く圧力をかけるような、しかしさわやかな微風のようにフワーッと撫でられるような不思議な感覚の約3分間だった。

演奏が終わり、また音楽室は元の静けさに戻った。

圧倒的だった。
感動した。
涙が滲んだ。

あたりにパチパチと拍手が鳴り響いた。
私も音楽室にいる保護者の中で1番大きな音を立てて拍手をした。
いつまでも。


予定が入って行けなくなった今回の合唱コンクールで唄う曲を息子たちは披露してくれたのだった。

心が震えた。
ただ感動した。

子供は成長してゆくもので、そして親はそれを嬉しく思い、また寂しくも思う。

事前に情報も何も仕入れておらず、偶然訪れた息子の中学の公開授業だったが、行ってよかった。
本当に。

行けなかったはずの合唱コンクールが突然目の前に現れてくれたのだから。


今夜はなんとなく清々しい気分で乾杯できそうですな。
あなたも私も。

そしてもちろん爽やかな琥珀色のビールでですよ。
ムフフフ。