鹿児島から帰ってきた翌日ではあったが、今日は、あらかじめ連絡をとっていた学生の頃からの友人を訪ねて大分に行くことにしていた。
その友人も、家の娘と同じく、昨年長男が誕生したばかりで、親子二代の同級生対面であった。
今回、この友人を訪ねるのは、息子との約束でもあった。
一年ほど前に、その友人が、我が家に泊まって行って事があった。
もともと、友人も在京していたのだが、長男誕生を期に、奥さんの実家近くに越していったのだ。
友人は背が高く、我が息子は、肩車をしてもらったことを覚えていて、何かの拍子にその友人の名前を口にしては肩車のことを楽しそうに話した。
『大分に行くかい?』
息子に聞くと
『いく~っ!』
と、友人の名前を叫んだ。
実家から高速で、二時間弱で目的地近辺に着いた。
ナビに登録した住所に近づくと、美しい海岸線が視界いっぱいに広がった。
引き潮になった海岸で、近所の人たちが何かをしきりに集めていた。
友人に近くに来たことを、携帯で連絡すると、一分後に目の前に現れた。
海まで徒歩一分の一軒家が友人の家だった。
『最高やね!』
住まいのロケーションの感想を告げると
『そうやろ?』
ごもっともな返事が返ってきた。
それから、二代目同級生初の対面となった。
娘の方が三ヶ月ほど早く生まれたので、貫禄があり、友人の息子は圧倒されて、泣き出してしまった。
その鳴き声が可愛いこと。
『ヒィ~、ヒィ~』と、まるで子犬ちゃんだった。
息子は、念願の肩車をしこたま満喫して、大満足だ。
訳あって、宿泊する事が出来なかったので、近くにある公園に出かけて、そこでさよならする事にした。
無料で入場できるその公園は、果てしなく広かった。
子供の遊具も充実していて、息子は鼻血が出そうな位喜んだ。
かみさんと友人の奥さんも面識があり、楽しい一時は、やはりあっという間に過ぎてしまった。
次回は、海水浴かバーベキュー。必ず宿泊で乾杯する事を約束して別れた。
実家への帰り道、息子はセレナの助手席で、大満足の大爆睡。
運転している俺も、かみさんと話が弾んだ。
大々満足の大分小旅行であった。