いっぽん桜  山本 一力 | 何気なく … でもなく …

何気なく … でもなく …

  自然・そして人・・・
 何かを感じている、そんな日々を

好きな作家、山本一力さん

 

いっぽん桜

仕事ひと筋で、娘に構ってやれずにきた

せめて嫁ぐまでの数年

娘と存分に花見がしたい

ひそかな願いを込めて庭に植えた一本の桜は

毎年咲く桜ではなかった

そこへ突然訪れた、早すぎる「定年」 …

陽春の光そそぐ桜

 

萩ゆれて

武士から漁師あるいは魚屋へという

激動、激変の身分の転換

土佐湾の風に揺れる萩

 

そこに、すいかずら

三千両をかけた豪華絢爛たるひな人形を

手放さなければならない …

大店の凋落の象徴

立春のいまだ冷たい空気に佇むすいかずら

 

芒種のあさがお

父が娘を、舅が嫁を

思い遣る心根

まっすぐな真夏の光のもとで

咲き誇るあさがお

 

花にあふれる人情を託した

四つの物語

 

 

処分価格で、販売されていたパイの実

贅沢スイーツパイ

ラフランスのご褒美タルト

相方、喜んで食べていました

 

 

 

 

きょうも、皆さまとともに ” いい日 ” で ありますように

corin papa