凸四角スパナのKTC版
KTC-36
KTCスパナのコレクションを本格的に始めてから3年が経ちます。
トヨタ向けのスパナにだけ凸四角パネルがあり、『KTC版は無かったのかな?』と思い続けてきました。
それが、ちゃんとあったんです、KTC版が!
ここのところ新たなKTCの発掘が続いていますが、歴史が長い分だけ色々な製品があるのですね。
凸四角パネルのKTC版です。
カタログには掲載されていませんので、一般市販モデルではありません。
また、JISマークは付いていません。(トヨタモデル自体がJIS付きでは無いため)
刻印前のトヨタ向けボディーに、なんらかの目的で"KTC"と打刻し、KTC製品として出荷したのだろうと考えています。
会社名刻印が"KYOTO TOOL"であり、"KYOTO TOOL CO."よりも新しい世代の会社名表示です。
したがい、この時には既に凸平行四辺形パネルのS100(JISマーク付き)は存在していたと思います。
にもかかわらず、敢えてJISの無い凸長方形パネルをKTC製品として出荷した理由があるはずです。
後述する様にトヨタ向け(車載?)の粗い仕上げのままであり、またメッキ仕様も安価にしていることから、廉価を強く意識した作りになっています。
したがい、特定ユーザーまたは特定販路向けに特別廉価版として供給したのではないかと推測しています。
KTC系の廉価版であるTool ManやSeven・Kでは無く、ブランド名がKTCである必要があったのではないでしょうか。
ちなみに、Tool ManとSeven・Kは、廉価版と言ってもJIS付きです。
なお、KTCのカタログモデルは1万点ほどある一方で、カタログに掲載されないモデルはOEMを含めてその2倍(2万点)以上あると言われています。
この凸四角スパナのKTC版も、その内の1点です。
↑KTCスパナ(パネル形状5種)のブランド/納入先一覧
表内に●が11個ありますが、KTCのカタログモデルは3つ ● だけです。
★基になっているトヨタモデル
★トヨタモデルとKTC版の比較(凸四角パネル同士)
トヨタモデルとKTC版の比較です。
形状と寸法は全く同一ですので、トヨタモデルにKTCと打刻したのが分かります。
また、下の写真から分かる様に表面仕上げの粗さも同一です。
但し、メッキ色だけは異なり、トヨタモデルは通常のクロームメッキですが、KTC版は若干緑色がかったメッキ色で、ビスの頭などで良く見かけます。
ネット情報を見ると三価クロメートの色に似ていて、廉価なメッキを採用しているようです。⇒ メッキ色Web
KTC版の方が廉価というのも不思議な気がしますが、いずれにしてもKTC製品では他に見たことが無いメッキになっています。
表面仕上げの粗さとメッキ仕様より廉価を強く意識した製品であることが窺えます。
メッキ色の差が分かる様に背景を白にした写真です。
KTC版に色味が付いているのが分かります。
また、トヨタモデルとKTC版の両方共にスパナ部とパネル部に斜め45度の筋が一応に付いていて、表面仕上げが粗いのが分かります。
楕円KTCのロゴ形状がなんか変です。
左側が今回の凸四角パネルのロゴ、右側は通常のS100です。
凸四角パネルの"T"だけ直立していて、さらに上と下の文字エンドが異常に長くなっています。
いつもと違う人が刻印ポンチ型を作っているように感じますが、何故いつもの楕円KTCの刻印ポンチ型を使わなかったのでしょうか?(製造工程/工場が異なる??)
★ トヨタ向け四角パネルのバリエーション
① 薄型、亜鉛メッキ、TOYOTA、材質未表示
亜鉛メッキ仕様で、薄型であることから、車載スパナだと思います。
*スパナ部肉厚:t=5.5(他はt=7.0)
② 亜鉛メッキ、TOYOTA、SPECIAL ALLOY
材質表示があり、厚みも通常ですので、車載スパナだけでなく、整備工場向けにも使われていたかもしれません。
③ クロームメッキ、TOYOTA MOTOR(写真再掲載)

★ 凸四角/KTCと凸平行四辺形/S100との比較
凸四角のKTC版は14x17mmを1本だけ入手出来ていて、一方でS100に14x17mmの設定が無いため、S100の17x19mmとの比較になります。
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KTC版が無いKTC製スパナは、丸パネルだけになりました。
コンビレンチにはFULLERから派生したKTC版の丸パネルがありますが、スパナでは確認できていません。
さて、表に"KTC"と刻印された丸パネルのスパナは、あるのでしょうか?
↓何故か無印ならあるのですが。⇒ 詳細は、こちら
この回、終わり














