食べ物で一番好きなものは?
と聞かれると、まっさきに頭に浮かぶのがネクタリンです。
でも、なぜそんなに好きなのかと聞かれると、あまりうまく
説明できません。桃のような甘美さはないし、ソルダムや
プラムほど爽やかな酸味もない、どちらかというと中途半端
な感じがあるネクタリンですが、あの甘いとも苦いともつか
ない、入りくんだ味が、どうも味覚を刺激するのです。
夏のある時期にしか店頭に並ばないネクタリン、みつけると
出先でも買ってしまって、毎年、よく食べてます。
先日、とある自然食のお店で買ったものを、家で中を割って
みると種が割れて中から大きな蟻が一匹出てきました。
こんなに甘い果実の中に一人で入っていたら、それは出て
きたくはないだろう、などと思いながら、蟻が食べたところ
を切り取って、あとの実をおいしくいただきました。
食べながら、以前に、葉山で知人がやっている、モクシャと
いうアーユルヴェーダ スタディセンターで知り合った、マサ
さんという方の言葉を聞いたのを思い出しました。
彼によると、野菜は先に虫に食べてもらって、彼らが食べ
終わってから人間が食べるのが本来の姿。
確かにそうかもしれない、と思います。
虫が食べることで人間に害があるわけでもなさそうですし、
少し食べてもらってから、人が食べるには問題がないよう
に思えます。
人間の事情で畑を作り作物を育てているけれど、それは
人間のためで、あたりに棲む虫たちに食べさせるためでは
ないというのも本当なのですが、彼らもたまにはおいしい
野菜や果物を食べたいかもしれない。
そんなことを考えていると、じゃあ、蟻や青虫はよいとして、
その他の虫はどこまでOKか、など、そんなことを考え出して、
それも、きりがない感じがしました。
こうしたことは、実際に自分で作物を育ててみると、よくわ
かるのかもしれません。
結局のところ、自分がその対象と共生したい、共生してもよい
かどうか、というのが、最も重要で、多少大げさに言うなら、
そこを明らかにしておくことが、この先の現実を形作って
いく上でも重要なのではないか、と思います。
もう今年も夏は終わり、ネクタリンを店頭でみかけること
が少なくなりました。
この季節も終わりだな、と思いつつ、もう一度、と、長野の
ネクタリンを一箱、ネットで注文し、今日もそれを食べな
がら、秋に移ってゆく外の空気を眺めていました。
来年もまた、おいしいネクタリンにめぐり会えますように。
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