通常、気功では、気を集めていく前に身体をほぐす運動をします。
伝統的なものもいくつかありますが、2008年から受け持っている気功講座では、短時間で身体の軸を温め緩めていくのに効果的な、太極拳のトレーニングにヒントを得た運動を10分くらいやるようにしています。
この、身体をひねって腕をゆったりと回転させていく運動、どのようなことを意識して、どれくらいやれば効果が出てくるのでしょうか?
実際に、この運動をやっていく上で大切なポイントは何か、三つの段階に分けて、見ていきましょう。
第一段階、最初の2分から3分は、腰の骨に意識を集中します。しばらくすると、腰周りの筋肉が伸ばされたり、腰椎がぐっとひねられるのを感じられると思います。
第二段階、その後大体5分位は、意識を体全体に戻して、体勢を安定させます。足の裏に意識を集めて、左右均等に力がかかっているか確認したり、ひざの動き、腕の動きが左右対称か確認していきます。目をつぶって力を抜き、背骨のどの部分がどれくらいずつ回転していくかを感じてみるのもよいと思います。体全体が均等に、スムーズに、ゆったりと動いているのを感じる時間です。
第三段階は、7分目以降です。前後左右のバランスが出てくると、軸がはっきりして腰椎の周囲が緩んできます。これによって、おなかの内側や背骨の周りの細かな筋肉が鍛えられていくのです。ここから先は、しなやかな動きを確保したまま、できるだけ力を抜いていきます。体軸とその周りの筋肉が身体を支え、外側の筋肉はより自由に動き始めます。
腰がやわらかくなってからしばらく続けると、やわらかさがだんだんと上に上がってきます。頭の動きがやわらかくなってくると、首まわりのテンションも取れてきます。
腰の動きが8の字になってくると、かなりダイナミックに身体の内側が動いているのが感じられます。
十分に腰が温まって、背骨がむちのようにしなるのを感じられるようになると、腰椎の奥深くまで動くようになり、それにしたがって身体を支える筋肉が鍛えられてきます。
これを継続的に一週間、二週間とやっていくと、腰痛が軽減され、身体のだるさがとれたという報告があります。また、特に腰に痛みなどの症状が出ていない方でも、二の腕が細くなって、腰まわりがすっきりしてきたという方もいらっしゃいます。
ただ、実際やってみると、すぐに飽きてしまうこともあります。はじめは、好きな音楽をかけたりして、リラックスできる雰囲気を作り、徐々に身体の内側で起きる動きにフォーカスしていくようにするとよいかもしれません。