学生時代に所属していたサークルに用があったので
埼玉まで出かけたんだが、
地元の駅に着いたところでスマホを忘れたことに気付いた。
取りに戻るのは面倒だったのでそのまま電車に乗ったのだが
現役が、大学(或いは学外)の何処で何をしているのか
分からなかったので、在学中からずっと通っている店へ
飯を食いに行った。

おいらが入学する前からずっと営業している店で
30年以上馴染みのマスター、ママ夫妻とはすっかり友人。
とはいえ、普段から連絡しあうこともなく、
年に数回行って近況をカウンター越しにママと語り合う感じだった。

何年か前に、元アルバイトの若い夫婦に店を譲って代替わりした時から、
そのうちに何か別なことを(その店よりゆったり)やるつもりだと
聞いていた。

今日二代目ママから、先月ついに引っ越して新天地に踏み出したことを
聞かされた。

仕事やら、あれこれに疲れた時、電車や車で二時間弱かけて店に行き、
ソウルフードとなった定番メニューを食べてママやマスターと話すことで
元気を取り戻していたおいらにとって、とても寂しくなるのは間違いない。

でも二人が望んでいたことが良い形で実現していることがとても嬉しい。
明日にでも連絡してみよう。いつか、なるべく早く会いに行こう。

店に飾られていた、古いギターの弦を換えてきた。

人恋しいなんて柄でもないが、癒してくれる歌が聴きたくなって
新宿御苑へ向かった。

そんな長い土曜日だった。