『綺麗…』静香は思わず囁いた
『本当に綺麗だよな~』聡が呟く
聡は今回は何も意見せず黙々と作業をこなしていた

『もう!いいんじゃないか?いいよ!もう~いいんだよ❗️静香…これ以上 我慢する事ないさ』
聡は その言葉を残して帰って行った
聡の背中はいつもより
大きく見えた
一方…淳はみんなにお礼の言葉も言わず見送りにも出て来ない!
涼と拓と家の中で遊んでいる
『淳!まだ仕事残ってるでしょう💢
まだ5時よ!あと ひと仕事できるわよ!』と静香は苛立つ
『馬鹿くさいよ!』
淳はうなだれて応える
その夜
本家の叔父と丸ちゃんが来た
諦めた様に…
『淳!もういいさ!お前らは頑張った 皆がそれは認めてる』と本家の叔父
『そうだょなぁ~あの親たちが戻って来て…淳や静香ちゃんにも何もなかった様に 残ってくれとは言えないよなぁ~』悲しげな表情で丸ちゃんはポツリ…
静香は2人を見て “私が気にしなければ…”と云えたなら正解なんだろうか?
“全て忘れます”と云えたなら…丸く収まる事なのか?
何度頭を巡らせても…
静香は無理の2文字にたどり着く
それと同時に淳が農業を好きで続けていきたいと本当は思っている事も痛い程…
理解していた
このシーズン自分のやり方で農作業を
やっている淳は水を得た魚のようだった

心の中を 『離』『婚』の文字が消えては現れる
叔父と丸ちゃんが帰宅した夜
静香は淳と話した
『淳!ごめんなさい!…私…やっぱりお義父とは住めない!一緒に農作業も出来ない!』
その言葉に淳はイライラしている様だった
言葉もいつになく乱暴だ
『そんな事 言わなくても…わかってるよ💢どっち道…家はずっと前から出ると決めていたんだし…出るよ!出るしかないだろう💢』
静香は確信した 淳は農業を愛してる
『淳!農業を続けて!』
『どうやって?』
『…』
『私達 別れましょう!それが1番いい事
かも知れない!幸いに私も淳もまだ若いんだし…再スタートできるよ』
淳は今にも泣きそうな目で静香を見つめた
そしてゆっくり話し始める
農業は好きだ
この麓郷の地でずっと農業ができ願わくは涼や拓に繋ぐ事ができたなら…と正直思う
『でも…それは…静香や涼・拓が一緒という前提があっての事だ!ただ農業ができたからいいって事じゃないよ!そこにお前らがいないのであれば俺の幸せじゃないんだ!』
そんな悲しい事を二度と言わないでくれと涙を見せた
『これ以上辛い思いをさせてまで農業を
続ける気はない!俺の夢はお前らとこの先の人生を歩む事なんだからさ
人生の地図は とうに書き換えたんだよ』
“結論は出た! 4人で 新しい地図を歩こう!”
📖次回予告✏️
翌朝 丸ちゃんが息を切らし平田家のキッチンになだれ込んで来た

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