悲しき別離【農業とは…】

この富良野岳の裾野に広がる大地で…
人間はなんと愚かな行いを繰り返すのだろうか…


自分たちが愛情を込めて育てた作物を生産調整により廃棄される
何をやっているのだろう?

人間が本来 生きてゆく為に必要な仕事である第1次産業が衰退して
何故 生きていけるのか?その被害者とも云える佐々木さん達 農家
昔から共に この地に腰を据え開拓し子ども達に引き継ぎ…
仲間を支え合いながら生き抜いてきたけれど 助け切れない側とこれ以上の迷惑をかけられないと無言で“死”を選ぶ側どちらも不幸な事だ!


いつの頃からか 必要な分だけを作る農業から 大量に市場に出す農業に変わりった

いつの頃からか 形の良いもの
 見た目の良い綺麗な物だけを求める消費者 それに答え様とする生産者なる
今になって 無農薬が良い‼️ 形が悪い規格外品であっても“国産”を~と求める消費者
あまりにも勝手ではないか?

そのかげで命を落とした者もいる事を
忘れては ならない!
父を じいちゃんを亡くした家族がいる
事を忘れないで欲しい~


人参は土が付いている方が長持ちするって知ってますか?
虫がついたキャベツの方が安全って知ってますか?
曲がったキュウリの方が瑞々しく美味しいって知ってますか?

知ってますか?
知ってますか?
知ってますか?    あなた…

佐々木さんのところは去年多額の借金を
抱えた
周りは 離農を勧めたが佐々木さんは 頷かなかった その年は人参が高値で売れたが佐々木さんは小規模の作付けで“ハズレ”を掴んでしまった
そして今年は また人参が当たるだろうと踏んで 規模を拡大…

経験も然ることながら農業は バクチ的なところ さいりょうが不可欠である
佐々木さんの読みは…
2年連続見事に外れたのである
離農を皆から勧められた時も
 あと…1年と頭を下げて 農事組合員に
連帯保証人に なって貰った

去年 人参で儲けた農家は逆に規模を縮小した
何故なら その年に打撃を受けた農家が
規模を拡大するだろうと予測されるからだ
運も勿論ある
但し 作物の出来が悪ければ話しにならないのだが…


佐々木さんの家は 茂・ 礼子夫婦と茂さんの両親 夫妻の娘達 3人 高校2年生 中学3年生 小学6年生の家族構成である

茂は 家族を大切にしていた
だからこそ離農して家族がバラバラになる事だけは避けたかった
だから1年…頑張った
礼子もそんな茂を支え 茂の両親の事も
大切にしていた
また茂の両親も礼子を大切にしていた
周りの農家では 『うちの嫁が…』と話すが礼子の義父母は『うちの礼ちゃんが…』とキチンと名前を呼ぶ
それをとっても家族の仲の良さが垣間見れる
娘たちもそんな両親や祖父母を見て育ったからなのか明るく元気で優しい娘たちなのだ

『茂さんは 今年は もう…迷惑は かけれないと思ったのだろうか…』

静香は 胸が詰まる思いで 佐々木家を想う
金銭的な事は静香にはわからないが 
全戸が また保証出来る額では なかった

組合長の相原さんは こういう結果に
 なった今…共倒れする農家が出る事を心配していた
去年の借金どころか…上乗せ分も返済出来ない事は明らかで全15戸で分担して返済する事になる
全てを売り払った残金にはなるが それでも1戸当たりかなりの金額を負担しなくては ならない!


茂の死を 受け止める時間さえも 与えられないかの様に…佐々木家に
怒鳴り込む人もいた
どちらも 責められない
玄関先で 戸にしなだれ
『茂さん💢何で逃げたんだよ~礼ちゃん‼️うちもクビ吊らんとならんよ~』と崩れ落ちる
降りだした雪が容赦なく顔を叩く
 吹雪になりそうだ!

📖次回予告✏️

礼子の心中を思う時
夫の死の悲しみ…
皆に対する責任…
これからの家族の事…
どっと雪崩の様に襲いかかっているだろうと…

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