【青天の霹靂】

昼間…静香が話していた事を
叔母は義父に話す


…義父を男として思った事は1度もない!でも…義父は 自分をそんな目で ずっと見ていたのかと 思うと切ない…
もっと失望したのは静香がおとなしく
言いなりになると思われていた事だった
しかも 涼がすぐ側に…居たのだ!
軽蔑とか…不信感とか…そんな言葉では片付けられない!

『当たり前だわ💢100万円で買ったなんて…💢静香ちゃんのお父さんが聞いたら…正ちゃん!ただで済まん事よ💢私ゃあんたを義弟なんて思いたくもないわ💢』

あれだけ しゃべらなかった義父が 再び
口を開いた

『うちさ‼️嫁に来たんだベさ~あの子は…100万円出したんだよ!少しは俺の世話してくれてもバチ当たらんベさ!』

丸ちゃんの平手が義父の顔面をとらえた

『帰れや💢淳は泣きながら仕事してるベ…終わらさん仕事だから~嫁の側に居たいのに…情けない💢あんたは親父だベや 💢淳の気持ちを考えたら!何でそんな事 口から出るんだ!100万って…結納金の事か?そんな!端金…俺が返してやるベゃ 若い後継者潰すんか💢俺は許さん❗️』
丸ちゃんに続き叔父もまた『正吉!帰れ💢さっき お前の嫁さんに電話して話したが…正吉!お前と同じ考えの様だ💢情けない…淳も静香ちゃんもかわいそうだ!先の事は こっちで話し合う…とっとと!出て行け💢』淡々と話していた叔父も最後は怒鳴った

襖越しに 聴いていた静香は…義母も義父と同じ考えと知り涙が止まらなかった
“もう…暮らせないよね!あの人たちとは…”
色々な思いが静香の頭を回る
沢山の事を乗り越えて農業を続けて行こうとまた歩き始めたばかりだったのに 


“お母さん、マサ、みんな、じいちゃん、ばあちゃん、お父さん、涼、拓、淳…もう いいかな?我慢やめても~”

義父は渋渋 帰って行った様だ!
襖が開けられた

『聴いているのは辛かったな…静香ちゃんよ‼️兄として 何て謝っても済まん事だょな…それでもなぁ~悪い様にはせんから
叔父さんらに任せてもらえんか?淳も直に作業は 終るベ~政史が見に行ったから…』

政史とは本家の長男である

涼と拓は寝ているので静香は襖を閉めて居間に出た

『叔父さん…叔母さん…丸ちゃん…皆さん…本当にすみません』静香は自分自身にも隙があったのかも知れないと頭を下げる

『静香ちゃんは何も悪くないょ父親があんな事仕掛けてくるなんて誰が思うんさ!』と叔母が震える静香の肩を抱き寄せる

丸ちゃんが『淳の母さんも同じ考えなら…もう無理だベね!』

一同考え込む…

淳が作業を終え政史と居間に入って来た
静香の横に座り『静香!本当にすまん!大丈夫か?子どもたちは』…
静香は襖の向こうの部屋を見つめた

『本当にご迷惑かけます』と淳は深く皆に頭を下げた

子どもたちは夢の中…
時々拓が起きるが少しあやすとまた寝てくれる
涼はびくともしない!

本家の居間には本家の叔父夫婦、長男夫婦、丸ちゃん夫婦、澤の下の叔父夫婦、淳、静香…
そして『遅くなりました』と由里子夫婦が加わった
由里子は静香に近寄ると手を握り
『静香ちゃん!ごめんなさい!本当にごめんなさい…』由里子の涙が静香の手に落ちた
『小百合には来るな!と言ったんだ 出産日が近いからなぁ…』と叔父が由里子の旦那に話す『そうですね その方が…』

~話し合いが続いた~


平田家の親戚ばかりなのに誰ひとり“我慢しなさい❗️”と言う者は いなかった
結論としては…
丸ちゃんの家に2、3日身を寄せて、淳はそこからバイトに出るとよい…暫くは急ぎの自畑の作業はない
草取りは 少しくらいやらなくても問題はない
麦刈りまでまだ間があるし 静香は子どもたちをみながら余力があれば丸ちゃんちの畑を手伝う

丸ちゃんが不動産屋に知り合いが居るので2、3日中に家を探す…

しかし何故か?

富良野に出て暮らすのは淳と静香ではなく…
平田の両親だと話す丸ちゃん

『全員一致なんだぞ!』

若いふたりを出すよりも 年寄りを出す方が農事組合的にも得策だと…
現実にも今 主に農業を担っているのは
淳と静香で親ふたりは外に働きに出ている

本家の叔母は『今夜は うちに泊まっても…』と言うのだが丸ちゃんが許さなかった
『明るくなってからでは 皆の目があるからな』この言葉は誤解なき様に…
平田家の恥を隠す為に丸ちゃんが言ったのではない!
『世間は何もなかったとは取らない!何かあった方が面白いからだ!そんな事に静香ちゃんを晒してこれ以上傷付けたくない!』との配慮だ‼️


まだ 21時 平田家に親戚一同が向かった
淳も含めて“はい!そうですか❗️”などと提案を受け入れる親ではないと承知している
にも関わらずいったいどう説得するのだろうか?
静香は…自分たちが出た方がよいと思ったが若い者を手放したら終わりだ❗️と…
農業にかける人たちを前にそれは言い出せなかった

📖次回予告✏️

心の地図/自叙伝的小説22歳の地図
【重なる悲劇】

麓郷開拓史上 最悪な事件が発生した
哀しき事件の真相は…
静香の事件と時を同じくして…
また一軒農家が収穫を待たずして消えた…

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