麓郷開拓史上 最悪な事件が発生した
哀しき事件の真相は…
静香の事件と時を同じくして…
また一軒農家が収穫を待たずして消えた…

静香、涼、拓は 丸ちゃんの奥さんと丸ちゃん宅に向かった
丸ちゃんの家は麓郷といっても静香の祖父母の住む布礼別(ふれべつ)寄りにあった
富良野の父や祖父母そして仲間たちには
時間の余裕もなく何も知らせてなかった
けれど本当の理由は知らせたなら 
皆 口を揃えて“今すぐ帰って来い‼️”と言う事を静香は確信していたから…
伝える事を止めた

丸ちゃんの家族は奥さんと20歳になる
長女 恵子、19才の長男 健一の4人暮らしだ

家族全員に 優しく迎えられた静香親子
静香は何度感謝の言葉を言ったかわからない!感謝しかなかった

日付が変わった頃に丸ちゃんと淳が帰宅した
静香と子どもたち 丸ちゃん一家も床に
ついていた

淳が静香達の居る2階に上がって来たのは深夜1時…



『静香!起きてるか?』

『うん!寝れないよ!』

淳はそうだよなと言ってから話を続けた

『親父もお袋も妙にすんなり富良野に出る事を承知したんだ!』

淳の言葉に静香は驚いた

『どうして?』

皆の意見がもっともだったという事もあるが…1番は由里子姉さんの切実な思いを汲んだ形だろうと淳は振り返る

『明日…あっ!もう今日だね!バイトは休む…丸ちゃんと親父たちが住む家を探すよ』

丸ちゃんも農作業や朝夕の女工さんの送迎があるのに当事者がバイトには行けない

『丸ちゃんは構わないって言ってくれたんだよ!』

『丸ちゃんに頼りましょう!その分私が農作業に出るわ!』と静香は話す

…ふたり共 当然 寝付けない…

『淳…私が我慢すればよかったのかな?』淳は静香の手を強く握り…無言だ!
震える淳の手を握り返して

『違うの…言いなりになるという事じゃなくってね…こんな事 現実には何もなかったのだから胸にしまって処理すればよかったのかなって…』

『💢そんな事出来るか💢させられるか💢』

静香も無理な事だとわかっている
普通には生活できない事も…
ご飯1膳ついで義父に渡す事すら嫌悪を
おぼえるだろう
まして義父とふたりきりで家に居たり 
農作業をするなんて絶対に出来ないと静香は思っている

ただ…平田家内で解決出来なかったのかと自分を責めた

親戚の手を煩わした事に申し訳なさを強く感じていた

色々な思いがふたりの頭の中を巡るが
人はタフな生き物なんだろうか?
いつしか眠りに落ちた

📖次回予告✏️

朝になり涼も拓もごそごそしだしたので
静香は まだ眠りの中にいる淳を起こさない様に階下に下りた

丸ちゃんも雅恵(丸ちゃんの奥さん)も起きていた

丸ちゃんが電話で話している声が聞こえる
とっても張り詰めた空気が朝の光に照らされていた

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