組合長には帰宅後 直ぐに寝た事を伝えたおばさんだったが…


真相は 無言でサンドバッグの様におばさんを殴り その後 力尽きた様に 床に入り寝
た親父さんの顔を見て…

みんなの為に…

私の為に…死んで下さいと…言って

納屋にあった杭を打ち込む大きなハンマーを泣きながら親父さんの頭に振り下ろしたのだ

おばさんは限界だった

自ら警察と農事組合長に電話を入れたと聞いた

南では殺された親父さんではなく殺してしまったおばさんに同情が集まり嘆願書の
署名のお願いが丸ちゃんの家にもきた

丸ちゃんは静香に『時を同じくして事は別れたなぁ~』と話す

平田家も他人事では なかったんだと言い静香に我慢せずに話してくれて感謝すると頭を下げた

『我慢しなくてはならない事と我慢してはならん事がある…我慢した事で大変な悲劇を呼ぶ事もあるんだ!』

石黒さんの嫁は毎日の様に起きる事に
我慢していた
姑の事を悲しませてはならない その思いだった
その事が結局はこの様な悲惨な事になった
静香は胸が張り裂けそうだった

“おばさんは きっと親父さんさえ いなくなれば…その一心だったのだろう”でも静香は思うのだった
“長男夫婦はそんな事を母親にさせてしまった事にこの先も後悔の念に苛まれるはず”辛ら過ぎる事件だ

今年の農作業はまだ半ば…また 農家が1軒消えた…夏

農業ってとっても素敵で楽しい仕事なのに…
仕事以外の問題が多すぎる

昔の様に自然と共存しながら自然に逆らう事なく生きていた頃とは違うのだろうか?
何が変わり…誰が変えたのだろうか?
人はふたり以上いたなら争いが起きる
けれど喜びも生まれるだろう

静香はニングルの話を思い出した
“彼等は森の奥深く ひっそりと自給自足で暮らしていた ある時人間社会に触れ 今までの生活が全て狂い始めた 知らなくてもいい事 知らない方がいい事は 沢山あるはず…ニングルの若者は 知らなくていい事をいっぱい知ってしまったのだ…知ればもっと幸せになれると思った…でも それはニングルの社会に不幸をもたらす事になる”
人間もまた あまりにも余計な情報を知りすぎているのではないかと静香は思うのだ
いつか 人間も このままだと滅びるのでは ないか…
石黒さんの事件にこれからの 自分の事・涼や拓の事・淳の事・義父母の事…そして農業の事…重ね合わせると心が痛む…

今 淳や静香…丸ちゃん達が やろうとしている事は正しいのだろうか?

この地に根を降ろし死にもの狂いで開拓して ここまでの農家にしてきた義父母を
追い出して~よい事なのか?

理由はどうあれそれは正しい事なのか?

静香は既に用意された場所でただ楽しい作業と やっているに過ぎない
本当の農業の大変さを知らない
言わばよそ者なのだ!
その一方で農家を絶やしたくない
1軒でも離農する家をなくしたい…
農業の明日…文字通り農業の明るい日を…そう思う部落のみんなの気持ちも痛い程理解できる
確かに 自分たちが街におりて いつの日かまた麓郷に戻り農業を必ずやりますと約束は出来ない!
涼や拓もいつまでも小さくはない!自分達の生活が出来上がっていく事であろう!
静香はジレンマの中にいた

📖次回予告✏️
丸ちゃんと淳は静香のジレンマなどよそに…
予定通り 物件探しに
出掛けて行った
静香はスッキリしない気分のまま…
丸ちゃんの畑に出ていた…

      🌷ご訪問ありがとうございます🙇‍♀️
       🎸あなたに会えてよかった🐾