【実機レビュー】ティソSEASTAR1000パワーマティック80 40mm | 腕時計専門店/福岡天賞堂 ソラリアプラザ地下1階

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【実機レビュー】ティソSEASTAR1000パワーマティック80 40mm

 

先日開催されたスイスで行われる時計の見本市『watches&wonders2024』。世界中でコロナ感染症も終息を迎えたとの見識も高まり、実にコロナ前を上回る盛り上がりを見せて無事閉幕しました。皆様は気になる新作等は見つかりましたでしょうか?「次に何を買おう」と考えるだけで楽しいですよね。

しかし日本の時計業界は現在新たな脅威に晒されています。それは『円安』と『コスト高』のダブルパンチ。既に購入を検討していた時計の価格が上がり過ぎて、「ちょっとなぁ」と諦めてしまった方も多いかと思います。2020年と2024年の時計の価格を比較すると概ね50%超アップとなっているブランドが殆どですね。

そんな中、スイス老舗時計メーカー『TISSOT』から発表されたある新作に注目が集まっています。

 

TISSOT SEASTAR1000 POWERMATIC80 40mm ref.T120.807.11.091.00 ¥110,000(税込)※2024年5月時点

 

ティソの人気シリーズ『SEASTAR1000パワーマティック80』の新たなサイズとなります。既存のSEASTAR1000(43mm)が¥123,200(税込)だったのを考えると「え?値下げ⁉」と思ってしまいます。驚きです。

まずは公式の素材画像から。

 

 

ダイバーズウォッチのお手本の様な顔。公式HPにはダイアルカラーはグリーンとありますが、どちらかと言うとブルーですね。

それでは実機を見ていきましょう。※以下の実機画像はブルーが強く写っておりますのでご注意ください、実際はもう少しグリーンが入っています

 

 

 【ケース】

ケースサイズは40mm。素材は316Lステンレススチール。ダイバーズウォッチの特徴としてほとんどのモデルに逆回転防止ベゼルが搭載されています。ダイアルの回りに設置されたカチカチと回るリングです。その影響によりダイアルはスタンダードなモデルより小さく設定されており、実際のサイズ感は数字よりも小さく見えると思います。したがってダイバーズウォッチとしての40mm径は『割と小さいサイズの印象』となりますので注意が必要ですね。

デザイン的にはラグが短くベゼルの円が際立っています。サイドの溝も厚みを薄く見せるポイントとなっています。

300メーターの防水性を備えており、酸素ボンベを背負っての本格的なダイビング時にも着用可能です。基本的な生活の上で水の心配をする事は無さそうですね。ガシガシ使ってください。

 

【ベゼル】

素材はミネラルベゼル。今回コストを大きく抑えた個所だと思います。既存のSEASTAR1000のベゼルはセラミック製だったので「ランクを落とした」と言われても間違いではありません。ただ、見た目や強度を損なっていない点が流石ティソ!もしかしたらセラミックベゼルの時代の終わりを告げる事になるかも⁉

ステンレスやセラミックと違いガラス質の光沢があり綺麗です。セラミックの様に小傷も入りづらい点も高ポイント。ベゼルは腕時計で一番ぶつけやすい箇所です。

 

【風防】

サファイアクリスタル風防。安心安全の高級素材です。ティソは3万円台のモデルにもこの素材を搭載しております。コスパの良いと言われる国産メーカーでさえも、この価格帯のモデルには搭載されておりません。ホント感心します。

 

【ダイアル】

グラデーションの効いたブルーグリーンのダイアルカラー。縦にヘアライン(?)が入っており水面の様にも見えます。綺麗です。すり鉢状のインナーやインデックスの凹凸もしっかりデザインされており立体感も楽しめる作りです。針とインデックスにスーパールミノバを塗装。

ベゼルから更に一段内側に下がったところにインデックスが配置されており、正面から見るとギュッと詰まった小顔に見えます。個人的に可愛くて好きです。

 

【ストラップ】

比較的薄いです。薄いステンレススチールブレスはダイバーズウォッチとしては物足りない方もいらっしゃると思います。ただ、今回の小径モデルに関してはバランスが良いと思います。軽く着用感もいい感じですね。

 

 【ムーブメント】

機械式自動巻き。80時間のロングリザーブ、ニヴァクロン製ヒゲゼンマイを搭載したパワーマティック80。ティソはこのハイスペックなムーブメントをほぼ全ての3針タイプに搭載する事によって大量生産、価格を抑えています。メーカーの規模と開発力が成しえる偉業と言えます。通常規模のメーカーなら30万円はするのではないかと・・・

 

 

 

何にせよ今回の驚きポイントは価格。税抜きできっちり10万円ってーのも何だか心地よいですね。もちろん価格が安ければ良いって言うのも違うと思います。万人が持てない腕時計を所有する喜びも時計の世界の魅力の一つですし。

ただ、より多くの人に選んで欲しいと言うメーカーの意思と、その理由に値するスペックと価格を実現している。こんなメーカーは他には無いとさえ思えます。

 

 

いかがでしょうか。 ティソの新作と、現在の時計業界の価格の流れ。まだまだ円安もコスト高も止む様相を見せませんが、このメーカーの意気込みを感じざるを得ないモデルとなった気がします。っと、やはりデザインが良いです。なんだかんだ言ってもやっぱデザインです。今やダイバースウォッチは世界中でファン層の厚いカテゴリーです。スーツでもTシャツでも。「10万円で買える40mmサイズのハイスペックダイバースウォッチ」と言う選択理由。そんな理由でこの夏新たな一本に加えてみてください!

参考になればうれしいです。素敵な腕時計ライフをお送りください!

 

~合わせてお読みください~

【商品ページ】ティソSEASTAR1000パワーマティック80 40mm

【ブログ記事】スイス時計産業の未来を担う巨人『TISSOT/ティソ』

 

 

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