大映が「ガメラ」シリーズに続く作品として、企画したものの度重なる困難に、消えてしまった幻の映画。とにかく残されたのは、合成写真によるスチール写真と撮影風景のスナップ写真、企画書だけ。
突如、巨大化したネズミが群れをなして東京を暴れまくる、走りまくるといったパニック物になるはずであったが、生き物を使う撮影なので、いろいろと問題が。現在ならCG合成なのだろうが。
体長3メートル以上のネズミが首都高を群れを成して走るシーンなど、イメージボードや合成写真で現していたのだけど。
失敗の原因は、そう、ネズミなのだ。ネズミの衛生管理と、ネズミ算という言葉からもわかるように、撮影が長引くと、ネズミが、ネズミ算で増えていき、衛生面でも、ノミやらダニやら発生したとかで映画関係者を悩ませたのだ。さすがにこれでは、無理。と中止になったのだそうだ。
現在、製作するとなるとらパニックホラーになるだろう。ネズミだって生き物ですから、そりゃ食べます。で、デカイから、今までの小動物だの昆虫だの、腹の足しににもならない。となると、そう、人間が餌になるわけで。東京都だけでも、1000万人以上いるわけだから、当然何十人どころか、何百人か喰われる人間は出てくるわけですな。それが、ネズミ算で増えるわけですから、怖いったらありゃしない。CMみたいに「玄関、開けたら二分でご飯」よろしく自分が巨大ネズミのご飯にされちゃうなんて事態になりかねない。
当時は怪獣パニック物だったろうが、今ならどう考えても、こういう方向性だろうな。
しかし、現代では巨大ネズミより、やはり小さなネズミがとてつもない数で来る方がやはり脅威であろう。
その後、海外で、やはりネズミが人を襲う映画は、作られたのであった。「ウイラード」や「ベン」である。また巨大ネズミが大学内で学生を襲うなんて映画がいくつかあった。こんなの深夜放送でしかやんない。
かくして、日本では幻に終わった、映画でした。