7月の参院選をにらみ各党慌ただしくなってきているようです。
この参院選で改憲勢力が議席を占めると一気に憲法改正の手続きが進んでしまいます。

(参考)憲法改正について定める憲法96条は、①各議院の総議員三分の二以上の賛成で国会がこれを発議し、②国民投票における過半数の賛成で国民がこれを承認するとしています。


 個人的には、この世界情勢の中、コロナや紛争など半ばパニック状態に陥っているときに憲法改正の議論などとても危険でやるべきではないと思います。

 人間の心理として、身の危険が差し迫っているときに、①そのまま何もせずに死ぬか、②武器を持って立ち向かって生きる望みをつなぐかの選択を迫られた場合、当然生き延びるために②の武器を持つ選択をすると思います。
危機的状況下では、②の選択=憲法(特に9条)改正したくなる確率が高くなります。

 危機的状況下でなく冷静であり、正確かつ公平な情報に接することができる状況になってはじめて人間は正常な判断ができるようになります。
 冷静になってから憲法改正の議論をすればいいのではないかと思います。
決して遅くはないと思います。
政治的解決、相手との平和的共存などの第三の選択肢があるはずです。
知恵を絞って第三の選択肢を模索することをまず考えるべきだと思います。

 どこの家庭も災害時のルール作りは平常時にします。落ち着いて冷静なときに。
地震で揺れてるときにルール作りはしないと思います。

 

こんな時だからこそ、憲法改正の議論をすべきだという人もいますが、
こんな時だからこそ、憲法改正の議論をすべきではないと思うのです。

 

 

 さらに、単なるルールではない最高法規たる憲法には、高度の安定性が求められます。その高度の安定性と社会の動きに適応する可変性の相互矛盾の要請に応えるべくできたのが、硬性憲法である我が国の憲法だということを忘れてはならないと思います。

 

 また、憲法改正の要件を緩く、つまり改正の議決のハードルを下げてと主張される方もいらっしゃいますが、憲法改正という重大な議決で慎重さが求められるため、厳格に解すべきであると考えます。