大家さんと僕 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

 

 

ひとり暮らしも長くなった。

長くなったとはいっても、自分の場合は実家をでるのがちょっと

遅かったから、まだ20年は経っていないくらいだ。

 

これから集合住宅でひとり暮らしをしようとしている人に助言をすると

すれば、部屋、特にベランダがある場合は近隣の部屋に煙草を吸う住人が

いないかをできれば確認しておいたほうがいい。

ベランダでの喫煙禁止を徹底している建物ならばいいが、隣りの部屋などに

ベランダで煙草を吸う住民がいた場合、煙と匂いが流れてくる。

とくに夏場などは網戸にして寝たりすることもあるので、そういうときは

煙草の匂いで目が醒めたりする。

 

あと、分譲マンションの賃貸の場合、部屋によって管理している会社や個人が

異なる場合がある。

できるだけ周囲の部屋も同じ管理会社(大家さん)である部屋を選んだほうがいい。

 

たとえば隣りの部屋の騒音がうるさくて眠れないとする。

そのとき管理会社、大家さんにクレームを伝えてほしいとしても、隣りの部屋が

違う管理会社、大家さんの場合はそれができないのである。つまり管理外。

 

同じ管理会社、大家さんであれば、隣りの部屋の人にウルサイと伝えてくれと

頼むことができる。

 

まあ、このへんだけおさえればなんとかなると思う。

 

自分も前の部屋に住んでいたときは、近隣の騒音に悩まされた。

夜中1時過ぎになると、打楽器の音がして壁にすごく響くのだ。

執念で自力でどこの部屋が犯人かつきとめた。

斜め上の階の部屋の住民だった。

管理会社に注意してもらうよういったら、注意してくれてそれから

音はしなくなった。

住人いわく、楽器ではなく太鼓のゲームだというが、いずれにせよ

睡眠を妨げる大迷惑だった。

 

そういえばその部屋にいたとき大家さんにあたる会社には

振り込みで家賃を払っていた。

一度、訊きたいことがあって電話したことがあったのだが、でた人は

おばあちゃんで、雰囲気的に会社という感じがしなかった。

振込先名義は株式会社○○(花の名前)だったのだが、実際は

老夫婦の自宅だったのではないだろうか。

老後の家賃収入暮らしのような気がする。

 

そう。長年住んでいたけどずっと振り込みだったので、大家さんに

あったことが一度もないまま終わった。

 

ドラマとかでよく観るシーン。

月末に家賃を持って、直接大家さんに渡しにゆくアレ。

実はちょっと憧れていたものだ。

 

昨年、図書館でたまたま話題の漫画「大家さんと僕」を見つけた。

人気なので借りる人が多いようだが、たまたま前借りた人が返却した

隙間があり棚にあったようだ。

すぐ読み終えそうなので、図書館内でそのまま読んだ。

 

――

1階には大家のおばあさん、2階にはトホホな芸人の僕。

挨拶は「ごきげんよう」、好きなタイプはマッカーサー元帥(渋い!)、

牛丼もハンバーガーも食べたことがなく、僕を俳優と勘違いしている……。

一緒に旅行するほど仲良くなった大家さんとの“二人暮らし”がずっと続けばいい、

そう思っていた――。泣き笑い、傑作漫画。

(出版社より)

 

作者はカラテカの矢部太郎。

ちなみにカラテカという名前の由来は昔ファミコンであった空手のゲーム「カラテカ」だと

いうことをしっている人間はどれくらいいるだろうか。

 

各情報番組やネットでも説明されていたとおり、大家のおばあさんと矢部の物語。

大きな動きがあるわけでもないから、特別面白いということもないが、読んでいて

ホノボノとする。

 

その後、このおばあさん、亡くなっちゃったんだよな、たしか。

 

オレも普段は人間嫌いだといっているが、世代を越えてのこういう付き合いって

いうのはいいなあとたまに思う。