前から言ってはいるが、物持ちは良いほうだ。
純粋にまだまだ「使える」「着られる」から保存しておく品もあれば
思い出があるから保存しておく品もある。
単純に捨てる機会を見つけられずという理由もあるけれど。
下の画像は小学生のときに購入したカッター。
30数年以上前に友人から教えてもらって買った古いモノである。
刃がまだらになって見えるのはサビのせい。
今見たらなんの変哲もないカッターだが、当時の小学生にとってはややイカすフォルム
で、価格もたしか100円程度。
当時仲良かった友人もオレもアニメ「ルパン3世」が共通して大好きで、とくにふたりとも
石川五右衛門に憧れていた。
近所の文具店で友人がこのカッターを見つけ気に入って買い、オレに「斬鉄剣」
だといっては、そのへんに生えている背の高い雑草をこのカッターの刃でスパスパと
切っては五右衛門になりきっているのをみて、オレも単純に影響を受け即購入。
周囲に人がいる状況ではなく子供だったとはいえ、決してよろしいことではないが、
友人宅の前にあった駐車場の隅で、そこに伸びている太い茎の雑草や草をふたりして
「斬鉄剣ッ、キエーーーーッ!!!」
と叫びながらこれでスパスパ切ってさばいては五右衛門になりきって遊んでいた。
刃がさびているのは雑草の汁によるものである。
(ちなみに今回の記事構成や画像は以前から決めていたものである。
今朝あのような事件が偶然発生したこともあり、刃物の画像やそれで遊んだエピソードは
カットして書こうかとも思ったが、連想するものをなんでもかんでも自粛するというのはやはり
ちょっと違うと感じたのと、オレの記事はあくまでオレの記事なので予定通りの構成に
することにした)
そんなこんなでルパン三世は大好きなアニメであり、オレもまわりの友人たちもかなり
影響をうけ憧れて育った世界観だった。
そんなルパンの作者であるモンキー・パンチ先生もつい先日亡くなってしまった。
悲しいといえば悲しい。
ルパン3世といえば、放送時につけられているサブタイトルが毎回印象的でかっこいい。
ちょっとオトナ向けでムーディーだったりハードボイルドだったりするサブタイトルのときも
あれば、いかにも子供が興味を持ちそうな「○○大作戦」みたいなサブタイトルのときもある。
子供のころから夕方の再放送も多かったので、繰り返し見ているうちにサブタイトルと
ストーリーが自然と一致してくるのがオレらの世代のあるあるだ。
オレはゲームセンターで金を投入してゲームをやるということはほとんどしないのだけれど
高校生のとき一緒に帰る友人がゲームセンター好きでよく立ち寄ったので、
それにつきあうことは多かった。
ゲーム好きでバイトもしているから金のある友人はゲーム機を次から次へとはしごするのだが
つきあいで来ているだけでゲームやらないオレはただ待っているだけ。
つまらない。
だけどある日、一角に新しいゲームが入荷されて設置されていたのだ。
大きなスクリーンの「ルパン3世」のゲームだった。
画面に向かって銃を撃つタイプのゲームだ。
アーケードゲームには興味ないオレだけど、ルパンの世界には興味ある。
これはちょっと試してみたい!と思い、珍しく100円玉を投入。
ステージがいくつかあり、クリアするごとに進んでゆくのだけど、そのステージひとつ
ひとつが実際のアニメで放送されたエピソードに忠実に沿っていて実に面白かった。
状況にあわせて、ホンモノのルパン(山田康雄)と次元(小林清志)の声もちゃんと
インサートされていて流れる。
一部特殊な設定のステージもあるが、だいたいは画面上の敵を撃って倒しながら
すすんでゆく。
弾はたしか6発。
撃ち尽くしてリボルバーが空になったら、一度銃口を画面の外に向ければそれで
また6発装填されるシステム。
ステージが開始されるときにはアニメでもおなじみのアノ新聞刻字的にステージタイトルが
演出され、ゲームスタート。
ファーストステージは「地獄行きベネチア超特急」。
もちろんアニメで実際放送されたエピソードで、その動画もオープニングですこし流れる。
そういう粋な演出もファンには嬉しい。
走行中の列車の中でルパン(次元)となり、乗っている敵マフィアを倒してゆくシューティング。
(上の動画では0:55あたりからゲーム映像スタート)
ファーストステージでは最後にマフィアのボスを追いつめる流れになる。
ここでボスが許してくれ、といってくるのだがそれはフリで、急に「馬鹿め」といって
笑いながら銃口を向けてくる。
ここで即座に撃たないとやられる。
はじめてプレイした際に油断して騙されてゲームオーバーになってしまった
人もいるのではないだろうか。
オレがとくに好きでいまだに印象にも残っているのがセカンドステージの
「必殺鉄トカゲ見参!!」の巻。
鉄トカゲとは非道な刑務所所長がつくった地上追跡型の爆弾である。
受刑者の髪の毛をこの鉄トカゲの中にいれると鉄トカゲがその匂いをおぼえ、受刑者が
脱走したら匂いをデータとして地の果てまで追いかけ、激突して逃亡者を爆死させるという
兵器である。
原作アニメでは、峰不二子が捕まってその刑務所に収容されてしまい、
不二子救出のため、ルパン一味がわざと銀行強盗をして捕まり不二子のいる
刑務所に入る。
そこから例によって脱走するわけだが、逃げるルパンたちを鉄トカゲが追ってくる、
というストーリー。
「必殺鉄トカゲ見参!!」というタイトルがインパクトあったこともあり、テレビで
放送されたときの回の記憶もあったので、このステージはとくにお気に入りだった。
(上の動画ではベネチア超特急のあと)
ちなみにテレビで放送されたアニメにおける「鉄トカゲ」は銃弾も跳ね返してしまう
のだが、さすがにゲームでその設定ではもとも子もないので、追跡してくる鉄トカゲを
次元(プレイヤー)が車の中から撃って撃破してゆき、逃げ切るのがミッションである。
いやあ、懐かしい。
でも青春時代のゲームだから本当にもうかなり昔のアーケードゲームになるのだな。
このルパンのゲームとコナミの警視庁24時は好きで何回もプレイしたものだ。
オレは新聞をとっていないので、朝に番組データ表をテレビ画面に表示させて
その日どんなローカル番組が放送されるのかを軽くチェックしているのだけれど、
1、2週間前だろうか、テレ玉かМXの番組表を表示させたら、ルパンの再放送が
やっていたようで、そのときのサブタイトルがたまたま偶然にも印象に残っている
「必殺鉄トカゲ見参!!」だったので、なんとなく嬉しくなり記事に書いてしまった。