BEYOND THE TIME | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

 

 

生まれてはじめて大人が同行しない状態の電車に乗った日の記憶は残っている。

中学1年生になったばかりのときだった。

周囲と比べたらおそらく遅いほうかもしれない。

 

大人はいなかったが、オレひとりではなく、同級生とふたりで電車に乗った。

同級生も大人ナシで電車に乗るのははじめてだったらしい。

 

行き先は渋谷。

機動戦士ガンダムの劇場版である「機動戦士ガンダム・逆襲のシャア」という映画が

当時公開されていて、同級生から一緒に見にゆこうと誘われていったのだが、

その映画館があったのが渋谷だった。

 

他のエリアであまり上映していなかったのか、友人が好きで渋谷をチョイスしたのかは

不明。

映画館をでたあとは、マクドナルドに入って遅めの食事をしたような気もした。

 

生まれてはじめて子供だけで電車に乗った日=子供だけではじめて映画を観た日、と

いうわけで、ある意味この映画は記念的な作品ではあった。

 

先日また別のガンダム好きの友人と話していたとき、ふとこの「逆襲のシャア」の名前が

でたことで懐かしくなり、帰宅してからなんとなくyoutubeで検索してみたら、例によって

いくつかの候補動画が表示されたのだが、その中のひとつにTMネットワークが。

 

そうだった! 思いだした!!

この「機動戦士ガンダム・逆襲のシャア」の主題歌はTMネットワークの

「BEYOND THETIME」という曲だったのだ。

 

公開時、この映画のCMがテレビでよくやってて、バックに流れていたのがこの曲

だった。

 

歌いだしも、「メビウスの輪から~…」っていうサビの部分も、とても印象的で、

テレビから流れている部分だけおぼえてよく口ずさんでいた。

 

そして中学時代、TMの曲の中でも「ゲットワイルド」と「セブンデイズウォー」に続いて

3番目くらいに好きな曲だったにもかかわらず、なぜかこの曲の存在だけが、オレの中の

TMヒストリーから見事なまでにすっぽりと抜けていたのである。

今回youtubeで検索していなければ、ずっと記憶に埋もれていたままだったかもしれない。

 

不思議だ。ほんとに不思議だ。

中学生のときメチャクチャ聴いてて、刷り込まれて口ずさんでいたのに、ここまでキレイに

記憶から抜けてることがあるなんて信じられん。

 

そのリバウンドが逆に懐かしさと感動とタイムトリップ感覚に拍車をかけて、ついつい

何度も再生して聴き入ってしまった(笑)。

 

前にもちらっと書いたが、中学のころTMネットワーク好きで同じファンの友人から

カセット借りてダビングして「セルフコントロール」とかよく聴いてて、数年後大学生になった

あたりで世の中が小室サウンド一色になり商業的な匂いを感じてアンチに転じたが、それから

木根氏の面白さや小室氏の地元愛をしり、今またちょっとプチTMマイブーム到来。

 

いやー、しかしやはりこの「BEYOND THE TIME」はかっこいい。

しかも壮大な宇宙を舞台にしたガンダムの世界観にぴったりハマっている。

この曲を思いだせてよかった(笑)

 

主題歌ついでに映画についてもちょっと語りたい。

 

機動戦士ガンダムはメインとなるテレビシリーズが3作ある。

 

1作目、いわゆるファーストガンダムと呼ばれる作品。

2作目、Ζガンダム

3作目、ΖΖ(ダブルゼータ)ガンダム

である。

 

オレはガンダムは大好きなのだが、おもにファーストだけで、ΖΖは途中まで。

Ζガンダムは観ていない。

 

この「逆襲のシャア」の設定でいうと、1作目と2作目のあとの時間を追った世界観なので

2作目を観てなかったオレには正直あまり興味がなく、観てても実際難解でよくわからなかった。

ただせっかく誘われたので観にいったというところである。

 

 

 

2作目は観てないままだが、大人になった今改めて観たらいくらか理解できる

のではないかと思い、この前30年ぶりくらいに「逆襲のシャア」をDVDで鑑賞。

 

うん。まだ難解な部分はあるがあの頃に比べたらかなり理解。

これはすごいかも。重い。そして深い。

環境問題や差別問題、政治的なしがらみまで描いている。

 

ファーストガンダムにおける宿命のライバルといえばアムロとシャア。

そのふたりが再び激突。

 

地球で怠惰な生活を送る人類を粛清するために、地球に惑星を落とすことを計画する

シャア率いるネオ・ジオン。

それに立ち向かうのはかつてのライバルのアムロのロンド・ベル。

 

同じ軍、異なる軍の間でさえも展開される人間模様、恋模様、そしてかけひき。

 

両軍とも中盤までに画面を駆け巡っていた個性豊かで愛せるキャラが次々と戦死してゆく。

これは劇場で観たときの記憶も多少あるが、改めて観るとかなり切ない。

 

ガンダムにおける素晴らしいところは、作品的に敵味方の位置づけは設定されていたと

しても、明確な善悪がないところ。

 

手段を間違えたり、方向性を誤ることはあったとしてもすべての人間が悪人ではなく、

確固たる信念のもとに戦っているのだ。

従って、感情移入してしまう愛すべき敵キャラも多かったので、ひとり宇宙に散るたびに

悲しくなる。

 

公開当時この「逆襲のシャア」は本当に話題になった。

 

今でもまだ発行されてるのだろうか?

アニメ雑誌の先駆けともいえる「アニメディア」「アニメージュ」などの表紙でも、ガンダムのテレビ

放送から時をへて大人になったオールバックのシャアの顔のイラストが1面で表紙に使われていた

りした。

 

ちなみにオレは2次元の女性にはまったく興味ないのだが、改めてこの作品を観て、

ネオ・ジオンに所属するベテラン女性パイロットの「レズン・シュナイダー」はステキなオネエサン

だなあと瞬間思ってしまった。

素顔より宇宙服のシールド越しの表情のほうが色っぽくてややSっぽくていい(笑)

 

声優はシティーハンターのかおりの声をやっていた伊倉一恵のようだ

どうりでアネゴ肌キャラのアテレコがしっくり来てるはずだ。