おもひでほろほろ〆中華一番@大宮 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

おもひでほろほろシリーズもこれで最後。


富貴の湯を満喫したあとは金島駅まで戻って、高崎行きの吾妻線に乗り込み、帰路へ。


左手にスカイテルメが見える。

そういえば祖母島駅に到着する前あたりで右手の山の上を見たら根古屋城温泉も見えた。


この日は高崎で花火大会があったらしく、乗り込んだ電車のボックス席はほぼ埋まっていたので

横掛けシートに座る。


向かいのシートには浴衣姿の高校生くらいの女の子がふたり座り、その隣りには制服姿の女子中学生がふたり、そしてその横には高齢のおばあちゃんがひとり座っていた。


見ていると、向かって一番右端にいる浴衣の女の子を、左端のおばあちゃんがちょいちょい

目の前に呼び、なにやらやっている様子。


浴衣のズレを直してあげているようだ。


間に挟まれて座っている制服姿の女子中学生はそれを見て口元を抑えてながらクスクスと

笑っている。


流れから察するに、おそらくオレが乗り込む前に浴衣の女の子が一度おばあちゃんに直して

もらっており、それをきっかけに世話焼きで若いコに話し掛けたいおばあちゃんが、こまめに

呼んで浴衣の助言を繰り返しているようだった。


「おばあちゃんね、昔はみんなから浴衣の先生って呼ばれてたのよ」と微笑みながらいうのが

聞こえてくる。

頻繁に話し掛けられてちょっと困った感じの浴衣の子と、シートに座りながらその様子を見て

戸惑っているツレのコ。


高崎から数駅まえで浴衣のコたちはやっと解放されるという感じで電車を降りていったが

降りる前、おばあちゃんにしっかりと「ありがとうございました」とお礼をいっていた。


世代が違っていても、相手なりに自分のことを思ってやってくれているということを理解したうえでの敬老心と老婆心が交わる風景になんとなくホロリとしてしまった。


他にもたくさん咲き乱れている浴衣の花を積み込んだ電車はさらに高崎に向けて走る。


途中、群馬総社駅にも停車した。


せっかく利用する路線上にあることもあり、もし時間に余裕があれば

この群馬総社駅でいったん下車して、ぞっこんさんに教えて頂いた敷島公園にある

萩原サク太郎記念館にもサクッと立ち寄ってみてから帰ろうかとも旅前に計画したが、

金島で2時間消費してしまったことと、駅から徒歩で時間がかかることもあり、泣く泣く断念(>_<)

また時間がある時に是非立ち寄りたいと思いますm(__)m


高崎駅からは湘南新宿ラインで大宮まで。

大宮に着いたら一度改札の外へ。



旅の〆である「ひとりお疲れ会」の店に向かうことに。

場所は以前よしもとのお笑いを見にいったホールのすぐ近くのアーケードにある。


『中華一番 大宮東口店』

詳しくはココ



中華1

大宮といえば日高屋グループの本丸(本社がある)


その系列店だ。


今回の旅の最後は老舗や大衆酒場でなく、あえてチェーン臭のするこの店を旅の最終地点と

最初から設定しておいた。



もちろん、温泉旅行本編で出費したからラストは安く抑えておこうという意図もあるが

もうひとつの理由として、この店は以前記事でも紹介した「散歩の達人 酒場100軒」の

うちの一軒として紹介されていたからというのもあった。


『さいたま市宇宙劇場』というプラネタリウムで解説員をやっている大谷さんという方の通う

一軒らしい。


なんでもチューハイが安く、日高屋のなかでもトップクラスの料理人の人が店にいるとか。



それでたまにはこういう趣向の〆もいいんじゃないかと(笑)



それにしても本当に大宮周辺は日高屋の勢力がすごい。

埼玉県民の知人曰く、日高屋は今ちょい呑み文化をすごく推奨しているらしい。


五時過ぎだったけど意外と席は埋まり気味。


テーブル席がひとつ空いていたので、隣りの席のおじさんとちょっと距離が近いがそこに

腰かける。



生ビール(中ジョッキ) 310円

安い!



中華2


そして、この旅の〆のビールほど喉にしみるものはない。


高崎で降りて呑んでしまうと、そこからの帰りが長くてだるい。

だけど、自宅最寄り駅だと呑む店がない。

大宮で降りたのは正解だった。



そして、つまみも100円代からと安く済ますこともできる。

まさにちょい呑みにベストだ。



中華3

本格的な夕食は部屋に帰ってから食べるつもりだったから、ここでは軽くもつ煮でも

つまもうかと思ったが、残念ながらこの店舗では扱っていないと店員さんからいわれた。


よく見るとメニューにもそう書いたシールが貼ってあった。



ビールが呼び水になってさらに腹が減ってきてしまったことと、つまみの価格が優しかったので

いくつか注文。


ドリンクも追加してしまった。


チューハイ 250円


生キャベツ 170円


腸詰め   300円


画像はないけど 3個餃子 110円




中華4


これらにくわえて最期にもうひとつある酒の肴は、なんていったって今回の旅の回想を

頭の中で反芻すること。



酒とつまみを味わいながら、あの温泉この温泉、御夢想の湯で会った人、宿の人、

メイド姿の男性から、帰りの電車で向かいに座っていたおばあちゃん……


素朴で鄙びた風景から、いたるところで目にした人間背景までをすべて思い出しながら

充実した良い旅だったなァとしみじみする。

これがいい時間だ。


ビール1杯とチューハイ1杯、それにつまみ3品を空けて店をでた。

税込みで 1140円


これは安い。

1000円強ベロ。


夜7時前、無事部屋に帰還。

そこでまたビール一本空けた。



これで今回の旅と、それに関する記事は完全終了。


5回すべてしっかりお付き合いいただいた読者さまには心より感謝いたします。


やっぱりひとり旅はいいものですね。

早くもまたどこかにひとりでフラっとゆきたい気持ちでいっぱいです。

とはいっても、そんな余裕ないのですが。



まあ、今からでも次どこ行くか考えてみますね。



おしまい