香港国際警察 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。



家族とでも一人ででもなく、はじめて友人と観に行った映画はおそらくこれだった。
小学校中学年か低学年の時に。
ジャッキー・ジャンキーと言えるくらい熱狂的なジャッキーファンの友人がいて
立川のさびれた映画館で上映する2本立てのうちの1本だということで誘われて観に行った
ら面白かった。

たしか同時上映は「コクーン」とかいうSFファンタジーモノで、老人ホームの年寄りと
おとなしいエイリアンとの交流を描いた映画で、そっちが先の上映だった。
その時はまだ小学生だったので、「なんか退屈な映画だなあ。早くジャッキーみたい」
とか思ってボンヤリと観賞していたが、年をとってから思うと、コクーンもかなり味のある
深い映画でまた観たくなってきた。


当時は街の電気屋でVHSのテープのダビングというのを800円くらいからでやっていて
気にいった映画のテープを知り合いやレンタルビデオショップで借りてきて、それと
自前のからテープをもってゆけば、そのテープに中身をダビングしてくれるというシステムがあった。
もしかしたらレンタルモノからのダビングは違法だったのかもしれない。
その風潮が浸透してきたこともあり、のちにコピーガードと言われるものがレンタルビデオの映画テープの中などに組み込まれ、それをダビングしても雑音やノイズが入りこむようになった。

この時はまだコピーガードが浸透していなかったので、映画を観にいったあと、まったく同じ
「香港国際警察」を借りて、安くダビングをやっている電気屋を探して自分のテープに移して
もらい、家で何度も繰り返しみた記憶がある。そのくらいハマった。
おかげであの外国語の歌詞もだいだい憶えてしまった。

その後、今度は「スケバン刑事・風間三姉妹の逆襲」もダビングしてもらった数年後に
コピーガードが完全に広まり、好きな映画の臨場感をそのままマイビデオテープに移行すること
が出来なくなってしまった。

この「香港国際警察」は別だけど、ジャッキー映画のキャスト軸は長渕ドラマと少し似ている。
すぐ横に長渕のすぐ横に哀川翔か石倉三郎がいるように、ジャッキーの横にユン・ピョウと
サモ・ハン・キンポーがいたり。
長渕ドラマに関しては時々(故)山田辰夫。
ジャッキー映画に関しては、名前はわからんけど香港国際警察でドジな同僚の役をやってた
俳優サン。ジャッキー映画でちょくちょく見かける。

あと、ジャッキーの恋人役でもちょくちょく出てて、「香港国際警察」にも出ていた
マギー・チャンのあのどこかフツ―っぽい可愛さがけっこう惹かれたりした。

ジャッキー作品に関しては、「拳法期」と「香港アクション期」と「ハリウッド進出期」
に別れるけど、スポーツジャンルが苦手なのと、猥雑さのある風景舞台が好きだから
やっぱりこの作品か、プロジェクトA、ちょっと譲ってもサイクロンZあたりまでが好き。
ジャッキーは摩天楼とかよりも、九龍城のようなどこかゴミゴミしたカオス感がある場所を
ところ狭しと駆けまわるほうが似合っている。

それとジャッキー映画といえば、どうしても落下のイメージがつきもの。
プロジェクトAはもちろん、香港国際警察でもラストで吹き抜けに立っている電飾された
柱に飛び付き一気に下まで降りる。
映画館で見てた時は小学生なりに興奮したもんだ。

もうひとつ。
証人となる敵のオンナをジャッキーが部屋にいれた時の「サボテン」のくだり。
のちにその時に収録されていた音声が裁判で流されて、裁判官も傍聴人も笑ってジャッキーが
必死に弁明するシーン(観た人ならわかる)があるのだが、小学生だったオレらには
観たあともしばらくあのシーンがどういうことを意味していたのか全く???な状態だった。
まあ、これは観た人だけわかればいいけど(笑)

この作品はシリーズ化されたようだが、ひとつ続編みたら駄作だったので残念。
あくまで個人的主観。