7月頃に書いた記事において、大手出版社の主催する新人作家発掘につなげる
大きな文学新人賞に本格的に作品を応募するということを表明したのを覚えてくれている
読者様もいるだろう。
あの記事を書いた時はすでに、1作品送り込んだあとだったので、あれから数カ月たち
本日発売の「文學界・11月号」誌面にて2次予選突破者発表があったので
帰りに書店によって確認してきた。
(発表されるのは2次予選突破者からなので1次予選の結果はわからない)
結果に関しては、しっかりとまたブログの中で報告するという約束はしたので今回は
オレのちょっと長い一日を追っての結果ご報告を。
オレは今回、初の応募だったのだが、前もってだいたいの選考の流れを調べておいた。
応募総数はだいたい毎年2000作品。1作品は400字詰め原稿用紙で100枚前後。
それを下読みさんという人達が手分けして読み、そこで全体の9割以上が落とされる。
(出版社により異なるがこれはおそらくこうやってるという想定)
2000作品あるうちの1800以上の作品が、1人の判断により1次で落とされるのだ。
さらに残った作品が編集部とかにより、ふるいにかけられて、さらに絞られる。
単純に数からの確率で行けば、誌面発表される2次予選突破の40作品前後に食い込める
可能性は「2%」
そのくらい難しい難関。正式に言えばどんなに応募数が多かろうが、周りに負けない面白い
作品であれば、パーセンテージに関係なく生き残れるのだが。
ま、ダラダラと前置きをしたけど、想像ついてると思うんで結果だけ先にハッキリ言って
しまって、そのあとに所感を書いてゆこうか。
やはり想定通り 「落選」 です……(._.)
いや、これでいいのだ。
だって、オレが挑んだ文学という世界はビギナーズラックなどで間違って予選突破するほど
甘い世界ではないのだから。
初挑戦の若僧がいきなり処女作で2000人前後の中の優秀40名に選出されるわけがない。
予定通りの文学の厳しい洗礼である。
ただ、落ちると分かっていても、やはり残念な気持ちはあるねえ。
帰りに大型である啓文堂書店に寄って、「もしかしたら」というわずかな期待に胸躍らせて
文芸誌コーナーに行ったら、新しい文学界が積まれていた。
- 目次にて「新人賞中間発表」のページを確認して、そーっと静かに開く。
- パッと開いて、いきなりページ全体が目に入って、なんとなく自分の筆名と作品名が載って
- ないのがすぐにわかっちゃったらイヤだから(笑)
- 先の行を手で隠しながら、一行ずつ読んでいって、確認したけど、結局40名の中で最後まで
- 名前なかったわ(T_T)
でもね、ちょっと嬉しかったのは、オレがそのコーナーで文学界読んでいる時に、40代くらいの
おばさんがオレの近くに来たのね。それでおれがちょっと避けてあげたら、同じ文学界をさっと
手にとって、もうどこに何が載っているかってわかった手ツキで、すぐに最後の「新人賞中間発表」
のところを開いて、真剣に読み入ってるのよ。
それ見て、「あ!この人も応募した人なんだ!」ってすぐに感じた。
あの目つきは、身内が応募した結果確認とかいう程度の殺気じゃなかった。
そのオバサンは真剣な目で通過者名が連なるところを数秒間目をすべらせてから、実際には
ついていないが、ため息をついたような表情をして、その後他のページをパラパラと軽く見た後
に雑誌をもとに戻して、去って行った。
あの落胆の表情と雑誌を買わなかったところをみると、オレと同じで応募したけど落選したんだ
ろうな。
でもオレはなんとなく嬉しかった。
日本全国、いや、海外在住の人からの応募も含めて推定2000人以上の応募があるのに
その中の2人がたまたま、同じ時間に同じ店で、同じ落胆の表情をするというのも、かなりの
偶然だ。2000人は多い数だが、世界各国の中の2000人のうちの2人が遭遇するというのは
かなり少ない確率だ。
そんなドラマにも嬉しかったし、この世の中でオレと同じように、自分の世界をアピールしようと
カネになることもないだろう無謀なことに挑んでいる人がいたということに対しても嬉しかった。
オレは、去って行ったそのオバサンの後ろ姿に向かって、心の中で
「オレも落ちましたよ、お互いにお疲れ様でした」
と声を掛けた。
さて、そういうことで今回は見事に「撃墜」された。
だが、オレの「往生際の悪さ」は天下一品である!! ┐( ̄ヘ ̄)┌
全然懲りていない。むしろ燃えてきた。
ルーキーとしての受けるべき洗礼がもう済んだので、本番はこれからである!
今回は小説を書いて応募すると決めてから、近々に応募できる賞の締め切りまで
一ヶ月半しかなかったから、感覚も掴んでいないうちに急いで書きあげたので、
後からよく見なおしても、やはり詰めが甘かったり、破たんしてる箇所があるのが自分でも
わかった。でも、一作品書き上げたところでなんとなく文学に向き合う「間合い」のような
モノは少しつかめたと思ので、早急に次の動きにかかろうと思う。
ドロンボー一味に破壊されたヤッターワンを回収したヤッターマンが、それを修理補修し、
パワーアップしたヤッターキングとしてよみがえらせたように、まずは今回撃墜された
処女作のベースを引っ張りだし、ディテールを大きくアレンジし、枚数も1.5~2倍に増やして
別の話として、10月の別の賞に送り出す!
愛情と願いをこめて書きあげた処女作を、1人に読まれて落とされただけで、そう簡単に
墓場行きにはさせん!
コレに関しては、もう少し前から「落選」を想定して新規作品執筆と作業を並行させて
既に修正加筆バージョンが完成しているから、いつでも送りだせる。
まず、このアレンジ増量復活させた作品が次に送り出すうちのひとつ。
あとは、少し前に書きあげていま温存している2作目の作品。
これは新規として、次回の「文学界新人賞」に送り込む。
もう、完成して崇高と見直しも一応済んでいるからいつでも出せる。
もうひとつは、今現在執筆中の3作目。
これに関して言えば、応募しようとしてる賞の原稿枚数規定が400字詰めで50~300枚の
中編となる。
ギリギリ過ぎてもなんだから、250枚を目途に書きあげようと思って、少しずつ書いてきたが
予想以上に枚数を食ってしまい、もしかしたら300枚使うかもしれん。
300枚でも規定ないだから問題はないのだが、それだけ書くとなるとさらに時間も必要なわけで
限られた時間の中で、締め切りの12月半ばまで納得いく組み立てでかけるかどうかが微妙だが
なんとか書きあげられるように、今もがいている最中(汗)
でも、なんとか3作目が期限までに脱稿出来れば、次は年内に3つの作品を3つの賞に
送り出すことが出来る。
前回は単発挑戦だったが、今回はその 3倍だ!
「1発目が落ちたァーーッ!!」ってことになっても、そのすぐ後に続く2発目、3発目と
望みが繋げるよう、黒い三連星なみの『ジェット・ストリーム・アタック』を文学界に仕掛ける!
2作品は、既に完成しているから確実に送り出せる。
あとは今、オレが最大級の世界観をブチこんで執筆している長編の3作目が〆までに
間に合うかどうかだ。間に合えばなんとか3機同時出撃。
ただ、当然、数を撃てばイイと言う問題ではないから、それなりにクオリティに達していなければ
期限よりも完成度を重視して、3作目に関しては一周応募を遅らせる考えはある。
そんなことで初回出撃は見事敗退。
でも、なんとなくここ2,3週間の発表を待つ時間は久々にちょっとウキウキして楽しかった。
こんな感覚は久しぶりだな。
落選したけど、自分に対してお疲れ様という労いで、今夜はちょっとフンパツして久しぶりに
スタ丼を買って帰ってガッツリ喰った。値上げしてから食ってなかったが。
そういうことで、ちょっと期待して頂いた読者の方々へ。
今回は期待にこたえられずに申し訳ありませんでした。
でも今後とも執筆活動は続けて行きますので、引き続き応援頂けたなら幸いです。
オレは諦めない。
むしろ、今回の落選を皮切りに「伝説」が始まるのだという気持ちでいる。
1人のバカな男の先の見えない伝説への挑戦が……(かっくいー)
――
日本にも文学がある
昭和から平成へ、2000年代の日本は経済崩壊と天災に襲われた
また社会は全てが記号化し、とても生きにくい時代となった
そして文学もまた、紙の中から電子の中へと移行していった
ビジネス書に心酔する大人たちは小説を読まなくなった
文学好きの人間はそんな時代をどう思ったか?
道徳よりも経済活動を優先させた国を憂れ、自決した三島由紀夫に対する遅れてきた尊敬
弱さこそ、優しさと美しさだということを広めてくれた太宰治に対する憧憬
遥かなる新人賞と芥川賞を目指して、ひとりの文学バカの長く厳しい人生中盤戦が始まる
同じ道に挑んでいるすべての表現者に敬意をこめて――
書 |
か |
ね |
ば |
。
波風立ちぬ
待ってろ!芥川賞!
5年後になろうが10年後になろうがゼッテ―に到達してやるからな。
TBS!
オレが文壇デビューするまで、ゼッテーに「情熱大陸」の放送を
終わらすなよ!
……ヤバい、ちょっと言い過ぎた (;一_一)
最後に改めて、応援して頂いた知人の皆さま、読者の皆さまありがとうございました。
今度も鋭意執筆を続けますので、あたたかいご声援お願いしたします。