WAL-KING[徒歩王Ⅱ] | 昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

ずっと前にWALK-MAN[徒歩王]という記事を書いたのだが

この前テレビで、芸人の土田晃之が六本木から下町のほうにある自宅まで

歩いて帰っていると言っていたのを聞いて、なんとなく嬉しくなったので、

「徒歩のススメ」の第2弾をちょっと書いておく。


オレも歩くのが大好きだ。

歩きはいい。程良く運動にもなるし、そのうえ、交通費も節約出来ると考えると

まさにワンストーン・トゥーバーズだ。


歩くのが好きな人間にとって、どこかに出かけたり、どこかを目指すにあたって

1,2時間の徒歩は散歩程度のモノであり、それ以外、他の何物でもない。


特に急ぎの用だとか、大雪または猛暑とか出ない限り、3時間くらいまでの徒歩なら

全然いやではない。

登山とかそういう歩きメインに企画は別として、移動手段に足をメインとすることに関しては

4時間くらい……と言われて、やっと「う~ん…」と考えるかどうかといったところだ。


それくらい歩くということは、それほど苦痛ではない。


オレはここ数年、週末に飲みに行ったり、出掛ける時は、出来る限り途中の駅まで

1~2時間歩いて、そこから電車に乗る。


うちは国分寺周辺なのだが、

立川もしくは八王子まで行く時は、家から立川まで1時間強ほど歩く。

神奈川方面に行くときは家から多摩市の小田急永山駅まで2時間弱歩く。

稲城のスーパー銭湯に行く時には家から1時間半歩くとも前に書いた。

全く苦ではない。

むしろ、これから酒飲んだり、風呂に入ったりすることを考えたら、いい具合に

草臥れる事が出来て、汗もかける。

ビールが一段と美味くなるようにサウナに入るように、酒や風呂の前における

徒歩の疲れというのは酒を美味くする最大の調味料だ。


再度言うが、歩きは楽しい。


テレビでも言っていたが、普段入ることがない路地とかを何気なく歩いていると

住宅街の中にいきなり、民家と民家に挟まれて、通好みっぽい料理屋やラーメン屋が

あるのを見つけて驚いたりする。

しかも、そういう店に限って何故か銀座とかにありそうな間口が狭く高級っぽい入口で

店の名前の「よし田」とか「中むら」とか言ったような、ひらがな×漢字の確信犯的アンバランスな

店名だったりする確率が高い。


また、道端にてホームレスさんの住居跡を発見したりもする。

その近くにまるで昔の貝塚のように、ホームレスさんが飲み干したビールやチューハイの

くたびれて錆びた空き缶が積まれて「缶塚」が出来ていることもあるのだが、よく見ると

今までどこのスーパーでも見た事がないようなオリジナルブランドの缶や、マイナーメーカーの

缶があったりして、メーカー名を覚えておき、帰ってから検索すると今まで知らなかった商品の

発見にもつながるのだ。


小田急永山駅に向かって歩いている時に、ちょっと一本だけ横の道に入ってみたら

塀の上に数羽のフクロウ(みみずくかもしれない)を飼っている一般家庭があって

アレは驚いた。そのすぐ横の大通りは何回も通っていたのに、ちょっとずれた道にそんな家が

あったなんてと感動すらしたもんだ。


あとは……

立川駅に向かっている途中に、歩いたことのないマニアックな住宅街の中の抜け道を歩いてたら

都心のほうの会社の元同僚だったヤツとホントに偶然会ったこともあった(笑)

この偶然というのは、電車の中で会ったとかいうのとはまた全然違った新鮮な偶然を感じられる

のだ。フツ―に考えて確率的に、そんな地味でマニアックなとこで再会しないだろうという感覚。


このように「徒歩移動」というのはいろんな発見や出会いがある。


今は世の中では、何かと健康ブームである。

サプリだのタニタだのジムだの。


だけど何故か、いろんな人と話して、どっか行くときとか場所移動する時に

「歩こう」と声掛けると、みんなあまりイイ反応をしない。

ふだん、食事制限してるとか定期健診してるとか健康気にしてるようなこと言ってるのに。


先日、この事を友人と話したら、皆おそらく、そういう地味なことに関しては何か健康的な

ことをやってるとか感じなくて、おカネを出して何か飲んだり、そういう機械がある場所に

行ったりして、そこで初めて健康的なことをしてるんじゃないかと感じるようになっちゃってる

んじゃないかという話になった。


うん。それはそれで健康的な事には違いないから、否定はしない。


でもちょっと考えてみよう。

いつでも出来て、すぐ出来て、どこでも出来る最も簡単な運動は徒歩じゃないだろうか。

友人曰く、もしくは縄跳び。縄跳びはちょっと機会があってこの前に少しやったけど

けっこうハードだったからイイ運動になる。


みなさん、客観的に自分を見てみましょう。

アナタはホントに健康を気にしてサプリ飲んだり、機械で何かやったりしてますか。

そういう健康というモノを目的にしたモノを買ったり、場所に行ったりしている自分が好きになり

たくて、その行動をしたりしてませんか?


本当に体を鍛えたいとか運動したいとか思っている人であれば、それなりに忍耐力もあるはず。

だったら、ひたすら歩くことだって出来るはず。


さあ! みんな! 目的地のひと駅前どころか、2駅3駅前から歩こうぜ!


スニーカーの底がすり減ったぶんだけ、見聞はアタマの中に詰め込まれている!