クリスマスだってのに今から「絶望」の話するぞぉー!(笑)
そーゆーわけで柔軟性のない方、ユーモアセンス無い方、努力信仰型の人
は今回はここでお引き取りを。たぶん気分を害する。
まあ一般常識や社会の風潮に流されず記事書くのがオレというオトコ。
そういうことで世間はすっかりキリストさんの生誕祭一色。
ワタクシは23日の天皇誕生日と昨日のイブとそれぞれ違う友人とケチケチ男子会を
やっておりました。23日は地元の府中、昨日は登戸。
毎回例によって時間にはキッチリしてるオレは早めに行って時間をつぶす。
そん時に府中駅隣接の大型書店に入ったら入口はいってすぐんトコにすげえ気になる
本がフェアで平積みされてたんです。
- 絶望名人カフカの人生論/フランツ・カフカ
- ¥1,500
- Amazon.co.jp
著者というかメインとなる文章は「変身」で有名な作家カフカである。
内容は最近やっと価値が認められてきた存在の「マイナス思考の名言集」
今ってどこの書店みても気色わるいくらいビジネス書並べてフェアやってて
まるで「国民よ、守銭奴になれ!」という洗脳みたいで胸くそわるいが、
この書店はそのビジネス書フェアよりも良い場所に大々的にこの本を並べ
フェアをしてた。おお、まだ日本にも正常で汚染されてない場所があったかと
感動してしまった。その書店に。
オビやPOPにはカフカの人間性の紹介。
『誰よりも落ち込み、誰よりも弱音を吐き、誰よりも前に進もうとしなかった人間の言葉』
とある。
メチャクチャ惹かれる。
キレイ事のマニュアルよりもこういう人間味溢れる本て大好き。
パラパラみてみると最高級の名言フルコースです。
「将来に向かって歩くことはボクには出来ません。
将来に向かってつまづくこと、これはボクにも出来ます。
いちばんうまくできるのは倒れたままでいることです」
ようするにベッドで寝るからベッドから落ちてケガするわけで
ベッドに上がらなければ落ちることはないということ。
面白い本。単純に自分の感想として。
帰宅してから書評とか見るとこれがまた評価高い。さすが。
結果から言えば、ハンパでなくここまでテッテーしてマイナス発想ならば
もう逆に面白いし楽しめるし、似たようなタイプの人も読んで気持ちがラクに
なるんですよ。実際俺もそう思うし。
マイナスの指南書にして高尚なエンタ-テイメントであるんですよね。
この感覚ってイケイケ熱血系とかガンガン系の人にはわからんだろうけど。
あれだけ有名な作家でもこんなにネガティブだったんだと思ったら
むしろ発言聞くたびに元気になりますよ。
ヘタなポジティブ指南書や啓発本のほうがよっぽど有害ですよね。
東北地震の件で被害にあってないエリアの人が被害にあった人にとりあえず
「頑張れ」って言うのがちょっと問題視されて、やっと世間が気づいてきたんですよ。
なんでも前向き発言するのが問題ありってことに。
哲学者の中島義道サンも言ってたようになんでも「ガンバレ」とか「やればできる」とか
いうのは言ってる本人は励ましかもしれんけど、言われた人間によっては「圧力」「脅迫」
になるんです。多数(マジョリティー)正論主義なんですよね。
どんな時でも活動的や前向きやポジティブが正しいってのは「間違い」なんですよ。
状況とその人の人間性によるんです。
一般論に関して言えばちゃんと学校に通って皆と会ったり、スポーツするのが
健康とされてますよね。
では、
「毎日憂鬱な顔して無理やり学校に行かされて無理やりスポーツされられてる子供」
と
「毎日すごく明るい笑顔で部屋の中で決まった3人くらいで話してる子供」と
どっちが健康的だと思います?
健康って病気やケガしないってことだけでなく心も健やかってことですよ。
将来性とか抜きに考えれば簡単に前者とは言えないと思います。
よって簡単に前向きにとか頑張れとか活発になれとか人にいうのはタブーですねえ。
一般論も所詮、昔の誰かが考えたコトですよ、同じ人間。
この本はそういうことを教えてくれる。
ずっと必死にやってきて要求したものを与えられたりけど、いざ手にしてみたら
なんか全然違ったとか、それなりの夢が叶ったけど叶ってみたら大したことなかったという
ような経験ないですか?? そんなモンです。
「希望の花」を満開に咲かせようとして時期がきて開花したと思ったら
なんかおぞましくく気味悪い花で、見ていたら気分が悪くなって吐いた・・・。
逆に「絶望の花」があたり一面に咲き乱れてしまったぁ!・・と思ったが、よく見ると
それがまたとてつもなく美しい花を咲かせてむしろ良い気分になったということも
あるかもしれない・・・。
オレのブログはプラス思考ネタはやらないが、後者のようなブログをやりたい。
世間から見ればマイナス思考なんだけどオモシロイ。それでいいじゃん。
てか、それがすべて。
嗚呼、記事書いてるうちに10数年ぶりにまた「変身」読み返したくなってきたわ。
‘朝、起きたらいきなり毒虫になってた’なんて出だしは衝撃ですわな、マジで。
もしオレが起きた時、デカイ虫になってたらどうしよう。まず何するか?
とりあえず羽があるわけだからベランダから飛んでみるか。
たぶんバランスとれないでウマく飛べず下の落ちてべチャってなって
横っ腹あたりから黄色い液体とか出して通期途中のサラリーマンに蹴飛ばされ
ボロボロになって、最後は清掃ボランティアのオバハンとかにチリトリで掬われて
捨てられんだろうな。
とりあえず今夜はおススメ本の紹介ということで・・・・
「やる気ない意見ばっか書くな!」とかいう叱咤コメントはご遠慮ください。
そういう手厳しいコメントに対して頭を悩ませながら書く返事コメは俺にとって
『過負荷』の『返信』になりますから。
- 変身 (新潮文庫)/フランツ カフカ
- ¥340
- Amazon.co.jp