千原ジュニアの「14歳」 | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

ひぃぃ・・・、本のレビューを済ませていかないとどんどん溜ってくるわ・・。

一応書いとこうと思う本はセレクトして掲載してゆきます。

『14歳』

14歳 (MouRa)/千原 ジュニア
¥1,470
Amazon.co.jp


大阪時代、尖ってたゆえ千原ジュニアはジャックナイフとあだ名された。

キャッチやモチーフにナイフというワードが絡む有名人は多い。


出川哲朗は「キレたナイフ」

石原裕次郎は「錆びたナイフ」

ガールズバンドは「少年ナイフ」←カート・コバーンもファンだったってよ!


ちなみにオレはナイフに例えたらどんなナイフだと考えたら、

一番しっくりくんのが「駄菓子屋で売ってるオモチャ」のナイフ。


あの刃がヒコヒコと柄の中に引っ込むヤツ。

一見、尖ってんのを気取ってんだけど実はハッタリで全く攻撃力がない。

そしてチープ。

だけど、その仕掛けで周りをちょっとは楽しませたり驚かせたりは出来る

みたいなカンジ・・・ まあ自分自身ではどうかわからんが多分。


イチローのようにキレがよく、「打撃・走塁・守備」となんでもこなせる人は

十徳ナイフといったところか。



ジャックナイフといわれたジュニアも昔、引きこもってたのは有名な話。

この本を読むと屋根裏の自室に籠り鍵をつけて、BGMはテレビのスナアラシ。


今のジュニアからは想像できん。


家族でいるときも急に感情を爆発させたり、壁に穴をあけたりしてたようだ。

母親がこっそり夕食に細かく砕いた精神安定剤を入れてるの目撃し、また

それに気付いてないようにふるまっていたと言うトコロは衝撃的だった。


ガッコ-に行った時は人間性の悪い教師からペンでアタマを刺され

流血したとかも告白している。


本人なりにも色々苦悩したようだ。でも選択肢に「死」は無い。


ほんとに追い詰められるってすごくコワいことなんすよ。

仕事にしても人生にしても人間カンケ―にしても。

瞬間的に自分でも何をしてしまうのかワカランから。


よく「追い詰められたことあんのか!」とか「自分を追い詰めろ」って

熱血ぶる人いるでしょ。

そーゆーヒトっておそらくホントに追い詰められたことない人だね。


アタマ抱えて「ああ、オレは一体どうしたらいいんだ・・・」なんて

画になるような「追い詰められ」はテレビやスクリーンの中だけ。


フジテレビ月曜9時かTBS金曜9時に美男美女が高いギャラもらって

演じてる世界ですよ。


実際追い詰められた人間はうつろになって駅のホームで電車が滑りこんで

着た時に「このまま飛び込んだら・・。」って想像したり、部屋で一人で奇声

発してキ○ガイのマネしたりする。

これにかんしては経験してるゲーノ―ジンとか多い。

1回ドン底になったとかで。


追い詰められた人間のキモチは追い詰められた人間しかわからないのです。

アタマ抱えて「ああ・・・」なんて画になる苦悩してる余裕があるならまだ

ダイジョーブ。ホントの地獄を見てから人にセッキョ―しなさい!


う、ちょっと重苦しい流れになってきたか?

みんな、ついてきてねww。



ただ千原ジュニアに関しては天才だと思うし好きだけど、

この本読んでて感情移入は残念ながらあまり出来なかった。


引きこもりではあるが結構ケンカとかしてたという件があり、

ちょっと武勇伝臭も漂ってたから。


逆に読んでてホノボノしたのはやっぱりなんだかんだTVでバカにしてても

お兄ちゃん(せーじ)が好きなんだなってのが改めてわかった。


お兄ちゃんも弟思いで、先によしもとに入ってその時にジュニアに

「俺が今いる世界で一緒に戦おう」 と声を掛けたようだ。


これはちょっとE話。