- 小銭をかぞえる/西村 賢太
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自分のことを「ダメ人間」といえる人が好きだ。
ホントにダメかダメじゃないかはカンケ―ない。
謙虚で自虐が出来るという姿勢に好感を持てる。
仮にホントにしっかりした人間だとしても生涯で他人に対し
「オレはダメ人間だから」と言ったことが無い人とは多分合わないだろうと
思う。
自分をネタに人を楽しませるサービス精神とかも薄そうだしね。
前にもアニメと絡ませたネタでちょい書いたが、この芥川賞作家
西村賢太サンは個人的には大好きだなー。
週末図書館で受賞作の「苦役列車」を借りたかったんだけど流石は受賞作、
検索したら市内にある10件近くの図書館で全部貸し出し中。
混雑により列車到着が大幅に遅れております。最寄の図書館に。
とりあえずた他作品でもいいんで西村作品を読みたいと思い唯一あったのが
この「小銭をかぞえる」
これは表題作で中身はもう1話あり、あわせて2話が収められてる。
インタビューとかで聞いてるとおり、西村サン自身かなりハードな
半生を送ってきたようで2話とも多分、私小説だろう。
共にDVとかが目立つ作品である。
怒って謝ってのくりかえしでそんな己に対し自己嫌悪があるが
やめられないというコトを書きつづったようなモノ。だと感じた。
実際の被害にあった女性からすればトンでもない話には違いないが。
2話のうちどちらかといえば最初にある「焼却炉行き赤ん坊」のほうが
オレ的には好き。
題名だけ聞くとかなりセンセーショナルだけど、別に残酷な話じゃなので
御安心を。酷いといえば酷いが「赤ん坊」と言っても例えであって人間じゃ
ないから。
しかしなんだろ、このタイトル・・・
響きだけ聞くと村上龍の「コインロッカーベイビーズ」からの流れを
感じさせるわ。
- コインロッカー・ベイビーズ(上) (講談社文庫)/村上 龍
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コインロッカーに入れられた2人の赤ん坊がそこから取り出され
成長してゆくにつれて世界を自分達のモノにしようと企てるある意味
世間に対してのテロ劇ともとれる衝撃的な話・・・。
この国が母親なら、コインロッカーは子宮に例えられる・・・
そこから生まれた2人の数奇な運命。
これもまたインパクトある話だったな。村上龍らしい。
「コインロッカー」から生まれ「焼却炉」で絶える。赤ん坊のまま・・・。
なんかそんな繋がりがあるようにとらえてしまったな、オレの感受性が。
そんなところで西村サン。
はやく「苦役列車」も読みたいわー。
ココ数回、このブログ マジメか!
面白くなくてスイマセン 。
<m(_ _)m>