バレンタインデーだった。
女性が愛を告白する日だが、色気のない人生を送っているオレには
まあ関係ない日だ。
ただ色っぽい話はないが、前に書いた25年越しの恋煩いが昨年10月から
溶けずに継続中で丸4カ月経ち、まさかの5か月目突入である。
4キロ体重落ちた原因はそれではないと思うけれど。
ずっと記事を読んできてくれている人には、もうだいたいばれていると
思うので書いてしまうが、25年越しの恋煩いの相手となるキャバクラ嬢は
「志穂」(源氏名)である。
きっかけとなった10月2日の記事はこちら
↓
情けないからこれについての話は今回で最後……にしたい。
厳密にいえば、付き合うには至っていなかったが、当時も1度めちゃくちゃホレて訳あって
冷めて、25年経ってオレの記憶のなかに急に現れて、また記憶の中の当時の彼女にホレた。
だから、同じ女性にたいして2度目の恋煩い。
25年越しでもあり、25年ぶりでもあるわけ。
医者から心を落ち着かせるための薬をもらったとも過去記事で書いたが
それも5錠すべて飲みきってしまった。
キャバクラ嬢を好きになったわけじゃない。
好きになったコがたまたまキャバクラ嬢だったということ。
だと自分に言い聞かせてた。
店で隣りについて話だけだったら、当時もたぶんホレるまでいっていなかっただろう。
オレみたいな冴えない男を彼女のほうからオールナイトデートに誘ってくれて、
歌舞伎町で始発まで一緒の時間を過ごしたのと、志穂が美人だったからホレてしまった。
ただ、それだけの話。
店外だけで会うのは彼女のメリットにもならないからそこはフェアに店にも行って
指名もした。店外で会うのも店で会うのも実に楽しい時間だった。
でも人間って不思議なもので、楽しすぎた時間って舞い上がってて、どんなこと話した
とか、何をしたとかほとんど憶えていない。ただひたすら楽しかったということだけが
印象に残っている。
あの時の感情が25年経って甦ってきてしまった。
オレという男は実に悲しい男で、先週も友人と呑むために新宿までいったんだけど、
街行くカップルの女性のほうの顔を見ては、当時の志穂と比べて、
「ああ、志穂のほうがいいオンナだな……」と思うと同時に、そんな志穂を横に
連れて夜の歌舞伎町を歩いていたオレもあのころはイケてたな……なんていう
想いに浸ったりしている。悲しい。実に悲しい。
女々しいとわかりながら、今は25年前、いや、年が明けたからもう26年前か。
志穂と2ショットで撮ったプリクラを見ながら当時を懐かしんで過ごしている。
さて、バレンタインデーの悲しい男の話といえばだが……。
オレが中学生くらいのときだっただろうか。
たしかTBSで、2月14日のバレンタインデーに「バレンタインに何かが起きる」という
ドラマを放送していたのだが、それが3話オムニバス方式で、3話のうち2話は恋愛ドラマ
だったのだが、1話が『恐怖の義理チョコ』というヒューマンホラードラマでそれだけ
ちょっと興味があったので観ていた。
あとからネットで調べたら脚本は「高校教師」や「ひとつ屋根の下」の野島伸司だった
ようだ。
これが当時けっこう恐かった。
OL役の主演は菊池桃子。
菊池桃子の働く会社の、冴えない独身上司役に片岡鶴太郎。
菊池桃子の彼氏役に中村繁之。
だった。
バレンタインデーに菊池桃子は会社が終わったあと。彼氏の中村繁之とデートをして、
用意したチョコレートを渡す予定だった。
だけど、中村繁之から「用事が入ったので会えなくなった」という連絡が入る。
チョコレートは渡す相手がいなくなった。
そこで菊池桃子はとくに深く考えることなく、彼氏に渡す予定だったチョコレートを
会社の上司である片岡鶴太郎に義理チョコとして「どうぞ」と渡す……のだが、
これが惨劇の始まりだった。
上司でありモテない片岡鶴太郎は、菊池桃子が自分のことが好きであると本気で
勘違いしてしまうのである。
当時はまだストーカーという言葉や概念がなかったが、いわゆるそれに変貌して
行く片岡鶴太郎。
あるときには菊池桃子の実家へ彼女の両親への挨拶に勝手にいってしまい、
菊池桃子を震撼させたりする。
耐えきれなくなった菊池桃子。
片岡鶴太郎にたいして
「やめてください。自分には彼氏もいるので!」というのだが、それにたいして
片岡鶴太郎は
「可哀想に。(彼氏に)無理やり付き合わされてるんだね……大丈夫、ボクが守ってあげるから」
と、もう、菊池桃子が彼氏の中村繁之に無理やり付き合わされていると信じている。
当時、中学生ながらにテレビを観ていて、片岡鶴太郎の狂気めいた演技がすごくて怖いなあと
感じたものだった。
で、こっから先は記憶がはっきりしないので書き変えられている可能性もあるけど、
たしかこんな流れだったような気がするという感じで書いてゆく。
ドラマの終盤で、主役の菊池桃子と彼氏役の中村繁之が一緒に、オフィスビルのようなところの
なかで、追ってくる片岡鶴太郎から逃げるというクライマックスがあった。
それで途中、彼氏の中村繁之と片岡鶴太郎がオフィスで闘うシーンがあったんだけれど、
そこで中村繁之が片岡鶴太郎にボコボコにされたうえ、片岡鶴太郎に手の指を鉛筆削りの
鉛筆を差し込む穴に入れられ、指を削られて絶叫するというシーンがあったのを強く
憶えている。あのシーンはトラウマだった。
彼氏を離れて、ひとりで片岡鶴太郎から逃げる菊池桃子。
手には武器としてゴルフクラブだったかな?パターだったかな?を持っている。
逃げるためにエレベーターに乗り込んで、ボタンを押すのだが……。
降下中、ある階でボタンが押せられて扉が開くことのきづく。
その階でボタンを押したのが、追ってきている片岡鶴太郎であると思い、
慄く菊池桃子。
やがて、その階につき、エレベーターの扉が開く……。
追ってきた片岡鶴太郎を撃退しようと、目を瞑ってエレベーターに乗ってきた
人物をゴルフクラブで滅多打ちにする菊池桃子。
しかし、目をあけた菊池桃子は驚く。
そこに倒れていたのは片岡鶴太郎ではなく、瀕死になりながらも菊池桃子を
心配してあとを追ってきた彼氏の中村繁之だった。
相手を確認せずに、自分の彼氏を殴り殺してしまった菊池桃子。
彼女は精神崩壊して、その場に倒れ込む。
そこに追ってきた片岡鶴太郎が現れて、そんな状態の菊池桃子を抱え上げ
光のなかをふたりで歩いて去っていった。
というようなセンセーショナルな演出だったような気がする。
もうずっと昔に観たドラマなんで、後半は微妙に違うかもしれない。
でも、とにかく印象に残ったトラウマドラマだった。
重ねていうが、本当に片岡鶴太郎の演技がすごいなと思った。
たまたま行き場の失ったバレンタインのチョコレートを義理だと思わず、本命だと
信じ,自分の愛に走る男……。
鶴太郎って、もともとお笑いだけど、たしかこのドラマで役者としての評価が
あがったとか聞いたような気もする。
バレンタインか。
これだけ社会やマスコミが騒いでいると、鶴太郎じゃないけど、たしかの義理で
勘違いしちゃう男もいるかもね。
だから、オレはこの風習、あまり好きじゃない。
今日も週末だからスーパーに買い出しにいってね。
カップ麺とかいろいろ買ったうえで、なんとなくちょっと甘いモノ(チョコレート)とか
も買いたくなったんだけど、レジの人に、
「あ、バレンタインデーだけどこの人誰からもチョコもらえないから自分で買ってる」
とか思われるんじゃないかと思って、買わなかった(笑)
考えすぎか。

