最近キャバクラ関係のネタが増えてきているのでついでにもうひとつだけ(笑).
先日、友人と呑んでキャバクラばかりいっていた20代前半のころは
オレらのバブルで楽しかったなあという話をした。
オレらも若かったから、つく女の子もみんな近い年だった。
19歳でも4つか5つしか違わないくらい。
だから必然的に話題もけっこうあったりして、ジェネレーションギャップを
感じることもなかったから話していて楽しかった。
そうそう、キャバクラってだいたいオープンが19時。
だから居酒屋で17時から呑んで、2時間で追いだされてからゆくと、ちょうどいい
時間だった。
キャバクラって、入る時間によって料金がかわり、早ければ早いほど料金が安い。
だから、当時のオレらはいつも一番早い時間からいっていた。
当時は鳥貴族なんてなかった(あっても今ほど点在していない)から、魚民や
笑笑で呑んで、店でたら「キャバクラいくか?」という意志確認などすることもなく
暗黙でもうゆくような流れになっていた。
それでまた思いだしたんだけど、昔、TBSで深夜に東幹久がMCで「ワンダフル」っていう
月曜~金曜の帯番組が放送していた。
オレと同世代の人はおぼえていると思う。あのひと騒動あった番組。
関係者はじめいろんなアイドルとかアナウンサーが乱交パーティに参加していたと週刊誌で
話題になったあの番組。旧ジャニーズの人気アイドルとかもたくさん参加していたのだが、
そのころからテレビ局はジャニーズ事務所パワーをおそれていて、ワイドショーなどは
そのネタを黙殺したことで有名。いまとなっては懐かしい事件だが、若い子はもうしらない
だろうな。
まあ、それはいいとして――
その「ワンダフル」のなかで15分くらいのアニメコーナーがあり、そこで
「OnlyYou ビバ!キャバクラ」
というアニメが一定期間放送されていた。
その原作が冒頭に貼りつけたアフィリエイト。
――
キャバクラ知らなきゃ出世はない!!あの週刊SPA!で連載され、
日本に一大キャバクラブームを巻き起こした風俗マンガの決定版!!
主人公の小金井武史は会社に内緒でキャバクラに通う。
お目当ての沙理奈ちゃんをくどこうとするのだが、お金も毎晩は続かず、
今宵も割引券片手にダッシュでキャバクラへ・・・
ガンバレ小金井!!7時までに入店すれば料金がおトクだぞ!
彼女とのデートはいつでもできるが割引券は今日使わないとムダになるぞ!
第1話「ダッシュ小金井登場!!」から第18話「小金井、ストーカーになる」
まで収録。
サウナ漫画やグルメ漫画などはあるが、これは珍しいキャバクラ漫画。
雑誌に掲載されているほうは読んでいなかったが、週刊誌SPA!で連載していたらしい。
放送していたころ、オレもちょうどキャバクラにハマっていたので、なにげに気になって
読んでみたら、地味にキャバクラあるあるで面白くて当時結局全巻揃えてしまった。
のちにすべてブックオフに売ってしまったが。
内容とかもう忘れかけていたが、主人公の名前など、amazonの解説読んで思いだした。
そうそう、主人公・小金井武史。
漫画家さんて中央線沿いに住んでいる人多いから、作者の藤波俊彦氏もきっと中央線沿いに
住んでてそれで主人公の名前が小金井なのかなとか考えたりした。
小金井武史はキャバクラが好きでよく通っている。
お気に入りの娘は沙里奈ちゃんだ。
会社が終わると、ダッシュでキャバクラへ向かい、沙理奈を指名する。
そんな人間模様を舞台にいろいろバタバタと騒動が起きるコメディーだ。
主人公小金井の顔がアメリカンコミックスタッチでシリアスなのだが、なにか
あると「やめてよー!」とか情けないいい方をするのが滑稽で面白い。
さっきも書いたが、キャバクラっていう店は入店する時間によって料金がかわる。
だから早くいったほうが得なのだ。
主人公小金井も、会社が終わると、
「早くいかないと料金があがっちゃうよー!」
とかいって、キャバクラにダッシュする。
懐かしい。
オレと友人も歌舞伎町で居酒屋出た後、
「キャバクラいくなら早くいかないと高くなっちゃうよ!」とかいってた気がする。
でも焦ってはいるものの、これから女の子と会って話すわけだから、身だしなみには
気をつかっていた。
歌舞伎町交番の裏にハイジアといういくつかの店が入ったビルがあり、そこの裏口あたりで
男ふたり、メンソール配合のスーッっとするフェイスペーパーで顔をフキフキして、
建物のなかにある自動販売機で緑茶かってガラガラうがいして、戦闘態勢が整ったところで
いざキャバクラ!へと乗り込んでいっていた。若かったあのころは。
主人公小金井や沙理奈ちゃんが目当てだったが、オレも実は前に書いた3人以外にも
もうひとり、ある店に指名していたお気に入りの女性がいた。
「A」という店の「I子さん」という女性だった。
鈴木紗理奈をショートカットにしたようなアンニュイな顔の女性で声優のタマゴだった。
歳がオレのひとつ上だったので、年上女性好きのオレにはぴったりハマった。
いくたびに指名して、年上だったので「ねえさん!ねえさん!」といって話していた。
何回指名しても向こうから連絡先を教えてくれなかったので、誘導的にオレのほうから
自分の電話番号を書いた紙を渡したら、向こうも紙に書いて教えてくれた。
ある日、店でI子さんと話していたら、翌月で店を辞めるといった。
これは翌月以降、店の外でデートするいいチャンスだと思い、
「じゃあ、ねえさん! 店やめたら一緒にメシでも食いにゆこうよ」
といったら、
「あー、いいね!ケンちゃん、メシいこいこ!」
と返してくれた。
そして翌月になった。I子さんはもう店をやめたはずだ。
番号は聞いたのでオレは電話をかけようと思った。
でもいざ電話をかけるとなると緊張する。
段取りよくしゃべってメシに誘えるだろうか。
頭のなかで何度も何度も会話をシミュレーションした。
そして携帯電話でメモリを呼びだして思い切って掛けた。
「おかけになった電話番号は現在使われておりません」
世界が終わった瞬間だった。
して、やられた。
店辞めた瞬間、電話番号変えやがった。
まあ、それがプロのおミズというものかもしれない。
それからしばらく精神的ダメージが強すぎてベッドの上で大の字になって
動けなかったのをおぼえている。
年上の彼女にとって、オレは単なる客であり、子供であったのだろう。
I子さんにかんしてだけは、デート失敗。
苦い思い出だが、これも現実を見るいい社会勉強だったと今は思う。
彼女は今もどこかで声優をやっているのだろう。
もしかしたら、アニメや映画の吹き替えでオレは彼女の声を聴いているのかも
しれない。
でもあれはいいオンナだった。
オレはそんな思い出があるけど、漫画の小金井は沙理奈ちゃんからそんな
扱いはうけておらず、楽しい思い出ばかりだったように描かれていた気がする。
でも騒動が多かったり、まきこまれたりして「やめてよー」とかいってたりする笑。
キャバクラって、色恋ざただけじゃなくいろんな人間スクランブルがあってそういう
ところが面白い。
作者の藤波俊彦氏も当時たしかキャバクラが好きで通っていたことで、この漫画を
描いてたと思った。キャバ嬢が彼女だったとも。
何事も経験。
キャバクラにゆく男のことを世の女性がどう思っているかはわからないけれど
1回もいかないよりかは1回は行ったほうがいいと思う。
もう10年以上、キャバクラいっていないけれど、その状況になってまた改めて
この「OnlyYou ビバ!キャバクラ」を1巻からまとめて読んでみたいという気になった。
ブックオフに売らなきゃよかったかな。