昭和80年代クロニクル

昭和80年代クロニクル

古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

 

師走。

いつもは12月に2,3回呑み会があるんだけど今年は30日の1回だけ。

ちょっと寂しいがまあ、たまにはそういうおとなしい年末があってもいいだろう。

ちなみに1月は既に2回の呑み会の予定が入っている。

3回になるかもしれない。

一緒に呑める仲間がいるというのはありがたいことだ。

 

 

おととい21日の日曜日は家でゆっくりM-1グランプリ見ながらビールと

チューハイあわせてまた5本空けた。

本来日曜日は2本までと定めているが誕生日だったので本数制限解除。

 

そうそう、アサヒビールがサイバー攻撃うけて出荷できないのか、それとも

もともと期間限定での発売だったのか、それとも実売が芳しくなかったので

生産を打ち切ったのかわからないが、オレの好きだったビール「ザ・ビタリスト」

を店頭でめっきり見かけなくなった。

あれ美味かったのに残念だ。

 

そのかわり、サントリーではあるが似たような味の第3のビールを見つけた。

「金麦 オレンジ灯る帰り道」

5本空けたうちの最初の1本である。

 

 

金麦はたまにこういうオシャレなネーミングの期間限定醸造を出す。

これがザ・ビタリストに似てて美味い。

ちなみにオレが利用しているスーパーはロピアとオーケーなのだが

こちらはロピアにはなくオーケーでしか見かけない。

 

ほのかにフルーツっぽい苦みが追ってくるところはビタリストに

似ている。

商品名のオレンジっていうのはオレンジ味ということでなく

街灯の色がオレンジってことだろうか。

とにかく冬仕様ということだと思う。

どこの店でも売っているというわけではない様子だけど、個人的には

けっこうおすすめの商品である。

 

年末年始はひとりでいても人とあってもどうしても酒の量が増えるね。

 

今はどこの大型スーパーマーケットも正月は4日くらいまで休んでいるから

年が明ける前に年始に家で吞むぶんのビールとチューハイを買いこんでおかないと

いけないんだけど、みんな同じこと考えているからスーパーがすごい混む。

あれはカンベンしてほしい。

 

今はサントリーのストロングゼロのダブルレモンを呑みながらこの記事を書いている。

たいした記事じゃないんだけど、たまに更新しておかないといけないと思って。

やはり酒が美味い。

 

ひとりで呑む酒もいいが、仲間と呑む酒もいい。

30日の呑み会が待ち遠しい。

 

年内はあと、2~3回更新できればいいかな。

 

明日はクリスマスイヴか。

ずっと前に書いたけど、ある女性作家がエッセイで世のカップルにたいして

「キリストの誕生日に性交渉に励むとはなんて失礼な!」

と言ってたな。ごもっとも。

明日は日本中のあちこちでたくさんの生命体が発情している日になるだろう。

オレは夜ひとりで「水曜日のダウンタウン」「あちこちオードリー」でも

観ながら過ごします。

いえいえ、全然寂しくなんてありませんのでご心配なく。

 

明日は更新というかパソコンを立ち上げる予定がないので申し訳ありませんが

みなさんのブログに訪問をすることもないので今日のうちに……

みなさま、よいクリスマスイヴをお過ごしください。

でわでわ。

 

※またパソコンの調子が悪いのでコメ返など遅れることがあるかもしれません

 

 

①酒と薬とアレとスプリングスティーン

 

 

想い出という名の亡霊に憑り殺されそうだ……

25年越しで25年ぶりにぶり返したアレが日に日にどんどん重たくなって

きている。

恥ずかしいからはっきり書かないが、「アレ」というのどういう症状かは最近の

過去記事から察していただきたい。

引き金となる記事を書いてしまってから、もう2か月半経つのに全然抜けんではないか……

数週間前もアレの症状がひどくなって、就寝前飲む用に処方された抗精神病薬を1錠飲んで

しまった。もともと日数分しか処方されていなかったのを急きょ昼に1錠飲んでしまったため

錠数が足りなくなったことがあったので、この前、医者にいったとき、アレの症状が出た時用に

5錠多くもらってきた。

 

 

オレともあろうものがまさかアレのために薬を処方してもらう

ことになるとは。

医者にはさすがに恥ずかしくて、アレのためにたまに苦しくなって落ち着かなくなるから

薬くれとはいえなかったから、ただ、「昼間苦しくなったときのために薬多くだしてくれ」

といって処方してもらった。

 

一か月くらい経った11月半ばくらいに、他のことに気がいってあまり考えなくなり

少し楽になったかと思ったら、思い切りリバウンドして前よりも想いが強くなってる。

と参った。いつまでこの状況が続くのやら……。

この歳で新しい恋でもして心境を上書きするしかないのか(爆)

 

あまり薬に頼りたくはないんだよな。

そういえば観にはいっていないけど、アメリカロックンロール界の「ボス」

ブルース・スプリングスティーンの映画で「孤独のハイウェイ」というのが

公開されていたようだ。まだやっているのかな。

新聞にライターの評が書いてあったんだけど、スプリングスティーンはどんなに

弱っても、酒とクスリだけには逃げなかったようだ。

 

洋楽あまり詳しくはないんだけど、スプリングスティーンは好きだ。

高校生のときだっただろうか。同級生の友人から、

「長渕好きだったら、きっとブルース・スプリングスティーンも聴けば

好きになると思うよ」

と言われたのがきっかけだった。

 

バイトで金が入るようになり、ディスクユニオンで中古でアルバム

「Born  in the USA」

を買った。

 

すごく気に入った。

 

 

当時のアメリカは銃や麻薬で荒んでいて、皮肉の意味でアメリカに生まれた

ことを誇りに思うと歌ったのに、アメリカ政府に勘違いされて、国に讃美歌の

ようなものに指定されてしまったと、洋楽に詳しいバイト先の先輩から聞いた。

 

そうか、ボスことスプリングスティーンはアメリカ人なのに、酒とクスリには

溺れずここまで上り詰めたのか。偉いもんだ。

 

正直、オレは酒に溺れ気味である。

いや、酒だけならばいいけど薬剤師の忠告ガン無視して、抗精神病薬と睡眠導入剤を

呑みながら酒呑んでいるから、はっきりいって体に悪い。

というか、プチ破滅の道だ。

 

平日は350ml缶を2本だけだが、土曜日家にいるときはストロング系含む350ml缶5本

くらい呑んで微妙に頭がぼやっとしたあとに、抗精神病薬2種類(オランザピンとリスペリドン)と

睡眠導入剤(ブロチゾラム)呑んで寝てるから、はっきりいってよくない。

この前翌日日曜日朝起きたときはさすがに頭が痛かった。

 

でもやっぱり酒はやめられない。

とくに今は鬱もアレもひどい状態なので、酒でも呑んで気分を紛らわさないとやってられないし

薬も飲まないといけない。

 

……

はああ、もう、しんどい。

 

 

 

 

 

 

②マウント

 

小学校と中学校の同級生にTというやつがいる。

こいつが小学校のころから性格というか人間性悪いことで有名だった。

はっきりいって影ではみんなから嫌われていたのだが、表立って無視とかされる

ことはなく、周囲はみんな表面上付き合って、話したり遊んだりしていた。

 

小学校から中学校にあがって、すこし経ったとき、Tがオレにこう話しかけてきた。

 

「おい、ケンジ。うちの中学校で仲いい先輩って誰がいる??」

 

オレは地区のボーイスカウトをやっていたので、そのときの先輩が中学にいたので

「えーと、キヅカ先輩だろ。あとツカモト先輩だろ……」

としっている先輩の名前をあげていった。

 

小さな声で「知らねえなあ」というT。

 

するとTがしゃべりだした。

「オレが仲いい先輩はねえ、オカ先輩だろ。ショウジ先輩だろ」

と、オレらの中学では有名ないわゆるヤンキーの先輩の名前を並べだした。

……

 

なんだこいつ??

と思った。

自分が学校でも有名で人気あるヤンキーの先輩と仲いいことを自慢したくて

わざわざオレに「仲いい先輩だれがいる?」って訊いてきたのか?

 

虎の威を借りる狐。

恥かしくないのか??と思った。

 

十歩譲ってその先輩たちはちょっとすごいとしよう。

でも、おまえは別にすごくないだろう、と。

 

「マウントとる」という言葉はここ最近でてきたと思ったが、このときのTの

自慢はまさに『この中学の中ではおまえよりもオレのほうがすごい先輩と

つきあっているんだ』というマウントをとろうとしてきたのだろう。

本当に恥ずかしい、そして可哀想なやつだ。

 

なんか世の中、マウントとってくる輩が多い。

オレのほうがイイ女とつきあっている・

オレのほうがイイ学校出てる。

オレのほうがイイ仕事してる

オレのほうがイイところに住んでいる

などなど。

 

オレはマウントが嫌いだ。

 

自慢というのは場合によっては、相手のことも讃えたうえで自分も実はすごいと

いう場合があるが、マウントというのはまず相手を静かに見下してる。

相手より自分のほうがすごいと。

 

ダイレクトに攻撃的じゃなくとも、遠回しにマウントになっているケースもある。

結婚して家庭がある人が結婚したくても出来ない人、あるいは子供がいない人に

子供の写真が印刷された年賀状を送るというのも、1種のマウントであるといえよう。

 

だからマウントをとる人間よりも自虐ネタに走る人間のほうがオレは愛することが

できる。

 

今年の流行語大賞は高市総理の言葉だったが、オレは「マウント」でもいいかなあと

思った。

それとも、もう前にエントリーされていたのかな。

 

 

 

 

 

③ラーメンを食べる。

 

 

BS-TBSで土曜日の21時54分から放送している「ラーメンを食べる。」

あっ!公式YouTubeが貼りつけできない!!

この時間はウラのBSテレ東で春日のせんべろ放送しているから観ていない

んだけど、同じ土曜日の夕方に再放送をやっているからそれはたまにみている。

 

ランキング番組などはけっこうあるけど、この番組は人気ラーメン店の開店前から

営業中までを密着する番組。

二郎系や家系の店もやっていて、それなりに面白い。

 

オレは25歳のときからラーメンの食べ歩きをしているけど、回った件数はラーメン好きと

して自慢にはならないと痛感している。

本当のラーメン好きは、一度いって好きになったラーメン店のラーメンを再現できること

なのかなあと。

高田馬場の有名店「渡なべ」の渡辺樹庵氏や、ラーメン王の石神秀幸氏は一度いって食べた

ラーメンは再現できると聞く。

やはりそれくらいできてはじめてラーメンマニアなのかもしれない。

オレは料理がまったくできないので、ラーメン以前の問題だ。

 

「ラーメンを食べる。」を観ていると、店主は皆早い時間からお店にきて出汁をとったり

している。ラーメン作りも大変なのが伝わってくる。

 

「ラーメン1杯に千円は高い」といったら友人に叱られた。

たしかにお店も今や材料費やいろいろ掛かっているから千円くらいとらないとやっていけない

かもしれない。

 

※なぜか貼り付けはできなかったけれど、動画は公式YouTubeで公開されています。

 

 

先週は元同僚のSさんと池袋で呑み会だった。

 

17時に池袋駅西口交番裏で待ち合わせ。

1軒めは近くにあった鳥貴族へ入って呑む。

記事にも書いたが、Sさんとは前々回新宿で呑んだとき、2軒めは

昭和歌謡パブにいった。懐かしい歌の映像満載だった。

鳥貴族で呑みながら、今回も2軒めはどっか今ままでいったことない

ディープで面白そうなbarみたいな店にいってみようかという話になった。

 

スマホで池袋周辺を検索するSさん。

線路挟んで反対口にアニソンカフェがあることがわかり、いってみようと

いう流れになった。カフェとはいってもお酒も飲めるらしい。

 

鳥貴族をでて、地下通路を通り、店を目指して東池袋をてくてくと

歩き進んでゆくと、店が入っているビルを発見。

目立つ看板は表にでていないが、店名が書いてあるシンプルな看板が上に

くっついている。

 

店は地下一階。

エレベーターで降りると看板と入口があった。

(画像ぶれた)

 

 

 

『アニソンカフェすた~ず池袋』

東京都豊島区東池袋1-31-7日本意安ビル地下1階

HPはココ

 

未知の世界へのドアを開けるのは緊張するので、Sさんに先陣をきってもらう。

ドアを開けると店員さんが出迎えてくれた。

 

先客が数組で店内はカウンターとテーブル。

テーブルに案内されてふたりで座る。

 

60分 男性2800円 女性2200円。

 

店員さんはコスプレしている。

読み方忘れてしまったが「凌淵」さんというコスプレした若くて

かっこいい女性のスタッフの方(HPに画像あり)が席にきてシステムを

いろいろ説明してくれた。

基本はカラオケなのだが、著作権の問題なのかルールもあるらしくて

歌えない歌もあるらしい。

 

飲み放題メニューにはビールもあったが、鳥貴族で既に3杯くらいのんで

きたので、ここは2人そろってレモンサワーにした。

 

 

隣りに座っていた常連らしきおひとりさま男性はオレらと同年代か

少し上くらいだろうか。

カラオケで「とんがり帽子のメモル」を入れて歌っていた。

メモル、名前と存在はしっているけど観たことはないなあ。

 

最初のほうはみなさん、店員さんや店長さんとのおしゃべりに夢中で

あまり曲は入れていないようなので、曲入れたら順番がすぐにまわってきた。

 

オレはドラゴンボールZの主題歌、影山ヒロノブの「CHA-LA HEAD-CHA-LA」

を入れて歌った。

うーむ、20代から40代にかけてはもっとシャウトできたんだけど、加齢のせいか

もう声があまりでなかった。

でも、店員さんや他のお客さんが盛り上げてくれたので嬉しかった。

 

Sさんと「クリィーミーマミでも歌ってくれる人がいたらいいね」なんて話をしている

うちに他のお客さんもどんどん歌いはじめた。

レモンサワー呑みながら他のお客さんの歌声に耳を傾ける。

 

 

 

昔の曲ならば「マジンガーZ」など歌うお客さん。

最近の女性歌手の歌を歌う男性のお客さんもいたが、やはりアニメファンの方々は

みなさん歌が上手い。Sさんとふたりで感心していた。

 

やがてSさんの歌う番がきた。

機動戦士ガンダム劇場版の主題歌「哀戦士」を歌うSさん。

いい選曲だ。この曲、大好きである。

(著作権の問題がありそうなので映像画面も加工)

ちょうどサビの

♪死にゆく女たちは 愛する男たちへ

という部分を歌っているところ。

 

 

さきほど書いた隣りの単独男性もやはりガンダムが大好きなようで、Sさんが歌っていると

横から

「マチルダさーーーん!!」

「オレを踏み台にしたーーっ!」

などとガンダムの名セリフを合いの手でいれてくる。

ガンダムファン同士の意気投合である。

なんか嬉しい。

やはりガンダムっていう世界観はオレらの世代の教科書である。

 

ここでオレらに続いてカップルのお客さんが入店してきた。

こちらもこの店ははじめてきたようだ。

調べてくる人はくるのだな。

 

Sさんの哀戦士聴いてたら、オレも懐かしのアニメソング歌いたくなってきた。

サイボーグ009の主題歌「誰がために」とかいい。あの歌、歌っている人の

声が微妙に粘着質あってお酒呑んでいるときにやや酔いながら歌うとちょうど

雰囲気がでる。

 

 

でも歌わなかった。

結局は他のお客さんの歌に耳を傾けることにメインを置いた。

 

オレらより後に入ってきたカップルのお客さんはふたりとも1曲も歌わず

先に店をでていってしまったようだった。

 

でも、この雰囲気、なんか楽しい。

隣りのおひとりさま常連の男の人とも仲良くなって、Sさんと3人でアニメの

懐かしのアニメの話をした。

そういうつながりというか一期一会ってなんか良い。

 

あと、オレが最初の会社で営業マンだったとき、取引先の窓口の担当者の人って

みんな疲れてたのよ、仕事というか会社に。

でも、こういう店のスタッフさんて、みんないきいきしてて楽しそうだ。

本当に好きでこういう仕事やってんだろうなって思えて羨ましかった。

 

最後に本名でもペンネームでもいいので名前を教えてくださいといわれたので

「ケンジです」

と伝えた。

昔からキャバクラやエンタメ系のお店で名前を伝えるときはケンジで統一している。

すると「ケンジさま」と書かれたポイントカードを作ってくれた。

 

オレとSさんはレモンサワー3杯ずつと1曲ずつ歌い90分で退店。

楽しい空間、楽しい時間を過ごした。

店をでるとき、仲良くなった隣りの男性(オレらより先に店いたがまだ店に残るらしい)

が大きく手を振って見送ってくれて嬉しかった。

 

前に書いた昭和歌謡パブといい、今回いったアニソンカフェといい、世の中には

まだまだいろんなジャンルのお店があるなあと感じた。

王道からマニアックなものまで。

そして、すべてのジャンルに多かれ少なかれ需要があるのだ。

そしてそこで初めてお客さん同士が仲良くなったりする。

オレは前から書いているとおり、コミュニケーション能力という言葉は反吐が

でるほど嫌いなのだが、こういう空間で本当に好きなモノについて互いに話し

あえる関係っていうのはいいものだと思う。

 

こういうお店があってほしい、という声なき声は多いはず。

アニソンにかんする酒場はここだけじゃなく、他にもたくさんあるようだ。

 

20代のころ、メイドカフェが人気絶頂だったとき興味半分でGWに大学時代の友人と

秋葉原のメイドカフェにもいったことがある。まあ、やはりオレにはハマらなかったが

これはこれで一回来てみて勉強になったと思った。

 

新しいエンタメの世界に一度足を踏み入れてみる経験は面白いと思う。

 

さて、次はSさんがどんなお店にゆこうというか楽しみだ。

 

 

 

最近キャバクラ関係のネタが増えてきているのでついでにもうひとつだけ(笑).

先日、友人と呑んでキャバクラばかりいっていた20代前半のころは

オレらのバブルで楽しかったなあという話をした。

 

オレらも若かったから、つく女の子もみんな近い年だった。

19歳でも4つか5つしか違わないくらい。

だから必然的に話題もけっこうあったりして、ジェネレーションギャップを

感じることもなかったから話していて楽しかった。

 

そうそう、キャバクラってだいたいオープンが19時。

だから居酒屋で17時から呑んで、2時間で追いだされてからゆくと、ちょうどいい

時間だった。

 

キャバクラって、入る時間によって料金がかわり、早ければ早いほど料金が安い。

だから、当時のオレらはいつも一番早い時間からいっていた。

 

当時は鳥貴族なんてなかった(あっても今ほど点在していない)から、魚民や

笑笑で呑んで、店でたら「キャバクラいくか?」という意志確認などすることもなく

暗黙でもうゆくような流れになっていた。

 

それでまた思いだしたんだけど、昔、TBSで深夜に東幹久がMCで「ワンダフル」っていう

月曜~金曜の帯番組が放送していた。

オレと同世代の人はおぼえていると思う。あのひと騒動あった番組。

関係者はじめいろんなアイドルとかアナウンサーが乱交パーティに参加していたと週刊誌で

話題になったあの番組。旧ジャニーズの人気アイドルとかもたくさん参加していたのだが、

そのころからテレビ局はジャニーズ事務所パワーをおそれていて、ワイドショーなどは

そのネタを黙殺したことで有名。いまとなっては懐かしい事件だが、若い子はもうしらない

だろうな。

まあ、それはいいとして――

 

その「ワンダフル」のなかで15分くらいのアニメコーナーがあり、そこで

「OnlyYou ビバ!キャバクラ」

というアニメが一定期間放送されていた。

その原作が冒頭に貼りつけたアフィリエイト。

 

――

キャバクラ知らなきゃ出世はない!!あの週刊SPA!で連載され、

日本に一大キャバクラブームを巻き起こした風俗マンガの決定版!!

主人公の小金井武史は会社に内緒でキャバクラに通う。

お目当ての沙理奈ちゃんをくどこうとするのだが、お金も毎晩は続かず、

今宵も割引券片手にダッシュでキャバクラへ・・・

ガンバレ小金井!!7時までに入店すれば料金がおトクだぞ!

彼女とのデートはいつでもできるが割引券は今日使わないとムダになるぞ!

第1話「ダッシュ小金井登場!!」から第18話「小金井、ストーカーになる」

まで収録。

 

 

サウナ漫画やグルメ漫画などはあるが、これは珍しいキャバクラ漫画。

雑誌に掲載されているほうは読んでいなかったが、週刊誌SPA!で連載していたらしい。

放送していたころ、オレもちょうどキャバクラにハマっていたので、なにげに気になって

読んでみたら、地味にキャバクラあるあるで面白くて当時結局全巻揃えてしまった。

のちにすべてブックオフに売ってしまったが。

 

内容とかもう忘れかけていたが、主人公の名前など、amazonの解説読んで思いだした。

そうそう、主人公・小金井武史。

漫画家さんて中央線沿いに住んでいる人多いから、作者の藤波俊彦氏もきっと中央線沿いに

住んでてそれで主人公の名前が小金井なのかなとか考えたりした。

 

小金井武史はキャバクラが好きでよく通っている。

お気に入りの娘は沙里奈ちゃんだ。

 

会社が終わると、ダッシュでキャバクラへ向かい、沙理奈を指名する。

そんな人間模様を舞台にいろいろバタバタと騒動が起きるコメディーだ。

 

 

 

 

主人公小金井の顔がアメリカンコミックスタッチでシリアスなのだが、なにか

あると「やめてよー!」とか情けないいい方をするのが滑稽で面白い。

 

さっきも書いたが、キャバクラっていう店は入店する時間によって料金がかわる。

だから早くいったほうが得なのだ。

主人公小金井も、会社が終わると、

「早くいかないと料金があがっちゃうよー!」

とかいって、キャバクラにダッシュする。

 

懐かしい。

オレと友人も歌舞伎町で居酒屋出た後、

「キャバクラいくなら早くいかないと高くなっちゃうよ!」とかいってた気がする。

でも焦ってはいるものの、これから女の子と会って話すわけだから、身だしなみには

気をつかっていた。

歌舞伎町交番の裏にハイジアといういくつかの店が入ったビルがあり、そこの裏口あたりで

男ふたり、メンソール配合のスーッっとするフェイスペーパーで顔をフキフキして、

建物のなかにある自動販売機で緑茶かってガラガラうがいして、戦闘態勢が整ったところで

いざキャバクラ!へと乗り込んでいっていた。若かったあのころは。

 

主人公小金井や沙理奈ちゃんが目当てだったが、オレも実は前に書いた3人以外にも

もうひとり、ある店に指名していたお気に入りの女性がいた。

 

「A」という店の「I子さん」という女性だった。

鈴木紗理奈をショートカットにしたようなアンニュイな顔の女性で声優のタマゴだった。

歳がオレのひとつ上だったので、年上女性好きのオレにはぴったりハマった。

いくたびに指名して、年上だったので「ねえさん!ねえさん!」といって話していた。

 

何回指名しても向こうから連絡先を教えてくれなかったので、誘導的にオレのほうから

自分の電話番号を書いた紙を渡したら、向こうも紙に書いて教えてくれた。

 

ある日、店でI子さんと話していたら、翌月で店を辞めるといった。

これは翌月以降、店の外でデートするいいチャンスだと思い、

「じゃあ、ねえさん! 店やめたら一緒にメシでも食いにゆこうよ」

といったら、

「あー、いいね!ケンちゃん、メシいこいこ!」

と返してくれた。

 

そして翌月になった。I子さんはもう店をやめたはずだ。

番号は聞いたのでオレは電話をかけようと思った。

 

でもいざ電話をかけるとなると緊張する。

段取りよくしゃべってメシに誘えるだろうか。

頭のなかで何度も何度も会話をシミュレーションした。

そして携帯電話でメモリを呼びだして思い切って掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

「おかけになった電話番号は現在使われておりません」

 

 

 

 

世界が終わった瞬間だった。

 

して、やられた。

店辞めた瞬間、電話番号変えやがった。

まあ、それがプロのおミズというものかもしれない。

それからしばらく精神的ダメージが強すぎてベッドの上で大の字になって

動けなかったのをおぼえている。

 

年上の彼女にとって、オレは単なる客であり、子供であったのだろう。

 

I子さんにかんしてだけは、デート失敗。

苦い思い出だが、これも現実を見るいい社会勉強だったと今は思う。

彼女は今もどこかで声優をやっているのだろう。

もしかしたら、アニメや映画の吹き替えでオレは彼女の声を聴いているのかも

しれない。

でもあれはいいオンナだった。

 

オレはそんな思い出があるけど、漫画の小金井は沙理奈ちゃんからそんな

扱いはうけておらず、楽しい思い出ばかりだったように描かれていた気がする。

でも騒動が多かったり、まきこまれたりして「やめてよー」とかいってたりする笑。

 

キャバクラって、色恋ざただけじゃなくいろんな人間スクランブルがあってそういう

ところが面白い。

 

作者の藤波俊彦氏も当時たしかキャバクラが好きで通っていたことで、この漫画を

描いてたと思った。キャバ嬢が彼女だったとも。

 

何事も経験。

キャバクラにゆく男のことを世の女性がどう思っているかはわからないけれど

1回もいかないよりかは1回は行ったほうがいいと思う。

 

もう10年以上、キャバクラいっていないけれど、その状況になってまた改めて

この「OnlyYou ビバ!キャバクラ」を1巻からまとめて読んでみたいという気になった。

ブックオフに売らなきゃよかったかな。

 

 

 

先週だっただろうか。

テレビ東京の深夜番組「あちこちオードリー」を観ていたら千原ジュニアが

ゲストで出ていた。

 

小学生だかの息子の自慢エピソードを話していた。

ちょっと残念だった。

トガっていたことで有名な千原ジュニア。

ついに焼きが回って子供のことを嬉しそうに話すパパタレになってしまったかと。

個人的には千原ジュニアには家族のことを笑顔で話すようなキャラにはなってほしく

なかった。

(そういえばヒロミも数年前久々テレビにでてきたと思ったら、妻の松本伊代の

天然エピソードを楽しそうに話すキャラになっていた)

 

でもそれが世間一般で年を重ねるうえで当たり前の流れなのかとも思った。

オレは結婚していないからわからないけれど、年齢とともに結婚して子供や

孫ができて、それについて周囲に話すのが楽しくてしょうがないのが歳を

とるということなのかもしれない。

そういえば昔、大泉逸郎が「孫」という歌を歌って大ヒットしたっけ。

あれもたしか、自分の孫が可愛くてしかたがないというような歌だったと思う。

 

大槻ケンヂが若いころ井上陽水に

「前は社会にたいする批判とかを歌っていたのに、どうして愛だとか恋だとか

ばかり歌うようになってしまったのですか?」

と訊いたことがあるらしい。

すると井上陽水は

「君ももうすこししたらわかるよ」

と答えたとか。

のちに大槻ケンヂはそれについて

「時間が経ってわかった」

といっていた。

オレもわかってきたような気がする。

 

人間は若いころ、社会や体勢を批判する。

なので、当然社会の歯車も批判する。そんなものは汚いと。

 

でも年齢を重ねて大人になるにつれて、社会の歯車を批判する側から、社会のなかで

立派な歯車になってしっかり稼いで、奥さんや子供をちゃんと養い幸せにしたいと

いう思想にシフトチェンジしてゆく。

 

だから、世の中や社会ウンヌンとかよりも、とにかく恋人や奥さんや子供が愛しく

てしょうがないという歌に共感をおぼえるようになるのかもしれない。

逆に結婚して家族ができても世の中にたいしてメッセージをはっする長渕剛みたいな

存在は稀なのかもしれない。

 

今ちょっと離れてはいるがオレもまだ長渕剛も好きだし、ブルーハーツや尾崎豊とか

メッセージ系のソングも好きだが、歳をとったことと近況もあり、昔は嫌いだった

ラブソングも歌によっては好きになってきた。

 

すこし昔にリリースされた曲になるが、いろいろあってここ最近は坂本冬美の

「また君に恋してる」

のサビの部分が頭のなかで繰り返し流れている。

タイトルにもなっているこの曲のサビの部分は強烈だ。耳に残る。

 

オレがいうまでもないけどいい歌だ。

ビリー・バンバンはしっているけれど、この曲をもともと歌っていたのがビリー・バンバン

だということは知らなかった。

 

また君に恋してる、っていうことは今でも恋している相手をさらに好きになるということ

なのだろうか。

それとも、一度好きになって離れた相手のことをまた好きになるということなのだろうか。

 

一度好きになって気持ちが離れた相手をまた好きになったほうが、念といえるものは

強いかもしれない。その念が邪か聖かはわからないけれども。

そして、切なく苦しいものがある。

とにかく、この曲はタイトルにもあるように ‘また’ っていうのが深くて良い。

 

今のラブソングはチンプンカンプンだが、昔のラブソングはいいのが多い。

かろうじて平成中期くらいまではいいのがあるかな。

 

昭和のラブソングはなんだかメロディが美しくて切ない。

だからやるせない気持ちになったとき、パズルの最後のピースのようにピタっと心の隙間に

ハマる。

気がついたら、この「また君に恋してる」を口ずさんでしまったりしている。

もしかしたら、今までラブソングを聴かずぎらいだったのかもしれない。

いや、ラブソングが嫌いというよりも、ラブソングばかりが氾濫している音楽シーンが

嫌いだったのだろう。

 

歌とは関係ないが、いつも着物着ている女性の演歌歌手の人がたまに洋服きたり

GパンにTシャツ姿でテレビとかでていると、なんだかすごくいいなあと思う。

坂本冬美って美人だ。